- 特集 親が大満足する体育授業の参観ネタ
- 特集の解説
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- 実践事例
- 達成基準の明確化
- 〈低学年〉「あんたがたどこさ」で、楽しく跳ぼう
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- 〈中学年〉集団跳び箱で拍手喝采!
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- 〈高学年〉最後には必ず全員に成功体験をもたせる
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- 原理と方法の提示
- 〈低学年〉楽しく活動しながら陸上運動の基礎感覚づくりを
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- 〈中学年〉より速くより大きく楽しく鍛えられる鉄棒運動の工夫
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- 〈高学年〉準備運動の鉄棒でコツを教える
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- 教具や用具の活用
- 〈低学年〉風船を使った運動で子どもも保護者も笑顔に
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- 〈中学年〉くるりんベルトで成功体験を見せる
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- 〈高学年〉私にも不安を取り除くことができた!
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- ルールや作戦の工夫
- 〈低学年〉どの子も活躍、保護者も満足「ならびっこキックベース」
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- 〈中学年〉いつもより多彩に運動をテンポよく組み立てる我が子の多彩な活動場面に親も満足!
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- 〈高学年〉ルール次第で男女仲良くプレーできる
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- 教材づくりの導入
- 〈低学年〉大好評!保護者と一緒に行う体ほぐし三つのネタ
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- 〈中学年〉どの子も活躍できる体ほぐしで参観授業
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- 〈高学年〉熱中する授業とは?実践「宝運びリレー」
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- 仲間との関わり合い
- 〈低学年〉仲間とふれあって、楽しく運動するネタ三つ
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- 〈中学年〉どの子も楽しめる「シンクロマット運動」
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- 〈高学年〉お互いの命に気づき、命を強める6年生の走運動は
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- ミニ特集 11月の体育はこう指導する(なわ跳び運動)
- 低学年
- まずは「空なわ」で基礎感覚UP!
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- 中学年
- 得意な技でメドレーリレー
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- 指導しなくてもできるようになるシステムを作る
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- 高学年
- 高学年のなわ跳びは、集団性を核にする
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- 毎回決まった運動を繰り返すことでなわ跳びの力を保障する
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- TOSS体育全国セミナー2007
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- ~プロが魅せる!熱中する体育授業の極意~
- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 「熱中症」事故予防S&W作戦!(高学年)
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第92回)
- 根本体育直伝マンガ(バトンパスの巻)
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- 教材発掘!この教具で子どもが熱中 (第8回)
- 「ろく木」を使って運動させたことがありますか?~子どもたちに大人気です。
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- 体育科の系統的指導
- 走り幅跳びは、終末局面から指導する1
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- 爆発的に広がるYOSAKOIソーランの授業 (第8回)
- 「SAMURAI」中学校・高等学校への広がり
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- 真下投げの指導 (第8回)
- ZERO真下投げ
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- 体育指導における微細技術 (第8回)
- 小刻みに泳がせる
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- 子どもの体を守る食育の指導 (第8回)
- 子どもがやる気満々になる体験活動のポイント
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- 最新情報を盛り込んだ食の指導 (第5回)
- 情緒を豊かに育てる!
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- 逆上がり全員達成の道 (第8回)
- “子ども集団を動かす三原則”に学ぶ
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- ~「具体的なイメージ」と「強い憧れ」が全員達成の夢を実現させる~
- 二重跳び全員達成への道 (第8回)
- なわとび3種の神器
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- TOSS体育最前線
- 「跳び箱が跳べるということは、手に体重がかかるということなんだよ。」
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- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- なわ跳び遊び(低学年)
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- ~四つのコーナー・なわとび練習システム~
- なわ跳び運動(高学年)
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- ~ダブルダッチは誰でもできる~
- 体育主任奮戦記 (第8回)
- 体育通信で校内の体育を変える
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- ~器械運動の学習過程を伝える①~
- ライフスキルと健康教育 (第68回)
- 脳と感情コントロール教育
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- 授業の腕を高める論文審査 (第187回)
- ていねいだがダイナミックさに欠ける
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- 体育科における学力保障 (第56回)
- 「1年・宝運び競争タイムリミットは40秒」の指導
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- ~石橋健一郎氏の模擬授業~
- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第71回)
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- 1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第8回)
- ダブルダッチ
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- ~ターナー(回し手)の指導ステップ①~
特集の解説
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
親が大満足する体育授業の参観ネタ
授業参観で体育の授業はよく行われ、子どもが喜び、保護者も見ていてよく分かるからである。
教室でつまらなさそうに座っている子どもの姿を見るのは、親としてもつらい。それよりは、思い切り運動している子どもの姿を見た方が楽しい。
本特集は、授業の中で必ず成功体験が保証される実践事例が紹介されている。
せっかく参観しているのに何もできない子どもを見るのは、親として苦痛である。逆に、できない運動ができたという光景は、子どもにも保護者にも感動を与える。
愛知県の佐藤貴子氏からは、よさこいソーランSAMURAIの成功体験の実践が報告された。
「4月28日、名古屋西成功体験講座・「運動会お勧めネタ」の講座の中でよさこいソーランSAMURAIの指導をしました。
① DVDを見て、どんな踊りなのかを紹介する。
② 基本となる四股立ちのポーズを個別評定する。
③ 「3番の波と漁師の同一の踊りの所をDVDで見ながら踊るという流れで指導しました」
その結果、参加者の教師は大変勉強になったということである。佐藤氏の実践でよいのは、映像をもとにして指導の流れを示していることである。達成基準が明確なので、子どもも保護者も見ていて分かる。
映像をもとにして指導した後、個別評定している。1人1人の子どもが評定されるわけですから、保護者は自分の子どもの姿を見ることができる。
しかも達成基準と比較して、よくできているのかを見ることができる。教師はここで、全員が成功する指導をしていく。
神奈川県の村田淳氏は、なわ跳びの実践を報告している。「なわ跳びの進級表にかけあし跳びを、必ずいれるようにしています。かけあし跳びは、1回旋1跳躍のスクリーニングにもなります。また1回旋2跳躍になってしまう子も、かけあし跳びならできるということもあるのです」
かけあし跳びは、なわ跳び運動の基本である。その場で跳ぶ1回旋1跳躍は、運動の苦手な子どもにとっては難しい。なぜなら、手の動きが遅く、跳躍が終わった後に回旋するようになるからである。
そのつまずきを解消するのが、かけあし跳びである。かけあし跳びは走りながら跳ぶので、なわの回旋が遅れてても跳ぶタイミングがあい、跳ぶことができる。養護学校の子どももかけあし跳びから入るという。
かけあし跳びの原理と方法を理解してから指導すると、全員が成功するのである。
埼玉県の木村正章氏は鉄棒の実践を報告している。
「できる子はお互い技を教え合いできる技を増やすよう指示を出しました。できない子はくるりんベルトで3回連続回ったら交代を繰り返しました」
木村氏はできない子にはくるりんベルトを使用し、成功体験をさせた。できるようにする器具や用具の活用によって、成功体験を保証することができる。
器具や用具は教師に代わって成功に導いてくれる。運動の苦手な教師でも成功体験をさせることができる。
大阪府の鮫島秀己氏からはサッカーの報告をしている。
「男子が1点、女子が3点というルールもよかったのだろう。作戦を考えるチームほど、協力して女子にボールを回している。それでシュートを決めた女子が大喜び。6年生でも、男女混合チームでこれだけ盛り上がるんだなあ」
本吉氏の実践では、男子が1点、女子が3点というルールの工夫によって、成功体験をさせた。いつも得点を入れる子どもが決まっているのではなく、苦手な子どもでも得点できるルールや作戦の工夫によって、全員が成功体験できるように指導した。
本特集では子どもが成功体験し、保護者が感動する指導法が紹介されている。楽しい授業参観にしてほしい。
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- 明治図書