教室ツーウェイ 別冊 2005年1月号
教室の障害児8号 特別支援教育のシステム 我が校はこうつくった

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教室ツーウェイ 別冊 2005年1月号教室の障害児8号 特別支援教育のシステム 我が校はこうつくった

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2004年12月13日
対象:
小・中
仕様:
B5判 112頁
状態:
絶版
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目次

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特集 特別支援教育のシステム―我が校はこうつくった
ユニバーサルデザインの授業づくり
吉永 順一
学校の実情をふまえたシステムをつくる
大森 修
特別支援教育のシステムづくりは,児童理解のシステムづくりである。
舘野 健三
「個々の子どもに必要な支援内容を明らかにするシステム」をこうつくった
吉川 廣二
チームティーチングによる体制づくり
根本 正雄
いくつものシステムを確立しなければならない
青坂 信司
システムを動かすのは人である
吉田 高志
校内への位置づけと向山型の授業,医療との連携
迫田 一弘
教育意識改革進行中
甲本 卓司
保護者との信頼関係があってはじめてシステムといえる
井上 好文
全校体制で,子どもたちを育てていくという意識の共有が,出発点である。
松崎 力
「具体的な“その子”への支援と成果」の積み重ねからフレームができた
河田 孝文
向山型算数で習熟度別少人数制の授業をするとドーパミンが噴出する
松藤 司
「支援を必要とする子を発見するシステム」のきっかけは保護者の声から。
齋藤 一子
「ことばの教室」を核にして
加藤 政昭
システムを作るということは,情報の動きをネットワーク化することである
藤井 典明
ようやく踏み出された「はじめの一歩」
小瀬村 雅子
医療との連携〜現場に役立つ話は何度でも聞きたい〜
教育的支援は,行政や地域を巻き込んで行う
木村 潤子
校内で真剣にシステムをつくるのなら,全員の教師が直接かかわる時間が必要である
谷 和樹
習熟度別指導の問題点を改善する
大堀 真
「学校によって可能性を潰された子どもがいる」という確認の重要性
井沢 貴彦
研修とスクリーニングで職員を巻き込む
永松 信世
研究会,職員室,教材で働きかける
田村 治男
教師の役割は,保護者に事実を伝え,共に子どもと向き合うことだ
有村 紅穂子
ミニ特集 来年の担任にいかに引き継ぐか、申し送ってほしいか
ミニ特集によせて
児童の情報と保護者の情報をノートに記録して引き継ごう
槇田 健
幼稚園から小学校へ
教師の推論より事実の記録
森川 敦子
統一書式で記入してもらい,学校のシステムとして位置づける
牧野 泰子
小学校と幼稚園の担任同士が情報交換できる場を
小学校で次の学年へ
長期的な目と客観的な視点で
教材を引き継ぐことで,その子の安定を図る 教材の良さと効果,ユースウエアを文書で伝える
小野 隆行
3月にも4月にも懇談する
小松 裕明
長期的な展望を視野に入れて引継ぎをしよう
本井 訓
小学校から中学校へ
印象や主観ではなく,客観的な事実を重視する
染谷 幸二
「変わったところがある」だけだったADHD児
橋本 芳治
小学校から中学校の変わり目は大胆な支援策に切り替える最後のチャンスだ
向井 ひとみ
情報不足が生徒の人生をダメにすることも
小森 栄治
グラビア
TOSS Human提案セミナーin仙台 04.7.19
石川 清子
TOSS障害児教育のキーワード
自閉症スペクトラムの共通の特徴
高橋 佳子
向山洋一全集に見る障害児教育の思想 (第3回)
伊藤 雅亮
巻頭言
教師の鈍感さと勉強不足が事態をますます悪化させる。
向山 洋一
教師に学んでほしいこと,実践してほしいこと
“担任の勝手な判断”が許される学校システムをどう変えるか―アカウンタビリティで改善するみち―
横山 浩之
LD/ADHDの子を伸ばす指導のポイント
伝えたいことを脳に届ける!イメージを起こす!イメージを持続させる!
平山 諭
障害児教育と図工指導 (第3回)
お世話になった先生方や友達の顔の絵を描く
漆山 仁志
障害児教育と向山型算数の原理・原則 (第8回)
算数FM同時解説に学ぶ 情報の入力と理解をつなぐ作業
木村 重夫
障害児教育と向山型国語の原理・原則 (第8回)
やっぱり言葉が削れていない
椿原 正和
大森校長からみた障害児教育 (第6回)
校長の認識が問われる
大森 修
竹川教頭からみた障害児教育 (第6回)
グレーゾーンの子どもたちを包み込む学級づくり(1)
竹川 訓由
障害児のための絵本の読み聞かせ指導 (第1回)
読み聞かせのコツは「子どもと掛け合いをしながら読み進める」ことである
五十嵐 勝義
TOSS特別支援教育のホームページ紹介
50音チャレンジャー
石川 清子
医師と連携したグレーゾーンの子の指導 (第2回)
簡潔・明瞭・率直な話し合いになるようにメモを取って臨もう
杉 肇子
医療との連携のポイント (第5回)
特別支援教育をスムーズに行うための仕事
高橋 佳子
特殊学級MLのページ
池田 ルミ子
養護学校MLのページ
中村 和広
〈特別支援教育初心者ML〉横山ドクターのQAコーナー
子どもの生育歴や現在の状況を,あなたはどれだけ把握していますか?
松田 修一
〈特別支援教育ML〉横山ドクターのQAコーナー
個別支援計画(IEP)をたててみましょう。
竹田 博之
読者のページ
伊藤 雅亮
TOSS特別支援教育MLニュース (第8回)
五十嵐 勝義
編集後記
大場 龍男
グラビア
特別支援教育サークル公開セミナーin北海道 04.9.11
石川 清子

編集後記

▼本誌を始めるにあたって誌名を論議しました。今までの障害児教育の雑誌は,養護学校や特殊学級に在籍する子どもたちをターゲットにしています。本誌は通常学級に在籍する学習上,行動上の困難さをかかえた子どもたちにスポットをあてる雑誌です。この子どもたちは軽度の障害を持つことに気づかれずに教室の中に放置されてきました。そこで通常学級の先生たちに障害の視点を持ってもらうという主張をこめて,『教室の障害児』という誌名をつけました。

▼しかし,『教室の障害児』だけでは,特殊学級の障害児を想像させます。はっきり,それ以外の子どもたちであることを示す言葉が必要だということで,副題として「グレーゾーンの子どもたち」をつけています。

▼本誌がスポットを当てる子どもたちを何と呼ぶか。「軽度発達障害児」とか,「特別な教育支援を必要とする子どもたち」という呼び方もあります。本誌は,「健常児」と「障害児」に比べて対応が遅れているグループであることをより意識できる「グレーゾーンの子どもたち」という呼び方を採用しました。グレーゾーンの用語の説明は,本誌第2号のキーワードをご覧下さい。

▼一方で「障害児」という用語が適切かどうかという問題があります。「TOSS障害児教育ML」は,すでに「TOSS特別支援教育ML」に名称変更をしています。『教室の障害児』という誌名の変更を検討する時期になってきました。

▼月刊『創』12月号に浅草事件(レッサーパンダ帽の男)の記事があります。元養護学校教員のフリーライター佐藤幹夫氏の裁判傍聴ルポです。「場が読めない,浮いてしまう,トンチンカン,平気で他人を傷つける,これだけのことができるのになぜこんなことが分からないのか,周囲とのトラブル,軋轢がくり返され,孤立していく。養護学校を卒業した後の男の10年はまさにそんな繰り返しだったろう」とあります。彼にどんな支援が必要だったのか,11/26判決。

▼黒柳徹子『小さいときから考えてきたこと』(新潮社)がおもしろい。ある時,彼女は友人から「エジソン,アインシュタイン,そして黒柳徹子はLDだった」と言われているわよと知らされて,びっくりしたという経緯が書かれています。また,足し算,引き算ができないこともユーモラスに語られています。

▼上野一彦氏は,トットちゃんは「多くのLDとその家族に夢と希望,そして勇気を与えた」「トットちゃんはADHDを伴うLD,それも知能水準の高いブライトLDの理想の成人像として親たちの目には映る」と書いています(『LDとADHD』,講談社)。

(大場龍男)

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