- 特集 自分の権利を守る力・セルフアドボカシー―主体者として未来を生きる子どもを育てる―
- 特集について
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- 〈提言〉セルフアドボカシーのポイント:自己理解と援助要請・主張性
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- 〈提言〉発達障害のある人の「セルフアドボカシー」
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- 〈実践〉「セルフアドボカシー」を育てる
- [自己理解の支援]自己理解から社会参加に向けて
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- [小学校における取り組み]セルフアドボカシーを育てる上で小学校段階で大切にしたいこと―自分研究の実践を通じて―
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- [中学校における取り組み]正しい自己理解と成功体験をもたせて
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- [高等学校 通級による指導における取り組み]想いを形に―セルフアドボカシーを育む取り組みー
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- [大学への移行支援プログラムにおける取り組み]「たすけて」と言える社会へ 「ありがとう」があふれる社会へ
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- [発達障害学生支援における取り組み]発達障害大学生に対する支援―自己理解とセルフアドボカシー―
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- [就労移行支援における取り組み]一般雇用でも障害者雇用でも自らを戦力化するために
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- ESSAY
- S.E.N.S資格20周年を迎えて
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- 街の中のユニバーサルデザイン (第8回)
- 文化施設,市役所など公共施設のユニバーサルデザイン
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- 発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第32回)
- 鉛筆でちょこっと支援
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- 【特別寄稿】ピンチをチャンスに変えるコロナ禍の支援―オンライン授業の導入から一年半ー
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- 発達障害のある子の指導に役立つ実行機能講座 (第4回)
- 実行機能と発達障害
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- ハジメテ先生のためのICT活用の授業づくり入門 (第4回)
- アプリを使いたいというご相談には
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- 心理検査を活用したアセスメントバッテリーの組み方 (第4回)
- 臨床事例について考えてみましょう
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- 英語教育のユニバーサルデザイン (第12回)
- 音から文字へ,文字から音へ
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- ワーキングメモリーを支える学習支援 (第8回)
- 図形領域の理解に困難がある児童への通級指導
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- 特別なニーズをもつ子どもの心へのアプローチ (第4回)
- 支援を受ける側の主体性を尊重
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- 一度は手にしたい本
- 施設職員ABA支援入門 行動障害がある人へのアプローチ(村本浄司著)/ひと目でわかる 心のしくみとはたらき図鑑(黒木俊秀日本語版監修・小野良平訳)
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- 祝 S.E.N.S資格創設20周年 特別支援教育ステップアップ講座 (第1回)
- S.E.N.Sの次の20年の姿勢と課題を問う
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- S.E.N.S資格の「これまで」と「これから」
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- S.E.N.S支部会紹介 (第16回)
- 栃木支部会
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- 鹿児島支部会
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- SENS for S.E.N.S (第27回)
- S.E.N.Sになって
- アセスメントができる力を
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- 特別支援教育の専門家になるために
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- 特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
- 編集後記
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特集 自分の権利を守る力・セルフアドボカシー―主体者として未来を生きる子どもを育てる―
皆さんにとって,「セルフアドボカシー」は耳慣れない言葉かもしれません。日本語では「自己権利擁護」(自分の権利を守るという意味)と訳されることが多いようです。もともとは障害者福祉の領域で,当事者の主体性を尊重する考え方のもと発展してきた概念です。日本では,あまり知られていませんが,欧米では障害のある人への支援プログラムとして,日常生活スキル,ソーシャルスキル,アカデミックスキルとともに,アドボカシースキルが取り組まれています。
近年,私たちが住む社会は多様化・複雑化し,従前の知識では対応できないことが増えています。インターネットの普及をはじめとするICT技術の発展は,大量の情報にアクセスすることを可能にしました。教育も,単なる知識の伝達・獲得ではなく,多くの情報をどのように処理し活用するのか,ということに比重が移ってきています。一方では,個人情報の流出・悪用など以前には考えられなかったリスクも増大しています。子どもたちの生活も,このような社会の変化と無縁ではいられません。
一方,2016年に施行された障害者差別解消法によって,障害を理由とした差別の禁止とともに,合理的配慮の提供が定められました。この,合理的配慮の提供に際しては,当事者からの意思の表明が前提とされています。
このような中で,「セルフアドボカシー」の概念が障害者福祉の領域を超えて,教育や心理の領域でも注目されるようになってきています。未来を生きる子どもたちは,主体者として自分の権利を守る力を身につける必要があります。様々な制度に関する知識,自分の強みと弱み,必要な支援の理解,それを他者に説明する主張性,さらに,自分に合った進路選択をすることなどを,育てていく必要があるでしょう。
今号が,自分の権利を守る力(セルフアドボカシー)について,皆さんが考えるきっかけになれば幸いです。
神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授 /鳥居 深雪
特集記事の一つ一つが新鮮で、
雑誌では珍しく熟読してしまいました。
分かったつもりになるのではなく、
セルフアドボカシーについて勉強したいと思います。