- 特集 学級文化を拓く「学び共同体」づくり
- 提言・「学級心」を育てるために―学びの共同性とは
- 学習集団と学びの共同性
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- ゆたかな出会いと教育連携を求めて
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- 構造と方法を与える
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- ひととの違いを成長の肥やしに
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- 「通信文化」を柱に据えて
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- 学級を「集団」としてまとめる方法
- 低学年段階
- 一人一人が楽しむことから、まとまりは生まれる
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- かかわりを広げて学ぶ
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- 中学年段階
- 目標をもたせてまとめる
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- 積極的に一人一人のよさを認め合う
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- 高学年段階
- 子どもがおもしろくしてくれる
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- 異なった「ピース」で作る「パズル」のような学級集団に
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- 中学生段階
- 道徳授業『生きてます、15歳。』で生徒の心をまとめる
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- グループワークの指導で「集団」をまとめる
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- 「学びの共同体」づくりで学級文化を拓く―裏文化を見直す
- 裏文化の苦手な教師を救う! 五色百人一首とチャレラン
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- 遊びを学級づくりに生かす
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- 盛り上がった異学年交流バザー
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- 多様な〈生〉の宴を求めて
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- 学級での「集団体験」が個を育てる―学び合いの可能性
- 子どもと学級をドラマチックに変える「集団体験」
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- 集団の中だからがんばれる
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- 自他のよさを認め合える学級づくり
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- 対話的活動が集団の中の個を育む
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- 教師が統率することで「集団体験」が学び合いになる
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- 学級集団を動かす助言の方法―学級混乱状態のまとめ方
- 溢れる「自己中」に対しては
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- 子どもを確かにとらえる
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- 子どもとの関係づくりを意識して
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- 他者の考えを「知ること」
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- 三つの「手順」と一つの「留意事項」
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- 「学びのネットワークづくり」―インターネットの可能性
- 条件さえ揃えば、「学びのネットワーク」はできる
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- まず授業でインターネットを使ってみよう
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- 小特集1 新しい年を迎えて―「私の抱負」の引き出し方
- 具体性・意識の継続そして遊び心
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- 「気楽」なものから「鍛える」ものまで
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- 意欲を持たせ、実行可能なプランに
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- 戦友
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- 学級通信などでみんなに宣言
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- 小特集2 三学期の「めあて」の示し方
- 三学期のめあては年賀状で示す
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- 達成が誰にでもわかる示し方を
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- 生き方だからより具体的に考えさせる
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- 元気を引き出す3学期のめあての持たせ方
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- 「問題作り」で一年間のまとめを
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- 三つの効果的な「めあて」の示し方
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- 教室環境改善のアイデア
- 5年2組 水野学級
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- 子どもを励ます言葉
- 先生の、さらには友だちの評価を
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- 子どもを感動させた父の一言・母の一言 (第10回)
- 世の中の人は皆、先生だよ
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- 討論が出来る学級を創る (第10回)
- 仮想「討論の授業」『ガオーッ』(2)
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- 〜「書く」ことが「発表」につながる〜
- 学級集団としてのまとめ方 (第10回)
- 子どもの学びと学級集団との関係
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- 学級教育の改革―どこから手をつけるか (第10回)
- 小中一貫教育の可能性を探る その1
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- 編集後記
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編集後記
〇…わが国の教育の優秀さを支えてきたのは、学級の集団づくりにあったという指摘があります。名人芸といわれる教師の授業が(1)子ども同士の人間関係、(2)教師と子どもの人間関係、(3)教室の環境条件などに支えられていることは有名な話です。つまり授業の成功、不成功は、授業の中の人間関係に配慮が払われているという指摘が重要です。
〇…今日、授業不成立が問題になっているのは、子どもの社会的能力、集団的能力、子ども同士の人間関係がうまく育っていないという点に問題があるわけです。そこで二十一世紀の「学級」の在り方として、「学びの共同体」づくりの再構築が問題になっています。教育の学びを個の経験の軌跡を基盤として共同体験的な実践へと再構築しようという提案です。しかし、現実には文部省の推進する新学力観政策によって、個人主義的な「学び」が強調されているのです。そこでは、「自己学習力」「自学自習」「自己決定」「自力学習」などが「子どもたちの個性を生かしながら、学び方や問題解決の能力を育成」するよう求められ、現場にとまどいと混乱をもたらしているのです。
〇…本誌に連載中の河村茂雄氏は、「学級の状態を少しでも教育効果の高い学習集団に育成する」ことを提唱されています。そのためには、学級が集団として向上することはもちろん、それ以上に「集団体験を通して子ども一人一人が人格的に陶冶されることにこそ学級目標がある」と提言されています。教師の仕事は、教育効果の高い学習集団を育成しながら子ども一人一人を育てていくことだ、というわけです。
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- 明治図書