- 特集 「伝統的な言語文化」授業のアイデア
- 提言・伝統・文化の教育―改正教育基本法のねらい
- 伝統・文化の理解は古典の学びから
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- 声で楽しみ、人で楽しむ
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- 「古典」の前に
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- 国際社会を生き抜く能力や自己を追究する能力を育てる「伝統と文化」の教育
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- 継承すること・創造すること
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- 「伝統的な言語文化」授業づくりの注意点
- 「伝統的な言語文化」“と”「国語の特質」
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- 「伝統的な言語文化」の授業10の注意点
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- 「親しむ態度」を育てる教材・単元・評価のあり方
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- 「昔話・神話・伝承」授業づくりのアイデア
- シリーズ読みで結句を楽しむ
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- 身のまわりに教材はいくつもある
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- 「日本神話かるた」と「読み聞かせ」で日本神話を語り継ぐ―小学校二年 日本神話「くにうみ」
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- 昔話を昔のことばで読もう
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- 伝統の昔話を今に
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- 「短歌・俳句」授業づくりのアイデア
- 言語活動「俳句をつくる」への挑戦―うれしいな・くやしいな俳句の実践―
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- 三つのステップで作品の解釈を深める
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- 一年生から作句を
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- 「易しい」短歌・俳句―五つの観点〜良寛の短歌を授業する〜
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- 「ことわざ・慣用句・故事成語」授業づくりのアイデア
- 故事成語で表現しよう
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- 国語の授業を出発点に日常化
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- 作文活動を軸にする
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- 「おらほ」のことわざ〜「郷土」の伝統的な言語文化
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- 「古典」授業づくりのアイデア
- 現代語訳から生きる知恵を学ぶ授業
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- 新領域「小学校古典」ができたと思って
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- 旅を旅する……「おくのほそ道」を味わう
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- 古典の授業づくり―内容教材と言語教材
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- 知的にインプットし、楽しくアウトプットさせる
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第87回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第87回)
- 読書の世界を広げる学習活動
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- 書評
- 『「国語力は人間力」授業が変わると子どもが変わる』(京都女子大学附属小学校著)
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- 『「学級力」で変わる子どもと授業』(新潟大学教育学部附属新潟小学校著)
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- 国語教育人物誌 (第230回)
- 新潟県
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- 富山県
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- 石川県
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- 福井県
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- 国語教育時評
- 客観的に存在する「学力テスト(国語)」なんて、変ではないのか
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第147回)
- 「個の学び」と「協同の学び」を育てる『3つの力』〈かわり合う力、伝え合う力、学び合う力〉
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- 楽しい国語授業を創る (第3回)
- 目標・めあてと課題づくり
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- 論理的思考力・表現力の鍛え方 (第3回)
- 要約・あらすじのまとめ方で「説明力」を鍛える
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- 読書活動の日常化への取り組み (第3回)
- 「朝の読書活動」が児童生徒の読書ばなれの防波堤になっている
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- 「伝統と文化」の授業での扱い方 (第3回)
- 教材開発のアプローチ
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- 〜その1「選ぶ」〜
- 教師の言語能力を高める (第3回)
- 教養人としての国語教師たるべく
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- 編集後記
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編集後記
○…「伝統的な言語文化」に関する事項の新設には、二〇〇六年十二月に成立した教育基本法の改正の影響が色濃く反映しているといえます。「自国の文化や伝統の大切さを真に認識すること」の重要性については、二〇〇三年六月の文化審議会の「意見のまとめ」において、国語教育の具体的なあり方として、「音読・暗唱と古典の重視」が提案されていました。
○…今回の学習指導要領にはこうした一連の流れが反映しているといえます。各学年の内容を見てみますと、(一・二年)では昔話や神話・伝承などの本や文章の読み聞かせを聞いたり、発表し合ったりすること、(三・四年)では、易しい文語調の短歌や俳句について、情景を思い浮かべたり、リズムを感じ取りながら音読や暗唱をしたりすること、長い間使われてきたことわざや慣用句、故事成語などの意味を知り、使うこと、(五・六年)では親しみやすい古文や漢文、近代以降の文語調の文章について、内容の大体を知り、音読すること、古典について解説した文章を読み、昔の人のものの見方や感じ方を知ること、となっています。民族の文化を継承する古典教育の意義を改めて再確認すべき時であります。
○…六〇年前に日本の教育の「民主化」を図るためアメリカ占領軍当局が持ち込んだ教育思想は、「子ども中心」のものでした。さらに「ゆとり教育」が学力低下と不登校の増加をもたらしたことは、記憶に新しいところです。梶田叡一氏(環太平洋大学長)の指摘のように、「日本の教育伝統について多くの教師は、ほとんど何の知識も持っていない」との提言は無視できないでしょう。
○…「国際社会で活躍する日本人の育成を図る上で、わが国の郷土の伝統や文化を受け止め、そのよさを継承させるための教育を充実」させようではありませんか。
(江部 満)
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