社会科教育 2008年1月号
“言葉と体験”つなぐ授業力:UP作戦37

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社会科教育 2008年1月号“言葉と体験”つなぐ授業力:UP作戦37

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ジャンル:
社会
刊行:
2007年12月5日
対象:
小・中
仕様:
A5判 136頁
状態:
絶版
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目次

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特集 “言葉と体験”つなぐ授業力:UP作戦37
今、「言葉と体験」が強調される背景―と聞かれたら
本物体験が感性ある言葉を創る
北 俊夫
男は黙ってサッポロビール
山口 幸男
体験の意義と課題
吉田 剛
体験しないとわからない“概念・言葉”とは
小学校の事例研究
比べて見つけた! 「工場とは〜である」
牛田 美和子
広い・大きい…かんたんな概念だからこそ、大切にあつかうべし!
伊藤 健太郎
「その時」を見逃さず、「具体的」な体験を
森川 正樹
中学校の事例研究
物・写真を用意し、展開を工夫し、知識と生徒の体験を結びつける
星野 幹雄
観察や調査の必要な事例は難しい
進士 かおり
マルチメディアの活用による概念・言葉の体験化
森 才三
“言葉と体験の関係”を読み解くカギ
雄弁で政治を体得する
高瀬 淳一
言葉のルールと体験としての象徴事例
進藤 聡彦
随伴性形成行動とルール支配行動―行動分析学の立場からみた言葉と体験―
杉山 尚子
自由間接話法による体験の言語化―インゲ・ショル『白バラ』を例に―
鈴木 康志
“言葉と体験の関係”―どう考えられているか
国語
香西 秀信
社会
棚橋 健治
算数
浦 清美
理科
角屋 重樹
子どもはなぜ「体験と見学」が好きか―学習活動の調査レポートから―
山下 真一
授業で“言葉と体験”をどう扱うか
必要な体験といらない体験
千葉 康弘
調べ活動と体験活動の関連を考える
山本 朝彦
体験活動の前―準備のポイント
武藤 淳一
体験活動の後―レポートの指導
菊池 八穂子
“言葉と体験”をめぐる疑問=なんでも探偵団
体験と経験の違いとは
豊嶌 啓司
経験主義教育の根幹は何か
藤井 千春
バーチャルは体験といえるか
福田 正弘
脳科学ではどう位置づけているか
平山 諭
百聞は一見にしかず―は本当か
井上 尚美
“言葉と体験”をめぐって:体験談のリテラシー
体験談の真偽をめぐって―有名な話
村井 淳志
体験談の羅生門をめぐって―有名な話
吉永 潤
体験談を客観的に検証するスキル
谷 和樹
“この言葉”には“この体験”=全単元一覧
3年
高井 進一
4年
松崎 力
5年
栗波 昭文
6年
橋本 幸康
中地理
青柳 慎一
中歴史
佐藤 育美
中公民
岩野 清美
小特集 08年ってどんな年になる? 私の予想
「煮崩れ」てゆく「戦後」の中で
大月 隆寛
教育におけるデジタル化の限界を考える年に
森 隆夫
ハズレ予想をしてみれば…
長尾 彰夫
格差社会の拡大に伴う「教育格差」と「いじめ問題」の深刻化
森 一夫
原油高騰に振り回される年
澁澤 文隆
新たな変化の予兆
馬居 政幸
明るい未来が描けない
戸田 善治
限界・境界を超えた「協働」の年!
成田 喜一郎
生徒も先生もご当地検定にトライ! (第10回)
みんな、岩手・盛岡のことがわかるかな?
石黒 基國
地球地図を生かした授業づくり (第10回)
地球地図の学校
太田 弘
〜地球地図を用いた地図コンテスト〜
写真を使った学習クイズ (第10回)
写真資料から時間と場所の因果関係を授業する
山下 文廣
中国に輸出した?日本の漢字→授業化のヒント (第10回)
「自由」は明治維新がきっかけで中国に輸出された
椿原 正和
討論に発展!社会科ネタ 多文化社会理解の開発教育 (第10回)
となりに生きる外国人
田中 治彦
社会科教師の基礎教養 世界史のことば、世界史へのロマン (第10回)
“長い19世紀”のヨーロッパ
原田 智仁
〜ドイツ統一は鉄と石炭によってなしとげられた!?〜
シティズンシップ 世界で広がる市民科の動きから学ぶもの (第10回)
イギリス市民科の評価ガイドライン
田中 博之
教科書を使った学び方スキルの基礎基本―ここでこういう指導が効果的 (第10回)
食料自給率の具体化と価値判断の表現の必要性
臼井 忠雄
教科書教材更新中 授業で使える この数字このデータ (第10回)
グーグルアースが社会科授業を変える その2
川原 雅樹
社会科新授業の“未来予想図” (第10回)
中教審教育課程部会の審議のまとめの読解点1
安野 功
新指導要領で授業づくり 改訂点はどこか―中学校― (第10回)
社会科の内容を改善する論点
大杉 昭英
〜E「社会科全体と地理的分野の改善の方向性」〜
わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第118回)
神奈川県の巻
西脇 保幸
編集後記
樋口 雅子
子どもと作る歴史紙芝居 (第10回)
失業武士の生き残りをかけた戦い
柳沼 孝一
紙芝居作りで歴史のイメージ作りを鍛えよう (第10回)
廃藩置県はクーデター
有田 和正

編集後記

〇…最近、注目を集めている高瀬淳一先生の『武器としての〈言葉政治〉―不利益配分時代の政治手法』にあるように、言葉の政治力が国民の支持率とかかわる点など言葉が持つ意味があらゆる面で注目を集めています。また「言葉による行動の支配」というキーワードでの心理学からの分析も面白そう―と思ったりします。

ところで、今年の筑波大附属小の研究紀要に、「子どもは、どういう学習活動が好きか」アンケートをとった結果が出ていました。

一番人気は、見学や探検して学ぶこと、二番目は、体験すること、三番目は、知的で問題解決的な活動、その次は、つくったり表現する活動であったといいます。

先日行われた、同小学校での基幹学力研究会では、角屋重樹先生の講演がありましたが、先生はその中で、「算数は記号で考える、理科は自然現象で考える」とおっしゃられました。

私はその時、「では、社会科はどうなのか? 当然?社会科は、社会現象で考える」となるのではないか?と思いつつ、自然現象のように実験して「事実でどうだ!」と示せぬ社会現象のほうが多い社会科では、見えにくいだけに、〈言葉と体験〉の問題の取り上げ方にキーポイントがあるのではないかと思いました。

さらにいえば、社会科の教科書などでよくインタビューの吹き出し形式で「体験談」として当事者に語らせる手法が使われていますが、戦争体験の伝承などでも、だんだん内容が進化?するともいわれ、体験談はすべて正しいなどとはとてもいえない―ところに情報リテラシーの重要性があるとも思います。

そういういわば体験の言葉化の検証を、ITなどの最新技術で再現し、より科学的な手法で真実に迫るという試みもなされたり、この分野の動きはとても興味深い問題提起をしていると思います。

本号は、このような、さまざまな動きを授業の問題にどう結びつけていくか、問題提起をしていただきました。

〈樋口雅子〉

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