教職大学院設置へ―21大学が申請
3日の時事通信記事によると、教職大学院の設置認可について、21の大学が文科省への申請を行ったとのこと。教職大学院は、「特定分野に関する深い学問的知識・能力」や「教職としての高度の実践力・応用力」を備えた教員の育成のため、20年度より設置される。
中央教育審議会(第53回)の資料によると、教職大学院の当面の目的・機能は以下の通り。
(1)学部段階で教員としての基礎的・基本的な資質能力を修得した者の中から、さらにより実践的な指導力・展開力を備え、新しい学校づくりの有力な一員となり得る新人教員の養成
(2)一定の教職経験を有する現職教員を対象に、地域や学校における指導的役割を果たし得る教員として、不可欠な確かな指導理論と優れた実践力・応用力を備えた「スクールリーダー」の養成
以上からも分かる通り、教職大学院は、より専門性の高い「実務家」の養成を目的としている。一方、教育学専攻の大学院を有する大学も数多く存在する。教職大学院では実務家の育成に力を注ぎ、既存の大学院では研究者の養成によりシフトすると思われるが、どこまで違いを打ち出せるのかという声も聞こえてくる。
今後、40歳代から50歳代後半教員大量採用期世代の退職にともない、大都市を中心に大量採用時代を迎える。そういったなかで、専門性の高い指導力豊かな教員が、今まで以上に求められていくことは事実であろう。教職大学院から、そういった教員が多く輩出されることを期待したい。
- 来春開校の教職大学院、21大学が認可申請(朝日新聞)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200707030456.html - 教職大学院:国立15、私立6校が設置認可を申請(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20070704k0000m040034000c.html
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
既存の教育系大学院との違いは出るのでは?
現場に出ていない大学の先生では学級経営のことを教えるのは難しそうですし。
日常的に実習ができないと実践的なことは学べないでしょうし。
各大学の特色があらわれそうで楽しみです。
「必要専任教員の4割以上が実務家」とのことです。
確保は大変そうですね。
でも教師の本分は授業です!