授業研究21 2006年9月号
子どもへの「目線」を鍛える

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授業研究21 2006年9月号子どもへの「目線」を鍛える

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2006年8月1日
対象:
小・中
仕様:
B5判 88頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子どもへの「目線」を鍛える
提言・授業における「目線」がなぜ大切か
授業の「目線」は翻訳能力
明石 要一
心理的距離を縮め、個人的な関係をつくる
吉永 順一
「目線」を意識してはじめて、「授業」を語れる
戸井 和彦
子どもに安心感と信頼感を与える
吉川 廣二
子どもへの「目線」―下学年児への留意点
「目線」は、毎日練習するしかない
藤崎 久美子
「見られている」という実感が子どもを変える
畑屋 好之
目線で統率しよう
西岡 美香
子どもへの「目線」―上学年児への留意点
「アイコンタクト」の成立を
川上 弘宜
目線で子どもに気づかせる
小松 裕明
「時期」と「場面」で目線を変える
田村 治男
子どもへの「目線」―中学生への留意点
中学生への目線チェックリスト(初級編)
川神 正輝
目線で統率し、「会話」する
伊藤 和子
「見られている」と感じる目線を送る
厚 美佐
特別支援の必要な子への「目線」
全体を見、個を見ること
甲本 卓司
私の目線は思考を見ている
伊藤 亮介
目線は意識して鍛えないと小さな動きが見えない
松藤 司
目でメッセージを伝える
伊藤 雅亮
教科の授業で「目線」を鍛える
国語
一時でも目線をはずさないための方法
松崎 力
音読指導と漢字指導で目線を鍛える
平松 孝治郎
社会
「板書」をするな 子どもを見ろ
谷 和樹
確認の目線と賞賛の目線を送り続ける
佐藤 琢朗
算数
「目線」はキムタクが教えてくれる
小田原 誠一
視て、診て、指導する
田口 忠博
理科
余裕が目線を強くする
善能寺 正美
見えない部分に目線を働かせる
岡田 篤
体育
子どもの配置と教師の立ち位置
渡辺 喜男
まずは、見えていないことを自覚すること
村田 正樹
熱中・集中した授業づくり
岩田 史朗
教師修業への助言
自分の「授業の善し悪し」と子どもへの「目線」
小森 茂
逆転現象が起きる発問づくり 国語科発問づくりのコツ (第6回)
「分析批評」入門期の発問
伴 一孝
逆転現象が起きる発問づくり 社会科発問づくりのコツ (第6回)
「一番」を問う
吉田 高志
逆転現象が起きる発問づくり 算数科発問づくりのコツ (第6回)
「黒板を写す」この活動で、できるようになる
赤石 賢司
逆転現象が起きる発問づくり 理科発問づくりのコツ (第6回)
体重計の針は、止められるか―六年・心臓のはたらき―
小林 幸雄
ミス退治運動の呼びかけ (第6回)
【説明文】指導ミスが減る
福山 憲市
〜教師の【素読力アップ】で国語ミス退治〜
ノート指導の改革提案 (第6回)
理科ノートスキル(実験編)
河田 孝文
授業力アップの課題 (第6回)
個人の修業と授業批評者の存在が不可欠の条件である
大森 修
授業づくりとネタ開発 (第6回)
魔法の壺のはたらきでできる「黒酢」(2)
有田 和正
教材・授業開発研究所情報
有田 和正
編集後記
江部 満

編集後記

〇…サークルでの模擬授業を重ね、TOSS授業技量検定を受けるようになって、初めて「子どもへの目線」が気になるようになったと、TOSSみおつくしの糸井利則氏は「TOSSデーのドラマ」に書いていました。そして次のような反省をしています。「子どもたちは先生の視線を気にしている。見て欲しい、認めて欲しい、気持ちでいっぱいだ。その期待を裏切るかのように、子どもたちが先生はちゃんと見てくれていない、と感じたら、学級は崩れ始める。すべての責任は教師にある」と。

〇…「目線」を意識していない学級では、こんなことがまかり通っている、と戸井和彦氏は指摘しています。(『子どもの「目線」で勝負する』戸井和彦編より)ある子どもが授業中に、こっそりと隣の子にメモを渡す、しかし、教師はそのことに気づかない。なぜ狭い教室内でこんなことができるのか。教師が一人一人の子どもを見ていないからだ、として、次の事例を上げています。(1)黒板に文字を長く書いている、(2)指導書やメモを見ながら授業をしている、(3)資料や黒板を見ながら授業をしている、(4)特定の子に長時間個別指導をしている。

〇…こういった時には、子どもに目線が行っていないと指摘しています。子どもたちの様子を把握せずに授業を進めていることになるわけで、そのことを指摘すると、とたんに次のようにする教師が多いと言います。「教室全体を見回す」。これでは子どもたちに目線を注いでいない。首を振り回していて、周りを見渡しているだけだ。戸井氏は厳しい批判をしています。

〇…確かに戸井氏が言われるように、教師が「目線」のことで意外と気づいていないことが多いようです。本号は、その指摘を生かしながら、子どもへの「目線」をどう鍛えるか、事例で考えてみたいとする特集です。

(江部 満)

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