【教材研究】
「教材研究」の必要性を強く感じているのですが、どうすればよいかわかりません。例えば、「くじらぐも」(光村1年)ではどんな「教材研究」をすればよいのでしょうか?
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ワザ1 「教材研究ノート」を作る
「すべての授業実践は教材研究から始まる」と言われるように、「教材研究」は非常に重要なものです。そこで、「教材研究ノート」を作ることをおすすめします。教科書教材をコピーしてノートに貼り、そこに自分が読み取ったことや調べたことを書き込んでいくのです。以下に例を示しましょう(著作権の関係のためごく一部になります)。
1.「題名読み」から始める
教材研究はまず、「題名読み」から始まります。
「くじらぐも」、さあここから何を読み取ることができるでしょうか。「教材研究ノート」の見本には、「くじら」の横に「大きい→先生と子どもたちが乗れるほど」と書いてあります。だから、「かえるぐも」でも「てんとうむしぐも」でもないのですね。この他、「ゆうゆうと泳ぐ」ということも、後の展開を考えると重要な要素となります。
2.行間を読む―文学としての意味・論理性を考える―
四じかんめの ことです。
これを「四時間ですね。さあ、次を読みましょう」と扱うと、国語の授業にはなりません。文学の言語には、文学としての意味・論理性といったものがあります。いわゆる行間を読むということですね。
この「教材研究ノート」には、「教室に戻る必然性」と書かれています。「四時間目」の後には給食がありますから、それまでには戻ってくる必要があるのです。また「四時間目」ということは、「昼、太陽が南中」する時刻であり、「青い空、雲がくっきりと見える」ということにつながるのですね。
ココがポイント!
「教材研究」=「教材分析+指導研究」
こうした作業は「教材研究」の中の「教材分析」です。これらをもとに、子どもに何をどう教えるかを考える「指導研究」へと結びつけていく必要があります。つまり、「教材研究」は「教材分析+指導研究」を行うことなのですね。
「自分の解釈なくして、子どもたちに解釈させることはできない」といっても過言ではないでしょう。「子どもから引き出す授業」をするためにも教材解釈→指導研究は大切ですね。
辞書で調べずに行間を読むというのは危険な行為だと思います。