- 特集 小学校「外国語(英語)活動」のこれから
- 特集にあたって
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- 小学校英語という「無理難題」を乗りこえるために
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- 多様で豊かな言語教育の場を創出していくために―モノリンガル的な発想を超えて
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- 小学校英語に今何が起きているのか―「特区」を中心に
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- 社会を変える英語教育を協働で
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- 人格形成に資する英語活動を―国際理解教育の理念に沿って
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- 心と心をつなぐ外国語活動をめざして
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- 【資料】18.英語教育改革総合プラン(新規)【達成目標2―1―5】(抜粋)
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- NEW BORN (第16回)
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- 小西先生の『学級革命』を読む (第16回)
- 小西先生の学級づくりストラテジー
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- 北のおるた〜北海道からの便り〜 (第7回)
- オホーツク紋別で出会った熱い人々
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- 【コラム】ノリきれない国際公務員のつぶやき (第16回)
- ローマではローマ人に従え?
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- 第5回 国分一太郎「教育」と「文学」研究会 ご案内
- おもちゃばこ (第28回)
- さわやかな風にここちよい言葉をのせて(3)
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- 〜自信がわいてくるなあ、その言葉!〜
- 子どもを見る眼 (第4回)
- 子どもにかける願いを正しく伝える
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- 【コラム】ジェンダー論の練習問題 (第51回)
- ジェンダーと家事
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- 映画をみる、映画でみる (第4回)
- 「沈黙を破る」、その鏡に私たちは何をみるのか
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- 編集部の本棚
- まだまだ、だまってられへん (第4回)
- 空に陽は何度でも昇る
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- まいにち? マイニチ!
- 共生のトポス (第88回)
- ひとりひとりのルーツを大切にできる生きかたを
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- 〜鄭明子(チョンミョンジャ)さん(後編)〜
- 編集後記
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編集後記
▽三年間、地域の全小学校への「英語(外国語)体験活動事業」を教育委員会と協働で実施してきた。地域に暮らすアジア等の外国人が学校に赴き、子どもや先生との対話をとおして、異なる言語、価値観、文化、歴史を学びあい、外国人を排除せず共生するチカラを育むことをめざしたものである。「ネイティブじゃない」という保護者からのクレームもあったが、子どもたちにはさまざまな国の人にやさしい日本語を使おうとする態度などが育まれていった。コミュニケーション能力の本質はこうした他者に向き合う姿勢にあるのだろう。一方学校の中で子どもたちと関係を結べた外国人は驚くほどエンパワーされていった。マイノリティの人びとにとって学校で活躍できることは社会参加につながり、自信がつくのだ。
▽積み上げてきた無形の地域財産も「英語ノート」が一斉導入されたら消えてしまうのかもしれない。現場の先生たちが教科でないことでどれだけ踏ん張れるかを祈りたい。
(縁)
▼小学校での英語活動については、以前より導入が取りざたされ、それがいよいよ現実のものとなっている。この間展開されている教育政策の多くと同様、現場の状況を抜きにした、準備の不十分さが明らかな、現場に混乱をもち込むことが容易に想像される導入だ。けれども、導入される現実を前にするなら、これをいかに逆手にとり、子どもたちのため、社会のためにプラスになるようにできるか、それを追究することが不可欠であろう。このような政策を転換させるためには、教育運動が力を高め、広がりと団結を強める以外にはない。
▼世の中には、不条理に物事が決まっていくことがあまりに多いと感じるこの頃である。ただ、不条理に対してともに怒り、ともに行動を起こせる仲間がいるなら、気持ちも事態も前に進めることができる。大学内でもそれは同様だ。
▼秋に、大阪府人権教育研究協議会の中河内大会が控えており、そこで、若者たちの特別分科会が開催される。現在その準備のワークショップなどを開催しつつある。わたしの勤める大阪教育大学からも、部落問題、在日、障害者、女性などの活動を展開する学生たちがそこに参加する。
(森)
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