- 国語力の基礎・基本―3つの課題
- 序
- 全教科等を貫く国語力の3つの柱―「話し合う力」と「調べて書く力」と「目的に応じて読む力」―
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- まえがき
- 国語力の基礎・基本を育てる
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- 第T部 シンポジウム「国語力の基礎・基本と個に応じた指導」
- シンポジスト・司会者:井上 一郎・西辻 正副・田中 孝一・井上 光枝・水戸部 修治
- 第U部 初等部会実践提案
- 話し合う力の基礎・基本
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- 〜話し合う力の基礎・基本を育てる言語活動―繰り返して学ばせる「話し合う力」(2年生)―〜
- 調べて書く力の基礎・基本
- 自らの課題を追求する過程で「調べて書く力」をはぐくむ―「言葉のなぞを調べて報告しよう」(5年生)―
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- 「調べて書く力の基礎・基本」を身に付ける意見文の学習―「大人も納得! わたしの言い分」(6年生)―
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- 目的に応じて読む力の基礎・基本
- 説明的文章の指導における目的に応じた読みの力―「筆者の考えをとらえよう」(5年生)―
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- 図や写真を使って読む―「『チョウが消えた!』のパンフレットを作ろう」(5年生)―
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- 第V部 中等部会実践提案
- 話し合う力の基礎・基本
- 「わかりやすく」「説得力のある」等の目標・内容分析からの取組(1年・2年)
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- 話し合う力の基礎・基本とそれを支える三つの手だて(3年)
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- 調べて書く力の基礎・基本
- 「参照」という機能を中心として―「走れメロス」―
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- メディア・リテラシー能力育成の観点から―「イラク人人質事件の自己責任問題を考える」(高校1年)
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- 目的に応じて読む力の基礎・基本
- 発信を目的にした説明文の指導―「暴れ川を治める」「流れ橋」(1年)―
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- 目的に応じて読む力を育成する指導の実際―【国語の力一覧】と【コース別学習】を活用して(2年)―
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- あとがき
- 分科会3つのテーマが目指すもの
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- 資料
- 第6回実践国語フォーラム京都大会要項
まえがき
国語力の基礎・基本を育てる
第6回実践国語フォーラム京都大会会長/京都市立光徳小学校校長
上西 豊一
本大会は,平成16年8月7日・8日の両日,京都国際ホテルを会場に開催されました。全国各地から500名近くの研究・実践者が集まり,熱い討論が繰り広げられ大きな成果をあげることができましたことは,主催者として誠にありがたく,関係していただいた方々に心よりお礼申し上げます。
さて,今回の大会では「国語力の基礎・基本を育てる」を研究主題に設定いたしました。今,子どもたちに国語力を育てる大切さが提唱されています。平成16年2月に文化審議会国語分科会におきまして,「これからの時代に求められる国語力について」の答申が出されました。この答申では,国語力を大きく二つの領域にまとめ,とらえています。一つ目は,考える力,感じる力,想像する力,表す力からなる言語を中心とした情報を処理,操作する能力。二つ目は,考える力や表す力を支えてその基盤となる国語の知識や教養です。そして,この四つの具体的な言語活動として表れたものが,話す・聞く,書く,読むことだと述べています。
そこで,国語の学習において大切にしていきたいことは,学習指導要領に記載されている国語科の目標や内容に迫っていくために,言語活動をどう具体化していくのか,そのことを通して子どもたちに国語力の基礎・基本の力をどう定着させていくのかということではないかと考えています。
本大会では,国語力として具体化されるべき各領域の内容の中から,「話すこと・聞くこと」領域では,話し合う力の基礎・基本,「書くこと」領域では,調べて書く力の基礎基本,「読むこと」領域では,目的に応じて読む力の基礎・基本,この三つの内容に焦点を絞って討論を深めました。おかげで今,明らかにしたい国語科の課題を解決するための指針が得られたのではないかと思っています。
本大会を開催するにあたり,企画から助言にいたるまで,文部科学省視学官田中孝一先生,同教科調査官井上一郎先生,西辻正副先生より,懇切丁寧なお力添えをいただきましたことを厚くお礼申し上げます。
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- 明治図書