授業研究21 2002年8月号
学ぶ習慣を育てる「宿題のすすめ」

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授業研究21 2002年8月号学ぶ習慣を育てる「宿題のすすめ」

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2002年7月
対象:
小・中
仕様:
B5判 88頁
状態:
絶版
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目次

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特集 学ぶ習慣を育てる「宿題のすすめ」
提言・学ぶ習慣を育てる「宿題」の条件
宿題の位置づけ再考
西林 克彦
「はてな?」で終わる授業が学ぶ習慣を育てる
有田 和正
学力形成における宿題の意味
田中 耕治
記号文化のおもしろさは学校でこそ
村井 淳志
「自学」で家庭学習の復権を
岩下 修
親と子のかかわりをつくる
杉田 知之
なぜ学ぶ習慣が身につかないか―これまでの「宿題」批判
「学ぶ習慣」は、意欲と結果で決まる
戸田 正敏
説明責任・チェックシステム・実態把握
宇田川 浩樹
記憶のメカニズムを知り、学び方を教えよ
柏木 英樹
無意味な課題が子どもを机から遠ざける
永島 稔明
宿題より授業を考え直せ
間 英法
学ぶ習慣を育てる国語科の「宿題のすすめ」
活用から定着を図る
兵藤 伸彦
音読練習・漢字練習・暗唱指導の宿題のすすめ方
平松 孝治郎
学習者の自律を支援する
岩ア 淳
学ぶ習慣を育てる算数・数学科の「宿題のすすめ」
前提条件「宿題で学力はつかない」
根本 直樹
宿題は〈自学自習へのステップ〉
田中 秀滋
楽しみたい できるようになりたい
木野村 寧
学ぶ習慣を育てる社会科の「宿題のすすめ」
授業で学んだ知識を生かす宿題
二宮 昭三
「はてな帳」で授業と授業の間を生かす
沼澤 清一
学ぶ力を育てる授業こそが先決
林原 和彦
学ぶ習慣を育てる理科の「宿題のすすめ」
観察マラソンで宿題の効果をあげる
岡田 篤
学ぶ習慣を大切にする宿題
和田 淳
中学校理科・必然性を感じる宿題の4つのストラテジー
辻本 昭彦
学ぶ習慣が身につかない子への援助
学ぶ習慣=机に向かう習慣がつく、楽しい宿題を出す
星野 裕二
ただ宿題を出すだけではなく、「家庭学習法」を指導しよう!
岡田 健治
授業の中で体験させる
大鐘 雅勝
家庭における学ぶ習慣づくりへのアドバイス
今どきの母親には、具体的にやってみせる・親をほめる
大場 寿子
ほめ言葉を子供たちに!
末永 澄子
「評価」と「方法」を明確に
松木 尚美
インターネットを活用した授業づくり
媒介者としての教師へ
苅宿 俊文
メディアを活かす授業の展開 (第9回)
メディアで広がる総合的な学習
糸井 登
メディアを活かす授業の展開 (第10回)
吉野ヶ里遺跡の授業をつくる
吉田 高志
子どもを励ます言葉かけ
子どもを思う
佐長 健司
コンピュータ授業への道 (第5回)
どうしてもそろえたいこのソフト
下山 真二
学力向上運動と教師の責任 (第5回)
混沌から脱出する
大森 修
子どもの自己評価活動を育てる (第5回)
「生きる力」を育てるための自己評価は動き出したか
古川 治
〜自己評価に関する全国調査の概要を通して(その4)〜
絶対評価への転換と実践課題 (第5回)
「関心・意欲・態度」の評価規準を考える
市毛 勝雄
「理解の早い子」を伸ばす発展学習 (第5回)
わり算の発展問題
志水 廣
編集後記
江部 満

編集後記

○…確かな学力向上のための文科省のアピール「学びのすすめ」には、いくつかの注目すべき改善点があります。中でも「発展的な学習」と並んで、「宿題のすすめ」があります。そこでは「学ぶことの楽しさを体験させ、学習意欲を高める」ことが強調され、「宿題や課題を適切に与えることなどにより、家庭における学びの充実を図り、学校と家庭が協力して、児童生徒に学ぶ習慣をしっかりと身に付けることも重要」と説いています。

○…これまで家庭学習が学校の授業と決定的に異なる点は、子どもが自分自身で学習するということであり、「自学自習」が建前だということです。この点をめぐって宿題廃止論も根強くあり、個々の子どもを生かす宿題とは何かが論じられてきました。これまでの宿題は概ね、次の三つのタイプに分類されるようです。第一は復習的な宿題、第二は練習的な宿題、第三は予習的な宿題です。もちろん学ぶ習慣は家庭学習だけで育てられるわけではありません。そのためにも学ぶ習慣を育てる日常的な学習集団づくりの必要性も強調されてきました。

○…家庭において「学ぶ習慣」を身に付けることは、学校で教師が子どもたちを指導するよりも難しいと言われています。そこから良い授業こそが自学力を育てるとまで言われています。著名な実践に有田和正氏の「はてな?帳」、岩下修氏の「自学帳」などがあります。つまり授業内容や授業で培われた「学習技能」を家庭で再現させているわけです。「宿題のすすめ」が従来通りの実践をすすめているわけではありません。今こそ教師が宿題に創意工夫を凝らし、個々の子どもの学ぶ意欲を高める努力を求められている時はないと言えそうです。

(江部 満)

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