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「夜スペ」大阪にも波及、塾業界からは不満の声も
kyoikujin
2008/8/27 掲載

 大阪府池田市が池田中での「夜スペ」年内開始を検討している折、8月26日の朝日新聞の記事では、東京都杉並区立和田中の「夜スペ」について塾業界からの不満の声を伝えている。

 夜スペの授業を受け持つ進学塾「サピックス」は、その宣伝効果も手伝ってか、他校での派遣授業も展開し事業を拡大しつつあるようだが、一般の塾生よりも授業料が安価なことや入塾テストが不要となったことなどについて、他の学習塾からの批判も集めている様子だ。

 一方、大阪府では、9月から小中学校で「おおさか・まなび舎」を開始する予定だが、こちらは、元教員や教職志望の大学生、塾講師など地域のボランティアによる無料補習授業だ。週2回、放課後に2時間、府教委主導で作成した教材を使用した授業が行われる。2010年度までに全校での実施を目指すとのことで、府をあげての取り組みなだけに、地域社会の活性化や特定の学習塾に依存しないことへの配慮がみられるようだ。

 昨年の学力テストの結果が小中ともに全国45位だった大阪の頑張り如何では、こうした放課後の補習授業が全国的に波及していく可能性はなきにしもあらず? 少子化にあえぐ塾業界も、追い風に乗る冷静さを試されているのかもしれない。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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