- きょういくじん会議

祇園祭、天神祭、神田祭など、三大祭と呼ばれる有名な祭りをはじめ、地域で行われる夏祭りなど、日本各地には様々な祭りが存在する。なかには、奇祭と呼ばれる一風かわったお祭りもある。そんな奇祭と呼ばれるお祭りの一つが、長野県諏訪市で行われる御柱祭だ。その御柱祭を来年に控え、諏訪地域観光連盟は、市内に御柱を体験できる広場を設けたそうだ。
見て 触れて 体感
信州諏訪御柱祭公式ホームページによると、7月12日に諏訪市の旧東バル跡地に御柱体験ひろばがオープンしたという。このひろばは、3メートルを越える模擬御柱に見て触れて学べる体験型で、来年の秋ごろまで開設されているという。模擬御柱以外にも、御柱祭の由来や建て御柱などを解説するパネルも展示され、近隣の子どもたちや観光客にとって、地域の祭りについて知るいい場所となりそうだ。
御柱祭とは?
では、そもそも奇祭とまで言われる、御柱祭とはどういったものなのだろうか。御柱祭の歴史は古く、起源は平安時代以前とされるそうだ。
祭りの概要は、山中から御柱として、大木を計16本切り出し、4箇所の各宮まで曳行してきて、社殿の四方に建てて神木とする祭りとのこと。上社御柱祭と下社御柱祭に分かれており、それぞれ特徴が違うが、いずれも「山出し」と「里曳き」が主なイベントとなっているそうだ。
人それぞれ、御柱祭の見所と感じるところは違うだろうが、注目したい見所の一つに下社御柱祭の木落としが上げられそうだ。この木落しとは、最大斜度35度、距離100メートルの木落し坂から大木を落とすというもの。しかし、ただ大木を落とすだけでなく、坂を急降下する大木に多くの男性が乗るのである。その迫力は、ものすごいものといえそうだ。ちなみに、この木落としでは、毎回のように死者が出るという。安全面には最大限の配慮が必要ともいえるだろう。
この御柱祭は、来年4月1日から6月15日まで行われ、4月と5月の休日を中心に、「山出し」「里曳き」が行われることになっている。7年に一度の祭りなので、ぜひ訪れてみたいものだ。
長野県諏訪市の御柱祭以外にも、日本全国には様々な変わった祭りがある。伝統と文化の尊重が言われている昨今、子どもたちが地域の祭りに参加して、見たり触ったりしながら、祭りを体感するのもいいだろう。また、有名な祭りについて調べたり、ビデオ等でその様子を見ることもおもしろそうだ。地域の祭りの日程に合わせて、祭りから伝統文化を見直すのはいかがだろうか。