現代教育科学 2010年12月号
新しい評価で子どもが変わるか

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現代教育科学 2010年12月号新しい評価で子どもが変わるか

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2010年11月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 新しい評価で子どもが変わるか
提言・新しい評価は何を求めているか
評価観の転換を図ることの必要性
木 展郎
「目標に準拠した評価」を充実させるための三つのポイント―パフォーマンス評価をどう実践するか―
西岡 加名恵
簡素で効率的な評価の「目標と指導と評価の一体化」による実現
加藤 明
「学力」と「評価」の一体化が一歩前進した
大森 修
子どもの思考や判断を表現する授業への改善を
向山 行雄
子どもの学習意欲が向上する評価とは
強みを伸ばし、弱みを減らす評価を
安藤 輝次
「向山型」で個別評定を繰り出す
長野 藤夫
ほめる=肯定的な評価が子どもの学習欲を向上させる
松野 孝雄
授業で自己肯定感を育てることである
長谷川 博之
「思考・判断・表現」の評価で子どもが変わるか
まず、変化しなければならないのは、教師の授業である 成績のための評価からの脱却が求められている
甲本 卓司
論理的記述力をメタ評価する力を
左近 妙子
「各学校」が取り組めば子どもは変わる
水野 正司
道徳教育の充実と評価の改善
道徳に対する意識改革と評価のあり方
大江 浩光
ワークで育成する思考力・判断力・表現力
原口 栄一
特別支援教育における評価のあり方
スモールステップと個別評定で評価する
奥 清二郎
障害のない児童生徒と同じ評価方法が生み出す事実
小野 隆行
国語科で「表現力」をどう評価するか
読解作業の中で表現させ評価する方法
岩下 修
評価「基準」を明確にし、表現力を評価する
瀧沢 広人
社会科で「表現力」をどう評価するか
どう評価するかは、どう指導したかで決まる
吉田 高志
「書く・話す」をどう評価するか―論述と討論の評価―
佐々木 潤
算数・数学科で「表現力」をどう評価するか
まずは「聞き取り」+「再現する」活動を小刻みに繰り返すことから
田中 博史
現場にとって有効かつ簡便な評価方法こそを
山田 洋一
理科で「表現力」をどう評価するか
理科は、書くことだ!―五年「電磁石」でものづくり―
小林 幸雄
「表現」という観点の評価とは
酒井 和広
書評
『管理職のためのスクール・コンプライアンス』(菱村幸彦著)
蛭田 政弘
科学技術教育立国論 (第9回)
理科室を経営するという意識を
小森 栄治
宗教教育における教師の責任 (第9回)
群れから離脱し、自分の頭と心で
平野 久美子
新教授学理論に学ぶ (第9回)
「応答」の教授学
深澤 広明
不適格教員の問題 (第9回)
授業について学ぶことを教師は求めている
向山 洋一
道徳教育のこれからの課題 (第9回)
「死者への視線」を欠いた「生命に対する畏敬の念」
貝塚 茂樹
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…学習評価の考え方と指導要録は、学習指導要領の改訂に沿って、今回、改善が図られた、と説明されています。新しい学習指導要領で強調されている思考力・判断力・表現力等を育成するため、基礎的・基本的な知識・技能を活用する学習活動を重視するとともに、論理や思考等の基盤である言語の果たす役割をふまえ、言語活動を充実することとしています。(中教審で学習評価のワーキンググループの主査の無藤隆氏の発言から)

○…さらに無藤氏は、今回の改訂のキーポイントとして「思考力の評価」をあげています。つまり、知識や技能はペーパーテストである程度とらえられるが、「思考力」は外からは見えにくいので、ペーパーテストや実技試験ではわかりにくい、と言うわけです。

○…新学習指導要領がめざす学力をふまえた観点別学習状況評価の改善については、平成二二年三月の中央教育審議会教育課程部会報告で「学習評価の改善にかかる基本的な考え方」として、次の三点が掲げられています。第一は、目標に準拠した評価による観点別学習状況の評価や評定の着実な実施。第二は、学力の重要な要素を示した新しい学習指導要領等の趣旨の反映。第三は、学校や設置者の創意工夫を生かす現場主義を重視した学習評価の推進(工藤文三・国立教育政策研究所部長の紹介から)

○…中でも改訂では、従来の「思考・判断」の評価に「表現」の項目を加えていることに注目したいと思います。これは、各教科等における言語活動の充実を図ることを明確に示していると言えるからです。本号では、評価が教師の授業改善にどのように役立つのか、特集を組み立てました。

(江部 満)

○…鳩山前首相は、現職の時「東シナ海を友愛の海にしたい」と、中国の胡氏に語ったといわれます。また、私の友愛は生半可なものではない―とも。

 たしかに、友愛どころではない状況が、今後も続きそうです。

 「遠くにありて思う」状態でいられるうちは、相互不可侵・平和原則も守れるだろうけど、お宝≠ェ出現するとねえーでしょう。

 こういう難しい問題や状況に陥ると、日本では、「早く決着したい」という意識が働くようですが、〈すっきりした決着などありえない〉という、もやもや状態を引きずっていくのが、今や一番賢い認識なのだそうです。

 確かに、ハーバード大学のサンデル教授の「正義」が提起した最大の貢献は、

<どちらかに決着出来ない難しい問題が沢山ある>

ということを知らしめたことが凄い―というのが最近の評価のようです。

(樋口雅子)

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