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今月のメッセージ
ウソとホントを見ぬく学びを考える
常任委員 栗城 順一
「総合的な学習の時間」で何を学習するのか、どこの学校でもいろいろな論議が行なわれている。しかし、「学ぶ」とはどういうことなのか、そのとらえ直しをしないまま何をどう学習していくのかの論議は「向こう側」のねらいに囲いこまれかねない。
「総合的な学習の時間」をめぐって今こそ「学ぶとはなにか」をおおいに議論し、学習活動に生かしていきたいものである。「総合的な学習の時間」をめぐるウソとホントを見抜くためにも自分たちの言葉で「学ぶ」とはなにかをつかんでいく必要がある。
「学び」をめぐって考えていかなければならないひとつに、現実の世界と自分との接点が見いだせない「学び」の問題がある。学びを通して人間らしく生きていくための職業観、社会観、世界観がつくれないのである。いやそれだけでなく、子どもの内面にも「自己否定」「自己卑下」の感情をつくり、仲間との関係を差別的、排他的にしている。そうした現実をふまえて「学ぶ」とはなにかを考えていきたいものである。
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中学一年生が行なった進路を考えるシンポジュームに参加した保安警備員をしているという若者の話は、子どもたちだけでなく、教師にも「学ぶ」とはなにか考えさせるものだった。
「中学校の頃は、大学附属の高校にいっていれば何となく大学にいけるし、大学にいってから仕事を探せばいいと思っていた。結構成績も良かったし大学の附属に入れた。しかし、高校に入ってからいろいろなことを考えはじめた、このままでいいのかってね。結局、大学には行かず『ぷーたろー』してたんだ。親にもまわりにもいろいろ言われたなぁ。はじめて挫折感を感じたときだった。
本気でどんな仕事について、生きていけばいいのか真剣に考えはじめたのはその時だった。今の自分にとってはいい経験だったと思う。少しまわり道だったけどね。
今の仕事ガードマンだろ、親は大反対したんだ。誰だってやれる仕事じゃないかって。大学いってもう一度考えろってね。でもなぁ、この仕事誰でもやれる仕事に見えるけど、結構大変なんだ。それに今の世の中でなくてはならない仕事だと思っている。だってそうだろ、警察がやれる仕事って決まっている。警備保安はこれからますます求められる仕事だと思っている。
大事なのは、どういう高校や大学にいくとか、いい会社に就職するということじゃなくて、自分でやりたいことを自分で決めて、自分で責任をもつことだと思う。
今の仕事に就いた俺って捨てたもんじゃないなぁと思っている」また、収入のことを聞かれた若者は、「金のことを考えていたら仕事はやっていけない。やりがいというか、仕事は大変だけどおもしろいというのがなければ駄目だ。そうすればお金はついてくる。お金のことばかり考えて仕事やったら続かない」
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学ぶとはどういうことだろうか。一つは「自分がわかる」こと。学ぶことを通して自己肯定や自己信頼がつくられていくことだ。二つめには「仲間がつくれる」こと。教材を介して教師との関係はもちろん子ども同士の関係を学ぶにふさわしいものにしていくことだ。三つめには「自分の生き方が見える」こと。そのためにも現実の世界と自分との接点が見える学びの世界を用意する必要がある。
目の前の子どもたちの現実をふまえて、学ぶとは何かおおいに議論していきたいものである。
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- 明治図書