- 特集 やればできる「ガンバリ表」活用の新評価
- 特集の解説
- やればできる「ガンバリ表」活用の新評価
- /
- 《実践》低学年
- 「あんたがたどこさ」で体ほぐし
- ペアで運動すると、できるようになる
- /
- 着地をピタッ!跳び箱ジャンケン
- 一つひとつの技術(動き)を抽出して教材化する
- /
- お宝ハンターゲーム
- 鬼をかわしてお宝ゲット!「お宝ハンターゲーム」
- /
- 達成率100%・側方倒立回転
- 4月からの四つの仕掛けで学年全員側転達成を目指せ!
- /
- 折り返しリレーで楽しくバトンパス
- 項目は少なめにしてレベルアップの意欲を高める
- /
- リズムダンス・ニャティティソーランを踊ろう
- 既成の評価をさらに細分化して動きを変える
- /
- 《実践》中学年
- 言語活動を取り入れた鉄棒運動
- 補助とポイントチェックを取り入れたガンバリ表
- /
- 開脚跳びの発展としての集団跳び
- 集団の力が、個人を上達させる
- /
- 楽しく技術を身に付ける小型ハードル走
- 運動量を確保して、何度も即時評価ができる段ボールハードル
- /
- 向山型システムを体得するなわとび級表
- どの子も跳べてどの子も伸びるユースウェアと学習システム
- /
- ボールを持たないときの動きづくり/サッカー型ゲーム
- 2人のコンビネーションでシュート!
- /
- 《実践》高学年
- 「シンクロ」行進は、体つくり運動の基本
- 成功体験を増やし、セルフエスティームを高める
- /
- ぺースランニングで記録を高める持久走
- 自分にあったコース選択とチェック表で楽しく力をつける
- /
- シュートが全員上達するバスケットボール
- 全員がシュートに自信が持てる!
- /
- 女子も熱中するサッカー
- テクニックを身に付ければ、サッカーがもっと楽しくなる!
- /
- 3分間でダンスができる
- 「ダンスマスターへの道カード」でできるダンス
- /
- ミニ特集 3月・すぐに授業ができる!今月の単元計画
- <低学年・持久走>持久走は、長距離走とは違う!
- /
- <中学年・持久走>ゆっくり走る楽しさを体感させる
- /
- <高学年・持久走>「持久走」の授業は、安全面の配慮を第一に考えるべきである
- /
- ライブで体感!TOSS体育講座
- 各地で開催・TOSS体育フレッシュセミナー
- /
- 〜会場大喝采!根本氏の場づくりで開脚前転ができた!―TOSS体育フレッシュセミナー北陸in石川―〜
- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- 子どもを体育好きにするのは先生の責任
- /
- マンガで見る楽しい体育指導 (第156回)
- TOSS体育直伝マンガ(ダブルロイター板!)
- /
- スポーツ選手にインタビュー/子どもたちへのメッセージ (第9回)
- 「自分で考えて行動する」―運動する楽しさを体験する
- /
- 〜バスケットボールで大活躍・インターハイ優勝:宮崎 麻衣子氏〜
- いくつ知っていますか?遊具を使った運動遊び (第12回)
- すべり台・肋木編
- /
- 10分で分かる体育指導のコツ (第12回)
- 体育指導の原点
- /
- すぐ役立つ体育授業のマネージメント (第12回)
- 次年度に向けて
- /
- 〜子どもの動きチェックリスト〜
- 若手教員必見!教材・教具のユースウェア (第12回)
- 投げ方の基礎から始めて、やんちゃ君も夢中になる全員当てっこゲーム
- /
- このルールで全員が得点! ボールゲーム (第12回)
- 四つの手立てで全員得点のチャンスを増やす
- /
- 〜プレルボール〜
- 組体操 成功への道のり (第12回)
- さあ、本番!「準備万端・大満足」そして次へ!!
- /
- 参観日オススメ授業アラカルト (第12回)
- 1年のしめくくりは、思い出に残る保護者参加型の参観体育で
- /
- 子どもが運動好きになるニュースポーツ (第12回)
- 昔ながらの遊びをスポーツに!「庭球野球 TE―YA」
- /
- 最新情報を取り入れた保健の授業 (第12回)
- 低量放射線よりもがんになる可能性が高い「タバコ」の害
- /
- ライフスキルと健康教育 (第132回)
- ライフスキル視点で道徳教育(中国)〈4〉
- /
- 特別支援の体育指導、この手立てでできた! (第12回)
- 片足立ちを年間通して練習してきたことが、投げる運動にも効果を発揮した
- /
- 体育的行事の運営計画はこうやる (第12回)
- 3月、1年間を振り返り、その年度のうちに次年度の計画を立てる
- /
- 実録「根本ワクワク体操教室」 (第12回)
- 子どもが次々とできるようになっていく側方倒立回転指導
- /
- TOSS体育ときめき情報 (第24回)
- 体育で運動量を確保するポイント
- /
- 〜体育授業をマネジメント〜
- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- 低学年/体つくり運動
- /
- 〜変化をつけて様々な動きを経験させる〜
- 中学年/体つくり運動
- /
- 〜体ほぐし:伝承遊び(鬼ごっこ・力くらべ)で、ルールを守って体力向上!〜
- 高学年/体つくり運動
- /
- 〜「じゃんけん双六」で楽しく基礎感覚を身につけよう!〜
- 授業の腕を高める論文審査 (第251回)
- そこから先が、大切なのだ
- /
- 体育科における学力保障 (第120回)
- 表現遊び「生き物に変身しよう!」
- /
- 〜塩苅有紀氏の指導〜
- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
- /
- TOSS体育ニュース (第134回)
- 3月号
- /
- 授業の腕を上げる体育クリニック (第24回)
- 体育授業シーンで考える「授業の原則十カ条」・その10
- /
特集の解説 やればできる「ガンバリ表」活用の新評価
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
吉田明宏氏のよさこいソーラン「侍」の学習カードを見せていただく機会があった。
今までよさこいソーラン「侍」の指導を見てきたが、学習カードを作成して実践した例を見たことがない。吉田氏の実践報告を紹介する。
「運動会団体演技で侍ソーランの指導を行っている。『侍ソーラン免許皆伝への道』と題し、10この観点を設けたカードを作成した。
10こ達成できたら、免許皆伝となるシステムである。難易度が高くなっていくというわけではない。が、なわとび進級カードをイメージしたものだ。観点は、以下の通り。
@セイハッでとまれる
A刀をビッと出すことができる
B顔→腰でとまれる
Cバタフライをカウントに合わせてできる
D指差しの指がピッ、目がキリッ、背中ピンである
Eフラミンゴの足をそろえることができる
F拍手をそろえることができる
G投げ・引くを、網を100m飛ばすようにできる
Hバツ、パッ、パッの手を高く上げることができる
Iエンディングのセイハッをそろえることができる」
子どもの動きが、格段によくなったと報告されている。学習カードにより、評価基準が明確になったからである。
しかも、評価基準が誰でも分かるような形で示してある。これは子どもだけでなく、教師にとっても役立つ。子どもの評価ができるからである。
一つ一つの項目に「セイハッでとまれる」「カウントに合わせてできる」「指がピッ、目がキリッ、背中ピン」「フラミンゴの足をそろえることができる」「手を高く上げることができる」などと、ガンバリの基準が明確なのである。
目で見て、音で聞いて評価できるので、子どもがフィードバックして学習できる。
カードは、次のように活用したという。
@班などのグループで練習させ、グループごとにテストを行う。
集団演技であることを踏まえ、個人ではなく、集団で取り組ませ、テストに臨ませている。チェックや振り返りとしてではなく、テスト用として使用している。
A「美の追求の二つの側面」を子どもたちに意識させる。
『授業の腕をみがく』P90〜91にある「美の追求の二つの側面」について話し、練習に臨ませる。
テスト後、できない子を責めずに励ますことの大切さも話す。子どもたちの美意識が変わる。
B休み時間などにテストを行う。とにかく、隙間時間で短時間に行う。
子どもたちの方から受けたいとやってくる。合格すると狂喜乱舞する。
C判定は教師が行っている。子ども同士で判定できるほどには至っていない。暗唱テストのように、子どもが判定できるようにするのもよいと思われる。
教師の一方的な評価ではなく、子ども同士の相互評価にも活用されている。休み時間にも活用し、練習が行われているのである。
このような自主的な活動ができるのも、評価基準が明確になり、子ども同士でもガンバリ表を活用できるシステムになっているからである。
ガンバリ表の活用によって、運動会のよさこいソーラン「侍」の発表は、保護者からも絶賛されたという。
子どもの事実に親が感動し、子どもの事実で親が変わったと報告されている。
本特集では、吉田氏のように評価基準を明確にし、子どもが変容するガンバリ表の活用、あるいは活用のためのヒントなどが紹介されている。
子どもの実態に応じてガンバリ表を作成し、学年末の評価に生かしていってほしい。
-
- 明治図書