- 特集 中教審答申で現場はどう変わるか
- 提言・中教審答申から何を読み取るか
- 「義務教育の構造改革」の本質的検討を
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- 「義務教育の構造改革」の中身が問われている
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- 授業技量の上達
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- 知識基盤社会における人間力育成
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- 国語力育成の具体的改善を期待する
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- 学校の自主性・自律性の確立は可能か
- 学校の自主・自律を阻むもの
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- 校長権限拡大の法整備こそが鍵になる
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- まず、なによりも人事の校長裁量権を
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- 「学校力」の強化の見通しが持てるか
- 「若い学校」はチャンスを生かせるか
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- 時代がやっと向山洋一氏に追いついた
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- 教師力向上と保護者との連携
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- 「教師力」の強化の見通しが持てるか
- 授業研、五つのことを廃止せよ!
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- 教師力強化の具体的方策を考える側に求められる教師教育力
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- 教師よ! 授業で子どもを成長させ、自信と気概を持て
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- 「家庭の教育力」の低下をどう防ぐか
- 親の悩みを聞き、一緒に対処していく
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- 保護者の意識改革と教師の手立て
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- 日々伝え合うことを通して
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- 特別支援教育への見通しをどう立てるか
- 子どもの将来から自立を目指した指導ができる学校か
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- 「学校力」「教師力」を高めることをシステム化する
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- 答申を生かした組織と三つの研修
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- 各教科の学習到達度・理解度をどう明確化するか
- 「一時間・一目標」「個別チェック」で明確化する
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- 指導の明確化があってこその学習到達度の明確化
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- 具体的に、学年別に、目指すべき「到達度」を示す
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- 具体的な「数値」または「姿」である
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- 戦後の授業研究の歴史 (第3回)
- 規律と技能をもつ身体をひらくトークが営む学習の始動
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- 親と教師の信頼関係づくり (第3回)
- そもそも責任の所在がないのだ
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- 理科は感動だ! (第3回)
- 理科でキャリア教育〜理科と関係のない職業はない〜
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- 法人化国立大学の苦悩―学部長奮戦記 (第3回)
- 全国初の高大連携協定の出前授業
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- TOSS授業技量検定の成果 (第3回)
- 五度目のB表受検 岡惠子先生の指導案
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- 教育課程の見直しに参加して―中教審委員の一人として (第3回)
- 教育課程企画特別部会の位置と役割
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- 編集後記
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■編集後記
◯…完全五日制と同時に導入された現在の学習指導要領をめぐっては、「ゆとり教育」が学力低下を招いたとする新聞やマスコミの大合唱で、社会全体が学力向上にカジを切ってしまった感があります。そこへ十月の中教審答申が発表されました。教育内容の改善では(1)ゆとりの中で「生きる力」を育むことを理念とした現在の学習指導要領は、そのねらいを十分達成されたのか検証していく必要があるとし、(2)現行の「学力観」については、様々な議論が提起されているが、基礎的な知識・技能の育成(習得型の教育)と自ら学び自ら考える力の育成(探究型の教育)とは、二者択一的にとらえるべきではなく、この両方を総合的に育成することが必要、と提起しています。
◯…要するに「確かな学力」を育成し、「生きる力」を育むという基本的な考え方は、今後も引き続き重要であるとの確認をしているわけです。このことを踏まえ、学習指導要領の見直しに当たっては、(1)「読み・書き・計算」などの基礎・基本を確実に定着させ、教えて考えさせる教育を基本として、自ら考え行動する力を育成すること、(2)将来の職業や生活への見通しを与えるなど、学ぶことや働くこと、生きることの尊さを実感させる教育を充実し、学ぶ意欲を高めること、(3)家庭と連携し、基本的な生活習慣、学習習慣を確立すること、(4)国際社会に生きる日本人としての自覚を育てること、などを挙げています。
◯…さらに教育内容の改善に当たっては、(1)各教科の到達目標の明確化、(2)学校の創意工夫、(3)国語力の充実や理数教育の充実、(4)小学校段階の英語教育の充実、(5)情報リテラシーを高める教育の充実などを挙げています。これらに対し「常識的な内容」と批判する新聞報道もありますが、本号は現場実践の立場からの「声」を集めたいとする特集です。
〈江部 満〉
◯…「単位をもらえなかったら、自殺する」と、某大教授が学生から脅迫されているというメールをもらいました。
その学生は、中・高時代は不登校。大検で進学したということが判明したのだとか。
自分の思う通りにならないとカプセルの中に閉じこもるか、他者を攻撃するか…でしか、コミュニケーションがとれないとしたら、感情表現力があまりに未熟…。でもたしかに訓練の場や機会も減りつつある気がします。
そういう私自身、電話よりメールの方が(便利ということもありますが)活躍する毎日です。
トナリの席の人ともメールですから、周りに騒音を撒きちらす迷惑は減りましたが、(叱る、ほめる)などの感情表現のリアリティは減少気味…。
獣医師によると、大型獣に接する時は、必ず緊張感を持って向き合わないと攻撃されるとか。相手がダラーっとしているのを見抜く感性は本能でしょうが、人間も取り戻すべき感覚の一つなのでしょうか?!
〈樋口雅子〉
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- 明治図書