- 特集 「ほめる・叱る」を再考する
- 特集扉
- 「ほめる・叱る」を再考する4つの問題提起
- 子どもの自信を奪う「ほめる」になっていないか?
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- 「叱る」という行為の本質は何か?
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- 叱ることには効果はないが意味はある?
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- モンテッソーリ教育に基づく「認める」「伝える」先生の在り方とは?
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- 心理用語からカウンセリングアプローチまで「ほめても,叱っても届かない…」ときにもっておきたい基礎知識&対応策
- アンガーマネジメント
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- フィキシング・ソリューション効果
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- アサーティブ・コミュニケーション
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- 認知的不協和
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- ポジティブ行動支援
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- 解決志向アプローチ
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- ゲシュタルト療法
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- 難しい場面での「ほめ方・叱り方・かかわり方」バリエーション
- 【ケース1】よい考えをもっているのに発表できない
- [どんな対応をする?]人前で発表する以外のアウトプットを保障する
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- [どんな対応をする?]誰が発表しても大丈夫だという安心感をもたせる
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- [どんな対応をする?]「できない」のか「しない」のかを見極めた上で指導言を工夫
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- [どんな対応をする?]人前で発表する以外のアウトプットを保障する
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- 【ケース2】掃除や当番にまじめに取り組めない
- [どんな対応をする?]伴走するように,近くで,短く丁寧に
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- [どんな対応をする?]まじめに取り組めない原因を探る
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- [どんな対応をする?]「どうするべきなのか」自分の口で言わせる
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- [どんな対応をする?]教師がレッテルを張らないこと。そして周囲の子への配慮も
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- 【ケース3】他の先生の授業になると態度が悪くなる
- [どんな対応をする?]ポジティブな姿を認め,励ましていく
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- [どんな対応をする?]担任がいなくても同じ態度で臨めるようにする
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- [どんな対応をする?]人によって態度を変えることの是非を問う
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- [どんな対応をする?]誰かのせいにしない生き方をつくる学びに変えていく
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- 【ケース4】進んで手伝いをしてくれるが仕事が粗い
- [どんな対応をする?]決して否定的な指導はせず,やり切れる程度に留めさせる
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- [どんな対応をする?]ソリューションフォーカスアプローチでポジティブな姿に着目
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- [どんな対応をする?]感謝を伝え続けることが,何より大事
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- [どんな対応をする?]その子の気持ち・行動に感謝し,望ましい姿を示す
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- 【ケース5】苦手なことになかなか挑戦できない
- [どんな対応をする?]挑戦することへのハードルを下げてあげる
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- [どんな対応をする?]スモールステップと環境調整を意識し,踏み出す一歩に着目
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- [どんな対応をする?]不安を取り除くこと
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- [どんな対応をする?]スモールステップで,「これならできる!」を提示する
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- 【ケース6】子ども同士で過剰に注意し合ってしまう
- [どんな対応をする?]程良い距離感を保てるようにサポートする
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- [どんな対応をする?]リフレーミングで相手の気持ちを想像する言葉を使う意識を
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- [どんな対応をする?]「伝え方」を変えるように伝える
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- [どんな対応をする?]友達の良いところに目が向くようにする
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- 【ケース7】授業中,教室から飛び出してしまう
- [どんな対応をする?]教室に戻りやすい雰囲気をつくる
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- [どんな対応をする?]教室から飛び出してしまう原因を探り,確認する
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- [どんな対応をする?]子どもの実態をアセスメントして,安心できる環境を整える
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- [どんな対応をする?]無理に引きとめない・追いかけない
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- 【ケース8】見ていないところで子ども同士のトラブルが起きた
- [どんな対応をする?]次はどうするか考える機会とする
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- [どんな対応をする?]トラブルの当事者や関係者からの聞き取りを確実に行う
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- [どんな対応をする?]どちらがよい悪いではなく,人とのかかわり方を学ぶ機会にする
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- [どんな対応をする?]まずは何より丁寧な事実確認を行う
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- 【ケース9】適切でない言葉遣いの子どもが増えた
- [どんな対応をする?]2文字悪口禁止令
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- [どんな対応をする?]現状をふりかえり,どんなクラスにしていきたいのか考える
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- [どんな対応をする?]禁止・注意するだけではなく,「やさしさの連鎖」を広げる
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- [どんな対応をする?]言葉の裏側にある気持ちや困り感を,子どもと一緒に探る
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- 教室が落ち着く「ほめる・叱る」以外の指導&支援プログラム
- マインドフルネス
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- SEL
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- ピア・サポート
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- 【小特集】学級&授業リスタートのポイントチェック
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- ダウンロードOK! 小学校・中学校イラストカット集 (第6回)
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- アツく学び,温かくつながる!「ゆるアツ」学級経営 (第6回)
- 夏休みの過ごし方 教師として深めるべき思考と休息
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- 深読み!最新教育ニュース (第6回)
- 学校のルール,クラスのルール
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- 授業名人の発問の法則 (第6回)
- 「情報・概要・要点」を読み取らせる
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- 発達障害のある子のための環境デザイン 実践編 (第6回)
- パニックに陥りやすい子
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- サンバ先生の1日1技 (第6回)
- 9月 夏休み先生クイズを行う/家庭の事情に配慮して夏休みの発表をさせる/他
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- 「学びの多様化学校」と学校づくりのインクルーシブデザイン (第6回)
- 学びの多様化学校づくりに何が必要か(2)
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- 坂本良晶&EDUBASE CHALLENGE GIGAFULNESS 2 (第6回)
- 画像生成AI活用による授業提案 生成AIで創造性を拡張する
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- 編集後記
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編集後記
「叱る」「ほめる」をテーマにした書籍は,教育書業界でもビジネス書の世界においても,過去に様々な切り口から語られてきました。これは,それだけ多くの人が悩んでいることの表れだと考えられます。
このテーマについて考える際,切り口として,「叱ることで相手が委縮している!」「ほめるは甘やかしているのでは?」のように,いずれかが悪であるという前提で述べられ,どうしても二項対立で捉えられてしまいがちです。しかし本来は,目の前にある学級,もしくはその中の子どもたち一人ひとりに合ったかかわり方かどうか,目的達成のための手段として適切なのかどうかという観点が大切なのだと思います。そして,多様化する教室においては,これこそが先生方にとって最も難しい課題なのだと感じます。
今号では,2つの目標を掲げて編集を進めて参りました。1つは,「ほめる・叱る」にかかわる様々な知見を読者の先生方に知っていただくことです。それはすなわち,実際に目の前にいる子どもを見取る視点の一助となるのではと考えています。
もう1点は,経験豊富な多くの先生方の,子どもたちとのかかわり方のエッセンスを知っていただくことです。先生方の教室では,日々様々な出来事が起きていると思いますが,その際にこの特集を思い出していただき,多様な価値観で子どもたちとかかるためのヒントになればと思っております。
特集題に「再考」と掲げた通り,これまでも述べられてきたテーマだからこそ,皆様にとって新たな学びとなる情報を提供できる1冊となっていれば幸いです。
/新井 皓士
「ほめる・叱る」について考えたい者にとっては必読の一冊に間違いないだろう。