- 特集 陸上運動の決め手は「足」の指導だ!
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特集の解説
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
陸上運動の決め手は「足」の指導だ!
運動会のシーズンである。徒競走をはじめハードル走などの陸上運動種目が多く行われる。
先日テレビを見ていたら、運動会の徒競走のスタートの指導が行われていた。
スタンディングスタートをするのですが、どちらの足を前に出したらよいかという内容であった。
方法は簡単である。両足を揃えて立つ。次に体を前傾する。そのとき、前に出た足を後にしてスタートする。
なぜなら、前に出た足がきき足なので後にして強いキックをすれば、素早くスタートができるからである。
スタートでは、きき足を見つけることが指導のポイントになる。どちらの足からスタートするかはとても大事なのである。
これはハードル走、走り幅跳び、走り高跳びでも同じである。きき足が分からないと踏み切りが強くできない。だから、陸上運動では、きき足の指導を外してはいけないのである。
陸上運動はすべて片足で踏み切る。全ての種目が片足での運動である。
短距離走は片方が必ず地面についている。ハードル走は片足で踏み切り、片足で着地する。
走り幅跳び、走り高跳びも同様である。もし、両足で踏み切ったらどうだろうか。
競技会では両足の踏み切りは禁止されている。もし、両足で行えば失格になる。
陸上運動は、片足の踏み切りがポイントであることが理解されていれば、指導がとてもしやすい。
走り幅跳びで遠くに跳べない子どもがいたとき、踏み切りをチェックする。
遠くに跳べない子どもは、つま先で踏み切っている。足の裏全体での力強い踏み切りになっていない。そのために、足の裏全体で踏み切る指導をしていく。
また、踏み切りの1歩前が狭く、沈み込みができていない。高く跳躍するためには、一度沈み込みをしなければならない。「沈み込みをしなさい」と言う必要はない。言葉で言っても子どもには伝わらない。
「踏み切り前1歩を広くしなさい」と指示すれば子どもの動きは変わっていく。
1歩前を広くするだけで沈み込みができ、強いキックができるようになるのである。
踏み切りをチェックするということが分かっていれば、指導方法も見えてくる。踏み切りの指導は他の種目でも同じように大切なポイントである。
ハードル走では連続リズム走がポイントである。低く跳ぶことも遠くから踏み切り、ハードルの手前に着地することも大切であるが、小学生には細かな技術指導よりも、3歩、5歩、7歩のリズムで連続して跳べることが大切になってくる。
ですから、「自分の跳べる歩数で、リズムカルに連続して跳ぼう」と指導していけばよい動きになる。
本特集では、以上のように陸上運動の指導で外してはいけないポイントが示してある。
合わせて、指導のコツも示してある。各教材とも次の項目でまとめてある。
@ 教材名
A 子どものつまずき
B 外してはいけないポイント
C 指導のコツ
D 留意点
E 参考文献
実践をして、効果を調べて欲しい。特に外してはいけないポイント、指導のコツは重要である。
どこがどのように変わったのかを記録して、文責をして、具体的な実践に生かして欲しい。
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- 明治図書