小学校受験ブーム―関西でも過熱
政府教育再生会議などで、公立学校の学校選択制が話題となっている中、関西の有名私立大学による附属小学校の開設が相次いでいる。
23日付の朝日新聞によると、昨年の同志社、立命館大学に続き、関西学院大学が来年4月に初等部の開設を予定しており、入試説明会に多数の申し込みが集まるなど、活況を呈している。また、同日付の産経新聞によると、関西の大手百貨店が、面接に適した洋服などの情報とセットで商品を提案するなど、新たな受験ビジネスが拡大の兆しを見せている。
近年では、例えば、一部の公立高校が難関大学合格をめざした独自のカリキュラムなどで特色を打ち出して、積極的に優秀な生徒の確保に乗り出しており、東京大学の合格者に占める、公立高校出身者の割合が高まりを見せるなど、公立学校の巻き返しの傾向も見られる。
少子化の影響に、このような公立学校の巻き返し傾向などもあいまって、私立学校も、いったん入学すれば大学まで無受験で進学できる、いわゆる「エスカレーター式」だけを売りものにして、児童、生徒を青田買いできる時代ではなくなりつつあるが、相次いで開設されている、この関西有名私立大学の附属小学校の人気ぶりは、改めて学校の持つブランド力を見せつけたかたちだ。
ブランドと言えば、上記とは別の大手百貨店の売れ筋商品は10万円以上の高額商品であるという。かわいい我が子のためとは言え、このような高額商品を求めることができるのは、一部の富裕層に限られているのでは…とも考えられ、この新ビジネスの盛況ぶりも、格差社会の一断面との見方もできそうだ。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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