- 特集 どの子も書けるようになる!「書くこと」の指導ネタ&アイデア
- 特集について
- どの子も楽しく書ける!「書くこと」指導のポイント
- 書く力を育てるための三つの方策
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- 【文種別指導のポイント】文種に即した「言葉による見方・考え方」を働かせる
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- 【場面別指導のポイント】「書く場」の設定と「題材」の発見
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- 文種別 「書くこと」指導のネタ&アイデア/小学校
- 【経験報告文】対話を通して「書き方」に目を向ける
- 「『ことばのアルバム』を作ろう」(東京書籍2年下)
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- 【感想文】体験と結び付けた感想文を書く
- 「お手紙」(東京書籍2年上)
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- 【創作文】構成は紙芝居作りでまとめよう
- 「たから島のぼうけん」(光村図書3年下)
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- 【紹介文】ふしぎを紹介し隊!紹介文を書こう
- 「ありの行列」(光村図書3年下)
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- 【創作文】物語の設定と構成を明確にして書く
- 「一まいの写真から」(光村図書5年)
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- 【意見文】題材とモデリングで全員が書ける意見文
- 「資料を生かして呼びかけよう」(東京書籍6年)
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- 文種別 「書くこと」指導のネタ&アイデア/中学校
- 【意見文または推薦文】学習者の「自我」に寄り添う
- 「思いや感覚に向き合い,考えを確かなものに<意見文>」(三省堂1年)
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- 【短歌】私たちの「夏」を詠もう〜言葉選びのコツ,教えます〜
- 短歌十五首(学校図書2年)
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- 【報告文】身近な実例を探してレポートを書く
- ディズニーランドという聖地(学校図書3年)
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- 場面別 「書くこと」指導のネタ&アイデア/学習過程での指導
- 【題材の設定,内容の検討】書きたい思いや考えが浮かばない子への指導アイデア スモールステップで確実に考えをもたせる
- 「春はあけぼの」(教育出版6年上)
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- 【構成の検討】構想(取材・構成)ができない子への指導アイデア 個に応じた小さな工夫を箇所にちりばめる
- 「こまを楽しむ」(光村図書3年上)
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- 【考えの形成,記述】記述の際に構文ができない子への指導アイデア 文の構造をつかんで真似をする
- 「お話のさくしゃになろう」(光村図書2年下)
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- 【推敲】推敲ができない子への指導アイデア 身近な言葉を説明する文章を,文法を生かして直してみよう
- 「言葉を選ぼう」(光村図書3年)
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- 場面別 「書くこと」指導のネタ&アイデア/日常的な指導
- 【日記指導】日記パズルや絵をもとに日記の書き方を身につけ,書く力につなげる
- 「しらせたいことをかこう」(教育出版1年上)
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- 【作文指導】授業の感想を書くことで作文に慣れる
- 「『正しい」言葉は信じられるか」(東京書籍2年)
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- Q&Aで早わかり!新学習指導要領国語の学習評価 (第5回)
- 主体的に学習に取り組む態度をどう評価する?
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- 国語の授業が変わる教材研究の視点 (第11回)
- 人物造型を把握する
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- 〜今月の教材「字のない葉書」(各社)〜
- 全国学力・学習状況調査問題の課題と授業アイデア (第5回)
- 調査関連資料から学習指導の工夫を考える(小学校国語)
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- キーワードで読み解く!国語教育・国語授業 (第17回)
- 【国語教育】インクルーシブ教育
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- 〜スクリプトへの気づきがポイント〜
- 【国語授業】推敲
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- 〜観点を限定し他社と交流して〜
- 地域発!国語教育研究会の取組と成果 (第5回)
- [豊田国語サークル]確かな国語の力を育てることのできる国語科教師に!
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- 教材研究に役立つ!作家の肖像 (第5回)
- 岩崎京子(いわさき きょうこ)
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- 3年目までに身につけたい!国語教師の仕事術 (第5回)
- 小学校/充実した研究発表会になるように準備をしよう
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- 中学校/1年間の漢字まとめと+αの教材展開
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 12/1月号
特集 どの子も書けるようになる!「書くこと」の指導ネタ&アイデア
文章を書くことは楽しい――そのように感じる子は生き生きとしています。そして,そのような子が多い教室は,活気のある教室です。自分の考えが他の人に受け入れられる。工夫したところが認められる。それらは,子供たちにとって大きな喜びです。
ただし,書くことは楽しいことだけではありません。自分の心の中にある感情や意見を言葉にすることだけでもエネルギーを使います。さらに,他の人に理解される文章,誤解されない文章,できれば褒められる文章を書きたいと思いながら,不要な材料は捨て,叙述の順序を考え,言葉を選びます。ようやく完成しても,満足がいかないことはよくあります。文章に苦手意識をもっている子はもちろん,書く力のある子でも,それは同じです。
誰でも初めからうまく書けるわけではありません。「良質な文章を読む。文章を書く。よりよい文章にしようと推敲をする」という繰り返しによって,書く力は向上します。
学習者の学力を形成するために指導者が心がけることはいくつもあります。その中で,小中学校の指導者が特に意識しておくことは,「文章を書く活動を数多く設定する」ことと「小さな努力を要する課題を設定する」ことです。
文章を書く習慣のある子ばかりではなく,大人の導きがなければ筆を執ることはなかなかできません。また,単に書かせればよいわけでもありません。「書いてみよう」と思うような課題を設定する必要があります。そのときに,課題があまりに難しいと取り組もうとする意欲が失われますし,易しすぎると力が向上しません。階段に例えれば,小さな段差が続くようにし,気がつくと上の階にたどり着いていたということが理想です。
本特集では,大きく「文種」と「場面」に分けています。提言でそれぞれの指導のポイントをおさえました。また,経験や活動を報告する文章・感想文・創作等,文種別の「指導のネタ&アイデア」を集めました。さらに,書きたい思いや考えが浮かばない・推敲ができない等,場面に分けて,困惑している子,停滞している子への「指導のネタ&アイデア」を示しています。また,日記や作文等の「指導のネタ&アイデア」も合わせて示しています。
文章を書くことは一方的に自分の考えを表明するわけではありません。読む人に不快な思いをさせないように配慮しながら書いていきます。文章を書くことは社会性を育てることにもつながります。さまざまな学習指導のアイデアを読み,楽しい授業づくりのヒントとしてください。
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- 明治図書