指導力不足教員は減少、不採用は過去最高―文科省調査
13日の新聞各紙の報道によると、文部科学省の調査で、2006年度に「指導力不足」と認定された公立学校の教員は450人であったことが、12日にわかった。昨年度認定された教員数を56人下回り、2年連続での減少となった。一方で、試用期間後、正式採用とならなかったのは前年度比40%増、過去最高の295人となったそうだ。
試用後の不採用者増加については、依願退職が約9割以上を占めるが、退職の理由は民間企業への転職のほか、精神的疾患や自殺などもあったことが報道されている。8割が40代以上のベテランという指導力不足教師については、「以前のように子どもがいうことを聞かない」など子どもとのコミュニケーションがうまく取れない分析もなされている。
都道府県や政令指定市の教育委員会によって認定される「指導力不足」の規準は各教委で異なるため、文科省が全国的に統一したガイドラインを年内に整備する方針を打ち出したばかり。この話題は「指導力不足教員、認定ガイドライン統一へ」でも取り上げたが、ガイドラインの整備が大切なのはいうまでもないが、試用期間に精神的疾患になる教員がいるという今回の調査結果を重く受け止め、そのような状態になる前の研修など、教員へのサポート体制を充実させることも、じっくり検討されるべきではないだろうか。
- 指導力不足教員は450人=2年連続減、ベテランが6割−06年度文科省まとめ(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007091200865 - 指導力不足教員、前年より56人減 文科省調査(朝日新聞)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200709120354.html - 指導力不足教員:2年連続で減少 8割がベテラン−−公立校、昨年度(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20070913ddm012100088000c.html - 指導力不足教員450人 40〜50代が8割以上(毎日新聞)
http://www.sankei.co.jp/kyouiku/gakko/070912/gkk070912000.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
日本人は制度に責任を求めず、人を叩いて終わりにしてしまうというのが多いと思う。システムを見直さないから何度も繰り返す。
社保庁だって職員だけが悪いわけでもないし、安倍ちゃんだけが悪いわけでもないはずなのに。