心を育てる学級経営 2002年9月号
子どものメッセージの受けとめ方

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心を育てる学級経営 2002年9月号子どものメッセージの受けとめ方

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ジャンル:
学級経営
刊行:
2002年8月
対象:
小・中
仕様:
B5判 86頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子どものメッセージの受けとめ方
提言・「子どもの事実」をどう受けとめるか―いま教師が問われていること
ケアリングの提供者
齋藤 勉
プロとして子どもの事実をつかむ
向山 洋一
子どものありのままを受けとめ、授業で変えていく
吉川 廣二
「子どもの事実」についての受けとめ方と教師の感性
星野 恵美子
子どものメッセージを受けとめる機会と場
心身の健康状態、出席状況、登下校
奥 清二郎
授業中の学習態度、学習内容の理解度
内村 博幸
休み時間、友人関係、遊びの内容
宮永 正行
給食時の偏食、マナー
根本 正雄
特活時の役割分担、自己表現
漆山 仁志
不平、不満の解消
みんなと同じにできないのは訳がある
小松 裕明
不平、不満を処理するシステムが必要
青坂 信司
生徒の不平、不満を察知する
瀧沢 広人
「わからない」「できない」のつぶやき
つぶやき以前のサインにどう対応するか
大金 桂子
すぐれた教材などから学び続ける
末宗 昭信
一年生の「できない」心理をつかむには
夏目 雅子
「自分を大切にする心」を導く
三浦 二三夫
何もやらないことが、「わからない」「できない」というメッセージである
染谷 幸二
注目を引こうとする子ども
注目を引くことをプラスに転化する
勇  真
「存在感のもてる場」の確保
大江 浩光
「教師修業のチャンス」と思え!
平藤 幸男
無気力な子ども
基本は「授業」である
鈴木 康一
無気力な子を巻き込むように、授業を工夫していく
上木 信弘
TOSSに参加する教師が無気力生徒を変えた
高橋 正和
反社会的な行動をする子ども
ケース・バイ・ケースで対応
大江 浩光
自己顕示欲を抑えつけない
小山 弘一
授業でしかけ、授業でつかむ
黒木 俊治
行動の背後にある真意を
西尾 一
小特集 予習・復習の充実を図る―私のアイデア
「遊び心」をくすぐる
照井 孝司
教科書を学ぶシステムをつくる
星原 一宏
授業につながることを
渡辺 喜男
復習の課題にひと工夫
古森 尚子
授業で体験させる
大鐘 雅勝
三年間の復習=受験勉強を効果的に!
芝勢 雅子
連続特集 基礎学力の保障に挑む
向山型で基礎学力を保障する
星野 裕二
「読み・書き」の学習
山之口 正和
読書と音読、漢字と計算に力を入れる
阿部 惣一
生き生き学級活動
「パズル」のような学級をめざして
戸井 和彦
心を育てる言葉かけ
聞くこと教えること
大森 修
サークル自慢 (第6回)
三年間で激変したサークル
神谷 祐子
二人のメンバーでセミナーを行ったサークル
垣内 秀明
担任の子どもの「実力」を見抜く法 (第6回)
精神的に本当に強い子の実力
石川 裕美
授業につまずいている子への助言 (第6回)
漢字の反復練習を見直す
岡 篤
「家庭教育」を学校でどう問うか (第6回)
「孝」について考える(上)
野口 芳宏
続・子どもウオッチングの技術 (第6回)
遊び論―その1
明石 要一
〜遊びの教育的な意味〜
パフォーマンス・トレーニング (第6回)
「数字」を使って具体的に話す
有田 和正
編集後記
江部 満

編集後記

〇…子どもの「メッセージ」を神様の声だと受けとらない教師が多い、と向山洋一氏は言っています。そういう教師は、「できない」ことを子どものせいにしたり、地域のせいにし、さらには文部科学省のせいにし、教科書のせいにしたりすると言っています。こうした教師では、授業の腕が上がることはないとも明言されています。

〇…例えば、向山氏の新卒の時、「跳び箱指導であれこれの工夫を子どもたちは次々とはねつけ、全く変化しないので、『思い切り跳ばなかったら蹴飛ばすぞ』とおどかしても子どもたちは変化しない。子どもが示す次から次への拒否。『できないよ』『わからないよ』という声と態度と事実。それは神様のメッセージだ。自分の悪さの反映だと思えば次の工夫が出てくる。メッセージを謙虚に受けとめていけば、克服できる」。そうして向山氏は次々と工夫をし、次々と拒否され、さらに次々と工夫していったそうです。(『社会科教育』二〇〇一年三月号から)

〇…確かに授業の腕を上げる可能性のある教師は、「子どものメッセージ」や「子どもの事実」を神様の声としてとらえ、自己の非を謙虚に省みる思想の持ち主かもしれません。能力のない人間は「出来事」の存在さえ気づかないと言われています。力のある人間は「出来事」には気づくが「速い解決」ができないとも言われています。向山氏は原理・原則に基づく速い処理こそ大切であり、「統率力」という能力を身につけるべきだと主張されています。

〇…新しい学力観が提唱されて以来、教師は支援者、援助者たれと言われてきましたが、「統率者」たり得ない教師は、支援者にも援助者にもなり得ないのではないでしょうか。

(江部)

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