- 特集 「達人ノート」に導く教師の点検活動
- 提言・ノート観の変革―ノートの点検を通して
- 内容の要点と思考の変容が見えるノート
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- 授業への参加度を高める
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- ノート点検は子どもとの対話と指導の場
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- ノートを「マイブック」にかえられてこそ!
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- ノート点検をせずに、ノートのとり方を指導する
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- 活用できるノートの取らせ方の工夫―備忘録からの脱皮
- 低学年/思考の軌跡が残るノートづくり
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- 中学年/目指そう! 世界に一冊の参考書
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- 高学年/インターネットの調べ学習をノートに書かせるときの10のポイント
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- 中学校/知的活動の基本としてのノート
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- 中学校/生徒が構造化するノートづくりを!
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- 学習活動に応じたノートづくりの指導―板書との関連
- 低学年/ゆっくりていねいに、ますいっぱいに書きなさい
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- 低学年/鍛え、思考し、表現する場としてのノート
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- 中学年/自分のためにノートを創る
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- 中学年/出力型ノートへのはじめのいっぽ
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- 高学年/MY実験ノートづくり
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- 高学年/思考を促すノート指導の意図的な蓄積を
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- 中学校/「型」を教えて、点検する
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- 中学校/「言語活動」を支え、<言語知識>をまとめる
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- 中学校/ノートを「子どもが思考を練る場」とする
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- 教科別「達人ノート」に導く指導のコツ
- 国語科のノートのどこを変えるか
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- 社会科のノートのどこを変えるか
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- 算数科のノートのどこを変えるか
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- 理科のノートのどこを変えるか
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- ノートの点検と評価はどこを見るか
- ていねいさと自分の考えと分量をみる
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- ノートに教師の思考のさせ方が表れる
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- 三種の神器を使って、教えた通りに書いたかどうか点検する
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- テスト調べに役立っているかを見る
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- ステップをふんだ指導と点検・評価
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- 授業をどこまで再現できるかを評価する
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- 忘れられない子どものノート
- 漢字一文字と吹き出し活用の二冊
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- 「見通し」を大事にしたノート
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- 現在の向山型算数ノートがそのまま「忘れられないノート」になっている
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- 子どもの知と情と意の宝庫
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- インターネットを活用した授業づくり
- インターネットには何の秘密もない
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- メディアを活かす授業の展開 (第11回)
- TOSS-LANDで授業が変わる
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- メディアを活かす授業の展開 (第12回)
- コンピュータ授業を区別することで、授業方法が明確になる
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- 子どもを励ます言葉かけ
- 豊かさに耐える力を
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- コンピュータ授業への道 (第6回)
- ホームページの共有財産化
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- 学力向上運動と教師の責任 (第6回)
- これが!基礎学力だ!
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- 子どもの自己評価活動を育てる (第6回)
- 「生きる力」を育てるための自己評価は動き出したか
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- 〜自己評価に関する全国調査の概要を通して(その5)〜
- 絶対評価への転換と実践課題 (第6回)
- 「関心・意欲…」の規準は生徒の実態から
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- 「理解の早い子」を伸ばす発展学習 (第6回)
- クイズでする算数の発展学習
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- 編集後記
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編集後記
〇…いま「ノート観の変革」が求められています。有田和正氏によりますと、現在教育現場で多く使われているノートの使用法として、次の四つを代表的なものとして上げています。第一は、備忘として板書をそのまま写したもの、第二は、練習ノートとして漢字や計算の練習をしたり、地図や年表を書く練習をしたりすることに利用するもの、第三は、記録・整理用として、目次をつけたり、小見出しをつけたり、色鉛筆を使ったりして記録を整理し、後で有効に利用しようとするもの、第四は、思考を表現するものとして、書くことによって考え、考えることによって書くというもの。
〇…このうち第一と第二の使い方が圧倒的に多いようです。有田氏はこの考え方を変革すべきだと強調されているわけです。子どものノート観は教師の教育観や指導観によって変わるものであり、教師の板書をきれいに機械的に書き写すことが真面目に学習していることだという学習観を変えさせるべきだ、と強調しているわけです。
〇…ではどうするか。ノートは教師の指導を写す三面鏡だ、と有田氏は言います。ですから毎時間、どの教科でも必ずノートの点検が必要だということになります。次の授業へ活かすものを見つけたり、評価をしたり、書くことに意欲を出すようにするために、ノート点検が必要なのだと言うわけです。
〇…「ノートは思考の作戦基地だ」とも言っています。教師は本音の出ているノートを見ることによって、子どものつまずきを発見したり、教師と全く違ったとらえ方のあることを教えられたり、指導のまずさを反省させられたり、指導の新しい方向を発見したりすることができる、ものだとも言っています。本号は「ノート指導」の技術を点検する特集です。
(江部 満)
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- 明治図書