- 特集 算数プレゼン力UP!「説明させる」場面24選
- 〈巻頭特集論文〉「説明3パターン」を意識したシンプルな型を教師がノートに書いてみる
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- 説明の型をつくるときのB問題を乗り越える力となる
- 教科書の説明の型を使いたおすことがB問題を乗り越える力となる
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- 説明がなかなかできない子にどう個別指導するか
- 教師として「1+1=2」を説明できるか
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- 説明ができる子にさらにどんな課題を出すか
- 向山洋一氏の“早く終わった子への対応”に学べ!
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- 説明のためにどのようなノートや板書にするか
- 「ゴールとなる説明」を教師が持つ
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- 書き方を教え,同じようにやらせてみせて理解させる
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- 研究授業や公開授業でどのような子どもの事実をつくれたか、その反響はどうだったか
- 丁寧に闘い,向山型算数を貫く!
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- 徹底的に教科書を使うことを授業の中で示す
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- ミニ特集 教室の“だらだら習慣”を払拭するプロの目
- [開始終了の礼]授業の「開始終了の礼」は時間の無駄
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- [学習課題の提示]旧文化の呪縛が授業本来のあり方を崩している
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- [整い過ぎ板書]今何をしているかがわかる板書が大事
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- [ゴテゴテ掲示板]掲示物は側面か背面にすればいい
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- [ワークシート]ワークシートで見た大混乱
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- [学習感想]授業の最後に書かせる学習感想 感想で教室中がシーンとする。そんな授業がしたい
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- 表紙のイラスト (第20回)
- 立方体をこのように配置することは可能でしょうか?
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- グラビア
- 低学力の子を救い,3割増を攻略する向山型算数
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- 〜向山型算数セミナーIN東京ビッグサイト 2012.8.4〜
- 子どもレポーター“わが教室の授業風景” (第20回)
- 動きのある、楽しい向山型算数
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- 新卒フレッシュ先生にプロが解説!学習指導案「基本用語」事典 (第20回)
- キーワード「発問と教授案」
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 問題解決学習を強要する校長
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- 教科書3割増に対応する学年別教科書の教え方 (第8回)
- 1年「たしざん」
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- 1年「たしざん」
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- 2年「かけ算(乗法の意味)」
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- 2年「かけ算(5,2,3,4の段)」
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- 3年「長いものの長さのはかり方」
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- 3年「小数」
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- 4年「計算のきまり」
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- 4年「面積の求め方のくふう」
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- 5年「分数のたし算とひき算(約分・通分)」
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- 5年「分数のたし算とひき算(計算)」
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- 6年「比例」
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- 6年「反比例」
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- 最前線で奮闘する教師の実践 (第8回)
- 『あかねこ計算スキル』の「全員満点システム」は、素晴らしい!
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- 初めての『面積図』の指導 その2
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- 今からでも遅くない。計画を立てよう
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- 〜見通しと余裕をもつために〜
- 「論文審査」を突破した教師たちの“しなやか”な授業づくり (第20回)
- 向山型を理解するために論文を書き続ける
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- 向山型算数に挑戦/論文審査 (第156回)
- 授業は討論の形をあこがれる
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- 向山型算数実力急増講座 (第158回)
- 『親子で学ぶ数学図鑑』を授業する
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- 〜不思議な素数〜
- 向山型算数WEBサロン (第152回)
- できるできないを生み出す情報量の差を埋めていく
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- 〜「知らない」からできないのなら、最初から教え、教えた内容を使わせてできるようにさせる〜
- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第44回)
- 算数技能を身に付ける。時間はかかるが上達の法則がある
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- ラインに乗せる 2桁でわるわり算筆算A96÷32
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- 中・高・塾教師の告発状!学力不足がもたらす悲惨な実態 (第8回)
- 悪さをしたら叱ってほしい。できないことをできるようにしてほしい
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第32回)
- 低学年/「ひいて1,2,3チャレラン」
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- 中学年/「五輪計算チャレラン」
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- 高学年/「答えは3より大きい?小さい?チャレラン」
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第32回)
- <今月のテーマ>落ち込み凹んだとき,元気を回復させる私のストレス解消法
- 〈1年〉仕事のことは忘れてぱーっと遊ぶ
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- 〈3年〉向山氏語録を読むことで,前向きになれる
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- 〈4年〉ストレスは考え方しだいで学びのエネルギーへ変換できる
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 問題解決学習を強要する校長
/向山 洋一
西日本のある県の先生から,次の報告があった。
■「『問題解決学習』をしないなら,異動しなさい」。校長の言葉。
自己申告書を提出し,昨日は管理職との面接があった。
校長はこう切り出した。
「あなたは,『問題解決学習』をやっていないですよ。難しくてもやるんだよ!私は,ずっと『問題解決学習』をやってきたが,本当に,子どもたちに考える力がつくんだ!テストの平均点も,何十点も上がった」
何を根拠に言っているのか,甚だ疑問だ。
「本校は,『問題解決学習』を研究しているんだ。私は,研究発表を行うつもりだ。『問題解決学習』を行う人にいてもらいたいのだ」
と,真剣な顔でそう言う。
「つまり,『問題解決学習』を行わないなら,異動しなさい,ってことですか?」
「『問題解決学習』は,私の経営方針だ。だから,私の経営方針に合わない人は,いてもらわなくていい。私は,『問題解決学習』を行う人を集めたいんだ」
と,校長は言う。
私の勤める学校の子どもは,学力が低い。市の平均をも下回っている。その子どもの実態を無視して,「問題解決学習」を進めるこの校長に,多くの職員が異を唱えてきた。
しかし,この校長,全く耳を貸さない。「研究発表」をどうしても行いたいらしく,異動してきたときから断言していた。
私は,表立って異は唱えてこなかった。途中採用の私は,まだ教員3年目の身分であるからだ。
でも,普段の授業は,もちろん「向山型算数」を行い,公開するときは「問題解決学習」風で授業を行ってきた。
しかし,「あなたは,『問題解決学習』をやっていないですよ」…校長のこの指摘だ。
異動させられるのかあ…。頭の中を,様々な思いが巡った。■
この問題をどう考えたらいいのか。
第一は,授業とは何かということだ。
それは,学校教育法に定める目標に向かって教科書を使用して授業しているなら問題はない。教科書をほとんど使わない「算数の問題解決学習」のほうが問題だ。裁判になれば,処分される。かつて,教科書を使わないで懲戒免職になった例がある。最高裁判決だ。
第二は,目的を達するための手段はさまざまある。手段については,学習指導要領は決めていない。
「この方法が成果がある」ということが,明確に実証されていれば「みんなでやろう」ということになるが,強制はできない。
第三は,学校の授業は「履修システム」である。「習得システム」ではない。
例えば,自動車学校は「習得システム」であり,1つのステップに合格しないと次にいけない。ピアノも公文もスイミングも「習得システム」である。
学校は「やりさえすればいい」というシステムになっている。
こここそが問題なのである。
たし算ができなくても,進級してしまうのだ。学校教師が無責任なのもそのためだ。
考えるべきは,この点なのである。
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- 明治図書