連携プレイで人気奪回を―中高連携型一貫教育
26日の読売新聞の記事によると、横浜国立大附属横浜中と神奈川県立光陵高校が、2009年4月から連携して、中高一貫教育を始めるとのこと。
私大附属小「お受験」の加熱ぶりが報道される中、公立校の動きも活発化している様子だ。
このような中高一貫教育は、97年の中教審の提言を受けて、98年に「学校教育法等の一部を改正する法律」が成立、99年度から導入されており、ニーズに応じて以下の3形態で設置されている。(文科省ホームページ「中高一貫教育の概要」より)
- 中等教育学校
- 一つの学校において一体的に中高一貫教育を行うもの
- 併設型の中学校・高等学校
- 高等学校入学者選抜を行わずに、同一の設置者による中学校と高等学校を接続するもの
- 連携型の中学校・高等学校
- 既存の市町村立中学校と都道府県立高等学校が、教育課程の編成や教員・生徒間交流等の面で連携を深める形で中高一貫教育を実施するもの
開始当初は4校の設置だったが、2006年度には全国で197校(うち76校が連携型)にまで増加、今年度以降も41校が設置予定となっており、順調な広まりを見せている。
横浜中と光陵高の連携では、横浜国大教員による指導などが予定されており、私立の一貫校と比べても魅力ある事例になることが予想される。もし、今後、光陵高から横浜国大への生徒の受け入れが実現するならば、私大附属校に対する競争力も備わることになるだろう。
同制度では、中高一貫校への入学は、受験競争の低年齢化を避けるため、面接や抽選によることが多い。努力すれば入れるものでもなく、「狭き門」となってしまっては折角の選択の自由も損なわれてしまうだろう。今後も多くの魅力的な一貫校が設置され、選択肢が広がることを願いたい。
- 中高一貫教育(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/ikkan/main5_a2.htm - 中高一貫教育Q&A (文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/ikkan/5/q_and_a.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
私は、高校入試も人生の難関を乗り越える力をつける場として、一定の意味があると思います。
そのような考え方ももっともだからこそ、
選択的に導入なのでしょうね。
一貫校は全国で500校が目標とのことで、
選択の自由と言えるほどではありませんが、
身近に底辺校しかなかったベビーブーム世代の私は、
受験するか学区に従うほかなかったことを思えば、
いい世の中になったもんだなと…