- 特集 将来の就労・自立に向けて学齢期にできること
- 特集について
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- 提言 将来の就労・自立に向けて学齢期に身につけておきたいライフスキル・アカデミックスキル
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- 各論
- 将来の就労に向けた学齢期からの準備〜職場適応に土台となる要素〜
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- ライフステージを見通してよりよく生きていくために必要な支援とは何か
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- 実践 よりよい就労・自立のための指導・支援
- 雇用編
- お父さん,お母さん。僕たちをもっと信じて!〜大いに語ろう。支援制度を知ろう,知らせよう〜
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- 就職後も安定して働き続けるために〜自己理解と大書スキル向上のための支援+事業主への支援の実際〜
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- 働く準備編
- 一歩踏み込んで!
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- 「働き続ける力」を育む
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- 安心できる居場所で,まずは自分を知ることから
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- 学校教育編/小学生
- 対人関係でキレる子どもの学習支援
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- 真の自立のために,小学校で学びたいこと〜自尊感情〜
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- 当事者である子ども本人が,自分なりの方法を見つけることを大切にした支援
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- 学校教育編/中学生
- 中学生の学習支援事例 方略の重要性について
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- タブレットPCを生活の中で読み書きの道具として使う
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- 学校教育編/高校生
- 高校生の時期につけておきたい力〜自分の得意なこと,苦手なことに気づき,自分のやり方を知る自己理解〜
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- 知的障害を主な対象とする特別支援学校の進路指導の在り方〜子ども達の声に耳を傾け,意欲を育む支援を心がけて〜
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- ESSAY
- 人は誰しも重荷を背負っている それをあなた一人で担がないで
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- わたしの教室紹介★苦手さのある子も過ごしやすい環境づくり (第7回)
- 対人関係や疲れに不安を持つ子が,安心していられるように
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- 発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第23回)
- 靴ひもでちょこっと支援
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- 【特別寄稿】UC Davis MIND研究所の発達障害研究
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- 英語教育のユニバーサルデザイン (第3回)
- 多感覚指導でスモールステップ
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- スッキリ解決☆学びにくい子への学習つまずきサポート (第3回)
- まわりの子から注意されてばかりいる子
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- 学びのある校内研修のアイデア (第3回)
- ユニバーサルデザインと児童生徒理解
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- 〜子どもの多様性の理解と一人一人の違いを力に変える学び方・教え方に向けて〜
- ケースで学ぶ!子どもを読み解くアセスメント (第3回)
- 子どもの認知特性を読み解く
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- 〜WISC-IVの活用〜
- 通級指導教室:自立活動の指導アイデア (第3回)
- 本人の願いを実現する自立活動の指導
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- 一度は手にしたい本
- 『《新版》ビッグツリー 自閉症の子,うつ病の妻を守り抜いて』(佐々木常夫著)/『小中学生のための障害用語集 みんなにやさしい学校を願って』(柘植雅義&『インクルーシブ教育の未来研究会』編著)
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- 特別支援教育ステップアップ講座 (第7回)
- 「発達障害のある人の就労の状況と法律や制度」の基礎を知っておこう
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- S.E.N.S支部会紹介 (第7回)
- 和歌山支部会
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- 埼玉支部会
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- SENS for S.E.N.S (第18回)
- S.E.N.Sになって
- 皆が分かる皆ができる授業づくりをめざして
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- 学校を支える行政職を目指して
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- 特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
- 編集後記
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特集 将来の就労・自立に向けて学齢期にできること
信州大学医学部附属病院/両川 晃子
障害者の雇用をすすめる法律によって発達障害者も障害者の雇用枠を使って就労できるようになり発達障害の子どもたちの就労がよりスムーズになると期待された昨年,メディアでは関係省庁で障害者の雇用水増しという事件が大きく取り上げられ,本来奨励されるはずの「障害者雇用促進法」がまるで忌々しき法律であるかのように国民に広く知れ渡ることになりました。そこで本誌では改めてこの法律について正しく理解し,将来の就労・自立にむけて学齢期のうちにできること・やっておくべきことを考えたいと思います。
「障害者雇用促進法」によって,法定雇用率(法律で事業主に定められた障害者を雇う割合)は徐々に引き上げられ2021年までに,民間企業では2.3%,国・地方公共団体では2.6%,教育委員会では2.5%,になります。ここでいう障害者は身体障害者と知的障害者,精神障害者ですから,本誌のメインテーマであるLD, ADHD,ASD等の発達障害の子どもたちの将来に大きく関わってくる法律ではないでしょうか。小学生だからまだまだ先のこと,と思っていても10年後には進路選択のひとつとして就労に直面します。高校選択のときに就労を見通しておく必要があるとすれば,それはたった数年後のことです。私たちは学齢期の子どもたちに現実的,かつ自立の術(すべ)として使える「就職に役立つ学び」を考えていかなければなりません。
残念なことに事件として取り上げられてしまいましたが,昨年度から発達障害の高校生が卒後の目標として障害者雇用枠での一般企業就労を目指したいと相談にくるようになりました。専門学校で即戦力をつけるのと同じように移行支援事業所で就労に必要なスキルを身につけるというものです。また,理系の現役大学院生からこの法律を利用して就職したいという相談もありました。一方で,治療的な対人関係の指導しか行われていなかったために学習の学び残しがあったり代替え機器を利用するスキルが身についていなかったりして,就労に必要な基本的学習スキルの不足が露呈した中学生のケースもありました。
今号では,障害者の就労に詳しい方々から学齢期にできることを教えていただくとともに,自立に向けた取り組みをされている先生や保護者,事業所等の支援者の実際を学びたいと思います。
お詫びと訂正のお願い(2019.10.3)
このたびは本誌をご購入いただき、誠にありがとうございました。
さて、本誌(紙版)一部に、誤解を受けやすい記載がありました。
以下の正誤表をご参照のうえ、ご利用賜りますようお願い申し上げます。
読者の皆様にはご迷惑をおかけすることになり、まことに申し訳ございませんでした。
今後はこのようなことがないよう、細心の注意を払ってまいります。
誤 | 正 |
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*FSIQと他の4つの指標得点とは構成概念が異なるため、線をつながない方が良いと考えられます。(『日本版WISC-W知能検査補助マニュアル』日本文化科学社 p.8に注記されています。)
いろいろな立場の論や、雇用する側の立場の人の論考は、日常では得られない内容のため、本誌を購読して良かったと思います。
また、編集後記の、『就労は目的なのか』 という問いも、自分なりに考えるきっかけとなりました。