LD,ADHD&ASD 2020年1月号
教師のレジリエンス−「回復力」「復元力」「弾力性」―が試される!指導・支援に悩んだ時の作戦練り直し術

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LD,ADHD&ASD 2020年1月号教師のレジリエンス−「回復力」「復元力」「弾力性」―が試される!指導・支援に悩んだ時の作戦練り直し術

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2019年12月23日
対象:
小・中
仕様:
B5判 70頁
状態:
絶版
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目次

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特集 教師のレジリエンス―「回復力」「復元力」「弾力性」―が試される!指導・支援に悩んだ時の作戦練り直し術
特集について
高畑 英樹
[提言]指導・支援の失敗は力量アップのチャンス
高畑 英樹
[実践]指導・支援に悩んだ時の作戦練り直し術
幼児/「できた」から「できたが目に見える」に作戦変更したのが支援名人への道
平尾 幸子
小学校低学年/悪戦苦闘の1年生文字指導を練り直したのが支援名人への道
関田 聖和
小学校中学年/表面上の課題から内面の要因にせまって作戦を練り直したのが支援名人への道
北嶋 理恵
小学校高学年/個別から少人数に作戦を練り直したのが支援名人への道
尾住 奈未
中学校/「北風型」から「太陽型」に作戦を練り直したのが支援名人への道
鈴木 英太
高等学校/「苦手」から「得意」に作戦を練り直したのが支援名人への道
莖田 栄知
就労・成人/「出来ない業務」はない。「出来る業務」にする為に,指導・支援の作戦を練り直すのが支援名人への道
柳田 則子
[コラム]教師に必要なレジリエンスとは「大きく構える心」を保つ
中嶋 郁雄
ESSAY
「まぜこぜ」の社会をめざして
東 ちづる
わたしの教室紹介★苦手さのある子も過ごしやすい環境づくり (第8回)
*リラックス&集中* 居心地のよい教室を目指して
長沼 由紀
発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第24回)
カッターでちょこっと支援
杉浦 徹
【特別寄稿】東京都A区における特別支援教育12年の実践
上野 一彦濱谷 沙世
英語教育のユニバーサルデザイン (第4回)
英語の音と綴りの関係から読み書きを始めよう!
山下 桂世子
〜「国語」と同じ学び方,シンセティック・フォニックス〜
スッキリ解決☆学びにくい子への学習つまずきサポート (第4回)
教科書などの文章を読むことが苦手な子
阿部 厚仁
学びのある校内研修のアイデア (第4回)
ICTに関する校内研修のポイント
新谷 洋介
ケースで学ぶ!子どもを読み解くアセスメント (第4回)
子どもの学習のつまずきを読み解く
名越 斉子
〜LD-SKAIP(Learning Differences-Screening Kit for Academic Intervention Program)の活用〜
通級指導教室:自立活動の指導アイデア (第4回)
子どもとの体験を共有する自立活動の指導を目指して
中村 敏秀
一度は手にしたい本
『教員のための研究のすすめ方ガイドブック』(瀧澤聡・酒井均・柘植雅義編著)/『学びにくい子どもと教室でできる!〈プチ〉ビジョントレーニング』(奥村智人・三浦朋子・茅野晶敬著)
日野 久美子
特別支援教育ステップアップ講座 (第8回)
多職種との効果的な連携
田中 容子
S.E.N.S支部会紹介 (第8回)
奈良支部会
森山 貴司
千葉支部会
深澤 淳一
SENS for S.E.N.S (第19回)
S.E.N.Sになって
仲間とともに学び続ける
内田 直美
チームによる支援体制をめざして
木村 悦子
特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
編集後記
高畑 英樹

特集 教師のレジリエンス―「回復力」「復元力」「弾力性」―が試される!指導・支援に悩んだ時の作戦練り直し術

兵庫県神戸市立谷上小学校きこえとことばの教室/高畑 英樹


 特別な支援を必要とする子どもと日々悪戦苦闘の毎日を送っている教師(支援者)は忙しく,ついつい「こういうタイプには,こう」と指導に新鮮味や独創性を失い,パターン化してしまいがちです。そこでは,「うまくいってあたり前」という思い込みから,目の前の子どもの笑顔がくもっていませんか。

 日々の指導や支援が押し付けになったり,空振りになったりした時に,必要とされる力が教師(支援者)の「回復力」「復元力」「弾力性」です。

 「回復力」「復元力」「弾力性」などを表現することばとして,「レジリエンス」があります。レジリエンスは「かなり困難な状況に直面しても,困難な経験をはね返し良い適応をすること」と定義されています(American Psychological Association)。教育の現場では,未来を生き抜く力の一つであり,子どもに求められる能力として,注目されてきました。教育に関わる教師(支援者)にも,この力が求められているのではないでしょうか。燃え尽きず,困難をはね返す「精神的回復力」こそ,未来につながる「教師(支援者)のレジリエンス」です。

 「失敗した,うまくいかなかった」と落ち込んだり,「うまくいかないのは,子どもや親が悪いから」と失敗の原因を他者に押し付けたりするだけでは,教師(支援者)の資質は向上しません。なぜうまくいかなかったのかを再度,見つめ直し,作戦を練り直す冷静な分析力,子どもの笑顔を少しでも増やしたいと願う熱意こそが,求められている「回復力」「復元力」「弾力性」なのです。これらの力を活用して支援を繰り返すことが,ピッタリ支援名人へとつながるのです。

 私たち教師(支援者)の失敗は,目の前の子どもの将来を左右しかねません。大切なかけがえのない子どもの人生に関わっている教師(支援者)としての責任は重いと思いますが,やりがいのある仕事ではありませんか。

 今号では,支援に失敗したという思いのままで終わらず,再度,指導や支援を練り直してピッタリとした指導や支援ができるようになるピッタリ支援名人への道を探っていきたいと思います。

さあ,失敗を見つめ,明日のチャンスとして展開していきましょう。

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • レジリエンスに興味があり購入しました。作戦の練り直し方についてたくさん参考になりました。教師のレジリエンスについてはあまりわかりませんでした。
      2020/3/340代・小学校管理職

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