現在、国は科学技術創造立国という目標を掲げ、未来の研究者を育てようとスーパーサイエンスハイスクールのような試みを行っています。しかし、研究者をめざす子どもが増えたとしても、それを受け入れる大学院博士課程の状況が、皆様の思い描くものとかけ離れている可能性があります。なんと、大学院が「フリーター生産工場」になっている と指摘する本があるのです。
大学院は出たけれど…コンビニで働くフリーター「博士」も
最近、『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』という新書が話題となっています。この本の中では、博士号を取得しながらもコンビニのアルバイトとして働く方などが紹介され、高学歴の若者たちが定職を得づらい状況にあると問題視しています。
本書で扱われているのは、いわゆるポスドク問題。ポスドク(ポストドクター)とは「博士号を取得した任期つきの研究者」を指します。90年代の大学院重点化によって博士号取得者が増加したのですが、少子化のため大学は教員を新たに雇えません。そこで、彼らの出口を確保するために、文科省はポストドクター等1万人支援計画を実施し、博士号取得者をポスドクとして一時的に公的機関で雇用することにしました。
しかし、ポスドクはあくまで一時的な雇用なので、生活は安定しづらく、また毎年増えるドクターの全てを雇用できるものでもありません。期待された民間企業の採用も厳しく、新卒の技術系人材の中で博士が占める割合は3%というデータもあります(ちなみに修士は73%)。結果、ポスドクの契約を更新できなかったドクターはアルバイトや非常勤講師などになるしかない、というのが博士をめぐる現状のようです。
厳しい博士の就職率―修士は進学を回避!?
2004年からは文科省も対策に乗り出し「多様化する若手研究人材のキャリアパスについて」としてポスドクの現状を調査したり、民間企業でのインターンシップを実施するなどしています。先日も東大の博士課程で学費が全額免除されるという朝日新聞の報道がありました。
しかし、学校基本調査(19年度速報)によれば、博士課程修了者の就職率は17000人の修了者のうち58.8%となっており、6000人以上のドクターがあぶれてしまうことになります。また、就職率にここ10年で大きな変化がない一方で、修了者の数は10年で7000人近く増えていることから、需要に対して供給が大きくなっている状況が推察されます。
逆に、修士課程修了者の就職率はここ5年で10ポイント近くアップ。進路として進学を選択する者の割合も減っているので、就職しづらいドクターコースを修士の学生が避けているとも考えられます。
このような状況では子どもが「博士」という肩書きに憧れるを抱くのも難しいのではないでしょうか。子どもたちが研究者をめざしたくなるような明るい未来が示されることに期待したいです。
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エアギターの世界チャンピオンに例えるならまだしもねぇ…て、芸人かい
じゃあ社労士なりなんなりの資格を取ったところで食えるかどうかは保障されてないって例えならどうでしょう。最近は先生と呼ばれる職業は厳しいところが多いらしいですね。
問題は、博士という存在がミュージシャンや社労士よりも国策に係わる可能性が多いってことであり、ある程度は彼らの質と量を確保しなければ、この国の技術開発力や学問の水準が徐々に下がっていってしまうことにあるのではないでしょうか。
たとえ、彼ら自信にそのような自覚がなかったとしても、です。
国策にかかわる可能性がありますかね。
ゴルフ選手の親やプロレスラーなら大いにありますが。
やっぱ芸人か。
大学院出身者の就職は厳しいですね。
子育てしながら京都大卒業してお茶の水大大学院で博士号とっても、昼間のマトモな企業では就職も出来ない。
一番大きな理由は採用する側が、
「勉強しかできないと偏見を持っている」
「採用側の本心は家来のような人が欲しいから、優秀な人を採用したら自分の立場が危うくなると警戒心がある」
でしょうか。
業種ごとで出身校ランキングをとったら、デリヘルや水商売のほうが上場企業よりも、
大学院出身者が多いですよね。
今の世の中、学歴や資格は価値が無く、
お金だけが唯一の価値になった証拠の一つでは?
ですか・・・。
事実、食い扶持がないということは、社会からはそう受け止められているということですよ。残念ながら・・・。趣味じゃなければ食えるはずですから。
まあ、そんな人たちは極々小数だけいればいいので、就職させろとは言いませんが。要は文系も実力主義ということです。
2年前の段階とはいえ、まだこんなことを言っている人がいるのか。
文系の学問の世界なんて、政治力、財力(研究を続けるのに必要な)、運あたりでほぼ決まるぞ。
財力と運は確かにものすごく必要ですね。
ただし、実力がなくても財力と運があればアカデミックポストに就職できるかというとそんなことは全くなくて、実力に加えて財力と運も持っていないと就職できない、というのが現状です。