- 特集 学級の危機的状況を自己診断する
- 提言・崩壊を防ぐ学級の自己診断の観点とは
- 子どもが子どもに働き掛ける
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- 特別支援教育を視野に入れて自己診断すべし
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- 授業における自己診断6つの観点
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- 子どもの微細な変化を自己診断ではやく見つけること、微細な変化はあなたにしかわからない
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- ゴミ・シャーペン・不規則発言
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- 診断の視点〔1〕教室の規律はどうか
- 七つの点から教室の規律を診断する
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- 一年生に笑顔で規律を定着させる
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- ものと診断テストから視る教室の規律
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- 診断の視点〔2〕子どもと教師の関係はどうか
- 甘えられる関係をつくっているか
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- 子どもの心をつかみ、よりよい関係を築く
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- 優れた中学教師の五つの特性に学ぶ
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- 診断の視点〔3〕子ども同士の人間関係はどうか
- 弱肉強食でないか診断する7つの方法
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- 早いうちに、その場ですぐに対処する
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- 教師ができるだけ子どもとの時間を共有すること
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- 診断の視点〔4〕担任の授業への不満はどうか
- 危険度大、深く見えないところで進行していく綻びを発見する
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- 状況はノートに明確に表れる
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- 荒れているときにできること、おちついているときにできること
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- 診断の視点〔5〕障害児への対応はどうか
- 障害を見つけ、情緒的なこじれを起こさせないための技能を身につけているか
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- 特別支援教育の対応法に学ぶ七つの視点
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- 何を優先して育てるのか
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- 診断の視点〔6〕保護者との連携はどうか
- 連絡帳から学級を診断する
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- 保護者の信頼を得るための四項目
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- 保護者からの情報は宝である
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第7回)
- 学習・生活システムで楽しく毎日をすごす
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- 心を育てる言葉かけ
- 子どもをまるごと承認する言葉
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- 規律ある教室づくり (第7回)
- 低学年の場合/プール指導は一時間目で規律をつくる
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- 中学年の場合/よくない時には、やり直してプラスの状態で終わる
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- 高学年の場合/子どもたちの成長の「証」「証人」を量産する
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- 「道徳崩壊」をどう再建するか (第7回)
- 「医療問題」は「心」である
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- 宗教をどう教えるか (第7回)
- 経済戦争時代の危機感
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- 授業・学級経営のつまずき (第7回)
- 丸暗記する・しないが生むつまずき
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- 学級経営力を高める (第7回)
- 授業の技を磨いてクラスを変える―10月の学級経営
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- 編集後記
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編集後記
○…『いじめを出さない学級はここが違う』という実践提案の中で、甲本卓司氏は「いじめは教師だけが解決できる」と強調し、「小さな時に指導をしていけばなんてことはないが、発見が遅れ、取り返しのつかない事態になることが多い。子どもを見るとは、どういうことか考えてみる必要がある」と早期発見・対策を提唱しています。
○…そのためにどうするか。「学級の危機的状況の診断」を校長時代の橋本定男氏(現上越教育大)は、学級崩壊になる前に、危機的状況を診断し、問題点が浮かんでくれば、回避・脱出のチャンスが高くなるとして、診断方法の視点を示していました。
○…その第一は教室の規律を問題としていました。当たり前な基本的ルールが守られているかどうか。少しずつ崩れていくと危機的状況が自覚されていくというわけです。第二は子どもと教師の関係です。指示が通じなくなるのは反発の現れだ、というわけです。問題は指示が正しいかどうかではなく、受け入れるかどうかである、と指摘されています。第三は子どもと子どもとの関係です。望ましい風土が弱まると弱肉強食の風土が強まると警告されています。第四は授業がどうなっているか、を取り上げています。「分からない、つまらない」授業が続くと、今の子どもはやがて爆発する、というわけです。さらに補助視点として、(1)保護者との関係、(2)同僚・上司との関係なども上げていました。(『[学級経営]実践チェックリスト』から)
○…「学級の危機的状況の診断」をその時々の状況に合わせて、チェックリストに基づき自己診断を行う必要が、事前に学級崩壊を防ぐ大きな手段となるのではないでしょうか。本号はそのための自己診断の事例を集めたいとする特集です。
(江部 満)
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- 明治図書