- 特集 ドラマの舞台は教師が創る
- 提言・ドラマを演出する教師の役割
- 日常のなかのドラマを「見つめる」
- /
- プロ教師、向山洋一の演出に学ぶ
- /
- ○と×との二者択一―それがドラマを生む―
- /
- 場の設定と児童理解
- /
- 逆転現象が起きる授業のドラマ
- 国語科授業で起きるドラマ
- /
- 社会科授業で起きるドラマ
- /
- 算数科授業で起きるドラマ
- /
- 理科授業で起きるドラマ
- /
- 英会話授業で起きるドラマ
- /
- 道徳授業で起きるドラマ
- /
- 行事活動を通して成長する子どもたち
- 運動会で起きるドラマ
- /
- 文化祭で起きるドラマ
- /
- 学習発表会で起きるドラマ
- /
- 修学旅行で起きるドラマ
- /
- ドラマの舞台は教師が創る―私の体験と主張
- 小学校/動かない教師の下にはドラマは生まれない
- /
- 小学校/二人だけの物語づくり
- /
- 小学校/きららさんの「にっこり」
- /
- 中学校/授業で仕組む逆転現象
- /
- 中学校/小さな、些細な出来事の積み重ねが大きなドラマを創る
- /
- 中学校/先を見据え、TOSSの実践を追試し続ける
- /
- 楽しいクラスをみんなで創る (第5回)
- グループ活動を基盤に楽しいことを仕組む
- /
- 心を育てる言葉かけ
- 「言葉かけ」を教師は確認し合って
- /
- 規律ある教室づくり (第5回)
- 低学年の場合/熱中する運動でルールを徹底させる
- /
- 中学年の場合/授業の中で規律を教える
- /
- 高学年の場合/学級がほころび始めるのは大きな行事の後
- /
- 「道徳崩壊」をどう再建するか (第5回)
- 「道徳再建」出発点としての授業A
- /
- 宗教をどう教えるか (第5回)
- 「八月六日と八月十五日」
- /
- 授業・学級経営のつまずき (第5回)
- 学習タイプから生まれるつまずき
- /
- 学級経営力を高める (第5回)
- ポジティブとパラフレーズの用意―8月の学級経営
- /
- 編集後記
- /
編集後記
○…『学級のドラマを演出するプロの技』を監修した伴一孝氏は次のように主張しています。教師が「プロ」にならなければならない。教師が勉強して「プロの技」を身につけなければならない。素人同然の教師の学級では「ドラマ」など生じない、と。
○…編者のおひとり上野裕之氏も、筋書きのないドラマという言葉があるように、「ドラマ」は偶然に起きることもある。しかし偶然性に依拠していては「ドラマが次々と起きる学級」には絶対にならないのだ。ドラマは偶然ではなく必然であり、それを引き起こすのがプロの教師だ、と。
○…教育方法学者として数々の問題提起をおこなってきた故吉本均氏の主張もほぼこのような主張に近いと言えるようです。吉本氏は「働きかけるドラマと技術を」で次のように呼びかけています。
○…子どもにとってもっとも大きな比重を占める教科の授業のなかでの人間関係を無視することは、まさに本末転倒だとさえ言えます。こうした認識から授業のなかでの人間関係、つまり学習集団を形成する手立てや方法を究明することが根本問題だ、と。
○…吉本氏が強調する「学習集団づくりのドラマ論的展開」では、授業という現実のなかで、教師と子どもたちがどのように「向かい合い」、教師は子どもたちにどのような「働きかけ」をおこなっているのか、の再検討を呼びかけていました。
○…『学習集団の指導技術』の解説を担当されている深澤広明氏も、子どもの表現をどのように理解して、子どもに働きかけていくのか、子どもの「表現」(現象)を介して子どもの「体験」(内面)に迫る方法を究めていこうと呼びかけていました。本号は「ドラマの舞台は教師が創る」という主題に即して、多くの事例を集めたいとする特集です。
(江部 満)
-
- 明治図書