広がる学校選択制―学校選びの決め手は?
先日の教育再生会議の第2次報告でもとりあげられていた学校選択制。既に都市部を中心に導入されているところもみられるが、実際にはどのように学校選びが行われているのだろうか。
5月16日の産経新聞の記事によると、東京都足立区の平成14〜16年度の調査では、入学校を選択した理由は小中学校ともに「学校が近く、通学しやすい」「兄、姉が通学している」「子供の友達が同じ学校へ行く」という学校の特長とは関係のない項目が上位を占めているという。
私立と異なり明確な特長がつかみづらい公立の学校では、選んで決めたいものの何を決め手に選んだものか迷う保護者も多いのかもしれない。また、学校の特長は考えず、とにかく近くでよいと考える保護者もいるだろう。
筆者の住む東京都板橋区でも学校選択制が導入されていると聞き、板橋区の学校選択制ホームページで昨年の中学校の選択状況を調べてみた。すると、全体の約7割は近くの学校を選択していたものの、一部に定員の1.5倍もの希望者が殺到し抽選が行われた学校もみられた。逆に定員の半分にも満たなかった学校もあり、原因が気がかりなところだ。近くでよいと考えている保護者も、もし近くの学校がそのような不人気校だった場合は悩むこともあるかもしれない。
保護者にとって嬉しい反面悩ましい面もあると思われる学校選択制だが、学校側にとってもこれから行われる学校公開や学校説明会の場で、どのように特長をアピールしていくのか頭を悩ましていることに違いない。特長ある学校づくりを期待したい。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
選択制なら受け入れ体制もしっかりしてほしい!
保護者に適切な選択能力があるとも思えないし、問題のある学校があるとするなら淘汰させるんじゃなくて改善すれば良い話で、なぜ競争原理を持ち込むのか。
選択能力のない保護者に委ねて自然淘汰させるなり競争させるってどんだけ人任せなんですかね。上の人達は。