- 特集 ブーム到来―読み聞かせの効果と活用術
- 巻頭論文
- 広がる読み聞かせ・お話が大好きな子どもたち
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- 読み聞かせをいつどのようにするか
- 低学年/時間を決めて、楽しい絵本からはじめよう
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- 低学年/読み聞かせのコツ
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- 中学年/本には毎日触れ合うことが大事
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- 中学年/読み聞かせは目線で勝負
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- 高学年/高学年でも熱中する! 電子絵本で読み聞かせ
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- 高学年/継続型読み聞かせと授業での読み聞かせ
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- 読み聞かせの効果
- 子どもの心が豊かになり、安定する
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- 読み聞かせは、国家的課題を救う救世主
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- 親や教師の「読み聞かせ」が子どもを読書好きにする
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- 読み聞かせ この一話のドラマ
- 祖父母参観日での読み聞かせ
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- 大きな効果はなくても心の底には響いている
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- 荒れたクラスもシーンとなり笑いが起きる
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- 私の読み聞かせおすすめ本
- 「くんちゃん」の姿に少し前の自分を重ねて読む
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- 本当のおすすめ本は
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- 自分で良いと思った本を
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- 創作読み聞かせのお話
- ぼくはあきらめない!
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- 蟻通神社〜地域に伝わるためになる昔話
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- エッチャンと白うさぎ
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- 各地の読み聞かせ事情
- 開放図書館の読み聞かせ
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- 早く、読み聞かせの環境整備を
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- 全世代参加!大好評「読み聞かせセミナー」
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- ボランティアの方に、ただただ感謝
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- 読み聞かせは評価されている
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- 保護者・シルバー・教師がそれぞれの立場で活動を展開
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- 男の先生と、女の先生
- 一時に一事の原則
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- サークル&TOSSデー紹介
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- おすすめグッズ・整頓術
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- 巻頭言
- 読み聞かせの実践と手ごたえ
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- 男教師から見た“…ですよね”女教師論
- 最近の女教師は、淡白ですね
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- あの方に聞きたい本音の話
- 吉永順一氏から聞く 知の財産はこのように生まれる
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- 〜吉永順一〜
- 辛口の応援歌―男先生からみた“女先生の教師修業”
- 女性の力強さ
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- あの頃は若かった―ベテラン教師の若いとき
- 自分の人生の設計とともにある教師授業 すべては自分の納得いく設計でのみ、乗り越えられる
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- すぐ使えるイラストページ
- 季節の自然 初夏
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- スポーツ
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- 学年別・今月のおすすめ指導
- 読書感想文・おすすめ本の紹介文の指導
- 1年生/好きな本は書きやすい
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- 2年生/予告し、見本を示す
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- 3年生/全員が仕上げる。読書が加速「本の紹介ポスター」
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- 4年生/本は友だちカード
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- 5年生/読書感想文は作品と体験の往復運動である
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- 6年生/「書き出しの一文」を書き写す
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- 中学生/フォーマットとヒントで書く
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- すぐ使えるファックスページ
- 朝学習―漢字学習ゲーム
- 1年用/「゛」がつくと、変わる言葉
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- 2年用/漢字 むかしと今
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- 3年用/漢字なぞなぞに挑戦!
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- 4年用/画数やじろべえ
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- 5年用/二字熟語と四字熟語を完成させよう
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- 6年用/三字熟語パズルに挑戦
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- 名作からの心の教育
- 低学年・中学年/相手への思いやりを「北風とたいよう」から考える
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- 高学年・中学校/日々の学級経営に取り込みたい名作の教え
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- 女教師・学校を動かす術
- 教務主任日記
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- 〜行事予定表から、いかに会議の回数を減らすか〜
- 生活主任の気配り
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- 〜自分ひとりではなく、全教職員で子どもを見守る〜
- 学年主任の学年マネージメント
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- 〜学年を動かすのも、基本は授業〜
- パワーと秘策で学級を立て直す
- 荒れている子どもたちを肯定的に受け止める度量
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- センスある女教師を目指して
- 忘れられない女性の校長先生
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- 女子学生ただいま教師修業中
- 増やし広める、そして作り上げる
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- 子育て奮戦記
- 焦らなくてもいい! ゆっくり身につく力もある!
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- 中学女教師・腕力なき指導を目指して
- 何より大切な、教師自身の「内なる強さ」を持つ
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- 女教師はまたまた見た
- 「フツーの高校の荒れ」に直面!でも、このままでは終われない!
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- 保健室奮闘記 (第43回)
- おじいちゃんの事故死を目撃した子どものトラウマ反応と対応
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- 女教師喫茶室
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- 編集後記
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- 教室で絵手紙を描こう
- 心をこめて花を贈ろう
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巻頭言
読み聞かせの実践と手ごたえ
本誌編集長 師尾喜代子
3月、新潟での日本言語教育技術学会のテーマは、「『伝統的な言語文化』を活かす言語技術」だった。
TOSS女教師の手塚先生、森川先生が授業を行った。
手塚先生は1年生に、森川先生は2年生への授業だった。手塚先生が子どもたちに、昔話の『鼻高おうぎ』を読み聞かせる場面を見た。賑やかだった子どもたちが、手塚先生の落ち着いた声に波長が合うかのように静まり、集中していった。
手塚先生は、話を覚えていて、何も見ずに、紙芝居で子どもたちの心をつかんでいった。
手塚先生の読み方に大きな抑揚や大げさな声色を使う場面はない。しっとりと自然な読みの中に小さな変化を取り入れ、聞き入ってしまうような、とても心地よく、うまい読み聞かせだった。
その様子を見て、「読み聞かせの大きな可能性」を感じた。
学校には、保護者による「読み聞かせサークル」があり、低学年は、月2回、高学年は月1回、保護者による読み聞かせが実施されている。この読み聞かせの実態が全国的に見てもかなり盛んであることが分かった。
日本言語教育技術学会の提案にあったように、「伝統文化」を象徴する教材をいかに学校現場に取り入れていくかが大きな課題である。
手塚先生の極上の読みを耳にし、「読み聞かせ」の技術をあげていかねばならないと痛感した。保護者たちのボランティアという好意に甘えている現状の中で、さらに、一歩「伝統的な言語文化」を日々の教育活動の中で位置づけ、組み立てたいと考えている。
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- 明治図書