- 特集 わかる・できる!社会科授業のユニバーサルデザイン
- 視点1 【新学習指導要領の授業実践に向けて】社会科授業のユニバーサルデザイン―原則と改訂ポイントはここだ!―
- 改訂ポイントから見る「社会科授業のユニバーサルデザイン」
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- 視点2 「焦点化・共有化・視覚化」社会科授業のユニバーサルデザイン 指導方法の工夫
- 「社会的な見方・考え方」につながる社会科授業のユニバーサルデザイン
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- 視点3 「見方・考え方」と社会科授業のUD化
- 見方・考え方が育つ学習活動を仕組む
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- 視点4 「個別の子どもへの配慮」「一人一人への学びの対応」はどのように取り組むべきか―子どものつまずきと課題設定・教材づくりの視点から―
- 「目の前の子どもに合わせる」ということを問い直すことから
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- 視点5 「つかむ場面」「問題追究場面」「まとめの場面」でのユニバーサルデザイン―問題解決の学習過程とUD化のポイント―
- それぞれの場面におけるUDの役割と留意点
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- 視点6 【授業最前線】UD(ユニバーサルデザイン)の視点でつくる社会科授業モデル
- 小学校
- 3・4年〈地域の安全を守る働き(消防の働き)〉社会に見られる課題を焦点化した授業づくり
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- 3・4年〈住みよいくらしをつくる〉「参加」し続けられる素材・教材
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- 3・4年〈自然災害から人々を守る〉地域の一員として「過去」を知り、「これから」を考える
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- 3・4年〈県内の伝統や文化〉子どもが「わかる」「できる」授業をつくる三つのポイント
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- 5年〈国土の自然環境と国民生活〉『学び合い』で、どの子も「わかる」「できる」授業をつくる
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- 5年〈情報産業と情報化した社会〉インパクトのある教材で子どもの「つまずき」を克服
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- 6年〈日本国憲法、我が国の政治の働き〉「日本国憲法、我が国の政治の働き」の導入を考える
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- 6年〈グローバル化する世界と日本の役割〉UDの視点で教科書の内容を生き生きと学ぶ
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- 視点7 【授業最前線】UD(ユニバーサルデザイン)の視点でつくる社会科授業モデル
- 中学校
- 地理的分野〈世界の諸地域〉本質的課題に迫るUDを取り入れた学習モデル
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- 地理的分野〈日本の諸地域〉授業のUD化のポイントは、授業者が適切な資料加工を行うこと!―中国・四国地方 交通・通信を中核として―
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- 歴史的分野〈古代までの日本〉どの生徒も参加できるICT活用による効果的なプレゼン活動―唐・新羅軍が攻めてくる!君ならどこを守る?―
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- 歴史的分野〈近代の日本と世界〉授業のUD化で「社会的な見方・考え方」を働かせる!
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- 公民的分野〈私たちと現代社会〉自分の考えを座標図で視覚化して話し合う授業
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- 公民的分野〈私たちと経済〉経済入門―コンビニの秘密を探ろう!
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- 公民的分野〈私たちと政治〉抽象的な概念をすべての子どもに納得を伴って理解させる政治学習
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- 視点8 【授業最前線】UD(ユニバーサルデザイン)の視点でつくる社会科授業モデル
- 高等学校
- 【地理】ICTを活用した地理授業のユニバーサルデザイン―アフリカの地誌学習を事例として―
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- 【歴史】世界に通用する世界史教育の実践―ユネスコスクールとしての教材供用―
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- 【公民】ユニバーサルデザインを生かし、地球時代の市民を育む
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- 最新情報で語る! どうなる・どうする社会科教育 (第23回)
- 各地で開催されている研究大会の報告A
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- 目指せ社会科の達人! 「社会力(シャカリキ)」授業ベーシック (第11回)
- 小選挙区制と比例代表区制 どちらが国民の真意を伝えるか
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- 〜選挙区制度を比べて、選択・判断する〜
- 100万人が受けたい! 大人もハマる社会科授業ネタ (第11回)
- 【地理】エピソードから深い学びへ
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- 〜地理と経済から九州地方を〜
- 調べる力・考える力を鍛える! トレーニングワーク (第11回)
- 小学5年/情報を日常から視点を持って受け取り,新たな価値を追及する
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- 新学習指導要領・社会科授業づくりの課題と取り組みポイント (第11回)
- 真正の主権者教育とは何か
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- 「主体的・対話的で深い学び」を育む小学校社会科の授業づくり (第11回)
- 被爆地広島の心情に迫る「深い学び」の構築をめざして
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- 【歴史を探究する】教科書では教えない! 歴史面白ウラ話 (第11回)
- 昭和一一年二月の湯河原での事件
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- 時間軸と空間軸で考える! アクティブな地歴連携授業デザイン (第11回)
- 文部省著作小学校社会科教科書『土地と人間』にみる地歴連携
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- 「主権者の育成」にどう取り組むか―高校の新教科を視野に (第11回)
- 新科目「公共」と「主権者の育成」H
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- 改訂キーワードでつくる社会科授業 実物板書&展開モデル (第11回)
- 小学6年/課題を発見・追究し学びを深める歴史学習の授業
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- 〜「歴史の大転換 大政奉還―幕末から明治へ」〜
- 中学公民/社会的課題を法的に探究する公民授業
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- 〜「人間らしい生活を営む権利」〜
- わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第239回)
- 和歌山県の巻
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- 編集後記
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編集後記
○…授業のUD(ユニバーサルデザイン)とは、「学力の優劣や発達障害の有無にかかわらず、すべての子どもが楽しく「わかる・できる」ように工夫・配慮された通常学級における授業のデザイン」であるとされています。
授業のUD化については、明星大学の小貫悟先生によって、「授業のUD化モデル」という形で、とてもわかりやすく、役立つ形でまとめられています。
「参加」「理解」「習得」「活用」という授業の四つの階層をもとに、「授業でのバリアを生じさせる子どもの特徴」と「授業でのバリアを除く工夫」(一四の視点)があわせて示されています。
その「理解」(わかる)の段階では、ポイントとして、
@焦点化:一時間の授業で何を教えるか、その焦点を絞る。学習内容の本質を見極め、シンプルにする。
A視覚化:見える化をすること。いわゆる情報伝達の工夫。
B共有化:児童・生徒がペアやグループで考えを伝え合ったり、教え合ったりすること。他の児童・生徒の考えをもとに自分の考えを発展させたり、自分の意見を言葉にすることで理解を深めたりする。
などが挙げられています。
このように見てきますと、このようなユニバーサルデザインの視点は、配慮を要する児童・生徒に必要な支援であると同時に、「すべての児童・生徒がわかる」授業づくりの基礎となるものとして、とても大切なことがわかります。
次期学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」というキーワードも示されていますが、「子どもの主体的に学びに取り組む態度」を保障する土台づくりとしても、大切にしたい視点です。
そこで本号では、『わかる・できる!社会科授業のユニバーサルデザイン』をテーマとして、ユニバーサルデザインの視点から、どのような教材づくり・授業展開が可能なのか。そのポイントについて、ご提案いただきました。
/及川 誠
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- 明治図書