登下校時の安全確保―時代はスクールタクシー!?
各地で児童生徒の登下校中に犯罪が起きている昨今、安全確保について、様々な取り組みが実施されている。文部科学省「通学路を含めた学校における子どもの安全確保について」には、安全パトロールや安全マップ作成、保護者の送迎、スクールバス、路線バスの活用など、各地での取り組み事例の記載がある。
そのような中、7月14日の毎日新聞は、栃木県日光市立大沢小学校で、スクールバス運行協議会がスクールタクシー導入を決めたと伝えている。
同小学校は、平成17年12月、児童が下校中に連れ去られて殺害されるという痛ましい事件が起き、スクールバスを導入した。しかし、「多くの児童を乗せるバスでは、安全を確保するドア・ツー・ドアの運行が難しい」との意見が出て、「マイクロバスでも入れない、狭い路地の送迎方法」などを検討、予算の活用方法などについては、文部科学省の「スクールバス活用推進事業」に基づいて、協議を重ねてきたという。
スクールバスは、児童生徒の自宅を考えてルートや停留所を設定するが、停留所までの送迎は保護者にかかっており、スクールタクシーはその点でのメリットも大きい。児童生徒が少数しかいない過疎地区では、マイクロバスを管理するよりもタクシーを利用した方が、効率が良いこともありそうだ。また、長距離登下校が一因で学校統廃合を見送っている場合、スクールタクシーが解決の糸口になるのではないだろうか。児童生徒の安全や教育環境を踏まえ、慎重に検討すべきことではあるが、数名の児童生徒のために学校を維持するよりも、予算を削減できる可能性があるかもしれない。
- 登下校時の安全確保に関する取組事例集(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/12/05120900/007.htm - 子ども見守りナビ(文部科学省)
http://www.mimamoru.jp/select/index.php - 大沢小がスクールタクシー 下校時 9月から遠方地域対象(産經新聞)
http://www.sankei.co.jp/chiho/tochigi/070716/tcg070716000.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
こういう地区こそ、スクールバス等を充実させてあげたいと思います。
1時間…。前向きに考えれば健脚になって良いのかもしれませんが、現実、事故が起こり得るのならば、未然に防げるほうがいいですね。