- 特集 つけたい力を見通して!必要な資質・能力を育む教科の授業づくり
- 提言
- 子どもに必要な資質・能力を育む教科の授業づくり
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- Q&Aでわかる! 知的障害教育における教科別の指導
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- 実践 必要な資質・能力を育む教科の授業づくり
- 特別支援学校:小学部〔国語〕/考える力を育てるために
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- 特別支援学校:小学部〔算数〕/子どもの実態把握に基づいた算数指導〜数の数え方の応用「すごろくゲームを通して」〜
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- 特別支援学校:小学部〔体育〕/的あて遊びをしよう!〈ボール運動系〉の実践―小学部1年生―
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- 特別支援学校:中学部〔国語〕/ICT機器を活用した「聞く・話す」の指導について
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- 特別支援学校:中学部〔数学〕/一人一人に応じた指導
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- 特別支援学校:高等部〔音楽〕/地域の演奏家と連携した授業作り
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- 特別支援学校:高等部〔福祉〕/介護を通じ,相手を思いやる心を育てる
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- 小学校:特別支援学級〔国語〕/読むこと,書くことへの意欲を高める国語科の授業実践〜授業から実生活につながる力を育むために〜
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- 小学校:特別支援学級〔道徳〕/子どもたちの実態から始める道徳の授業
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- 中学校:特別支援学級〔数学〕/「平面パズル」と「立体パズル」の取り組み
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- 中学校:特別支援学級〔家庭科〕/生活の質を高め,生きる力を育む調理学習
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- フォトライブ教室 (第8回)
- ガラス絵・ぬたくり・水遊び…夏満開!!
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- インクルーシブ教育最前線 (第8回)
- 情報の安定やコミュニケーション面に課題を抱えた児童への合理的配慮の実践事例
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- トピックス (第62回)
- 幼稚園教育要領,小学校学習指導要領,中学校学習指導要領の告示等について 他
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- わたしと特別支援教育 (第8回)
- 教育とつながる具体的な支援の在り方
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- アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
- 自閉症スペクトラム児の問題行動に関する保護者支援
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- 授業を面白くする手作りグッズ
- 誰にでも届く動画教材の作成
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- 〜自立活動教材の共有を簡単に〜
- 木を使った教材をつくろう
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- 〜バンドソーや糸鋸を使った教材作成〜
- 子ども生き生き・学習活動
- 【算数・数学】ウキウキわくわく計算練習
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- 【造形】思いを形に
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- 【音楽】「みんなが一体感や満足感」を味わうことのできる合奏の実践
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- 〜楽器や楽曲の特性を生かした特別支援学級の音楽〜
- 【運動】みんな主役になってスポーツをしよう!
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- 〜同じ舞台で方法はそれぞれ〜
- 【自立活動】みんなで磨こう! そのワザを!
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- キーワードで学習指導要領改訂を読み解く! (第2回)
- 「主体的・対話的で深い学び」の実現と育成を目指す資質・能力の三つの柱
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- チーム学校で取り組む! 特別支援学校におけるカリキュラム・マネジメント (第2回)
- カリキュラム・マネジメントを促進する8つの要因とは?
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- Q&A悩み解決!知っておきたい指導のイロハ (第14回)
- 特別支援の実践は,“方法(How to)”を学ぶ以上に,“原理”を学ぶことが大切です
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- 楽しくできる! 障害のある子どもの発達を支援するムーブメント教育・療法 (第2回)
- ビーンズバッグで色・形・数学習
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- ライブ講義で考える (第26回)
- (5)個と集団の成長を考える特別支援教育
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- 〜発達のつまずきがある子の周囲の子へのアプローチ〜
- 特別支援教育で「特別の教科 道徳」の授業づくり (第2回)
- 「ざぼんじいさんのかきのき」で節度・節制,自立を学ぶ(1)
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- ディスレクシア〈読み書き障害〉の子どもたちとその支援 (第2回)
- ディスレクシアを学校でどう評価するか
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- 生きづらさを抱える子どものためのレジリエンス〈resilience〉を育む (第2回)
- 予防的な方策で「自己理解」を支援する
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- 写真で見る 発達障害のある子どもの主体性を高めるICT活用 (第2回)
- [今月のテーマ]ICTで自尊心を貯金しよう!
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- 編集後記
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編集後記
学校教育で最も基本となるものは日々の授業です。障害のある子どももない子どもも,授業を通して楽しく学びながら,できる喜び・分かる喜びを体感することが重要です。それぞれの子どもが授業内容を十分理解し,主体的に学習活動に参加できるように,一人ひとりの発達段階に合わせた学習内容を検討していくことが望まれます。
特別支援学校(知的障害)の各教科の指導では,「自立や社会参加」のために必要な知識・技能・態度などを身につけることが重視されています。そのため,通常教育の各教科の指導とは異なり,領域や教科を統合した形での授業(各教科等を合わせた指導)が取り入れられてきました。わが国の知的障害教育の歴史を振り返ってみると,1950年代後半から1960年代にかけて,教科教育に関して先駆的な取り組みを進めてきた学校があります。東京都立青鳥養護学校の実践(総合的に行われていた学習内容を各教科の系統で再編成),東京都立八王子養護学校の実践(「原教科」という新たな教科教育分野の創設),東京教育大学附属大塚養護学校の実践(学習内容や順序性を示した経験内容(領域)表の作成)などがあり,これらは現行の教科別の指導の内容にも,多くの影響を与えてきました。
近年では,インクルーシブ教育システムの構築が盛んに提唱されていますが,現在,特別支援学校(知的障害)では,在籍する子どもの重度重複化・多様化が進む一方で,発達障害のある子どもや比較的障害が軽度の子どもの在籍が増えていることも事実です。そして,高等部段階では,こうした傾向が顕著に見受けられます。このような時代の流れの中で,これからの知的障害教育のあるべき姿や教育課程の編成のあり方,知的障害教育における教科指導の位置づけなどについて,真剣に議論すべき時代にきているのではないかと思います。
発達の進度は緩やかであっても,学習の積み重ねによって,ゆっくりと着実に成長を遂げていく,豊かな感性を持つ子ども達だからこそ,指導の順序性,連続性を意識した学習内容の検討や,保護者にも理解しやすいように,各教科の目標やねらいを可視化する工夫などが求められてくるものと思います。
今回の特集では,「必要な資質・能力を育む 教科の授業づくり」と題して,特別支援学校や特別支援学級における,国語,算数・数学,体育,音楽などの教科の授業づくりについてご執筆いただきました。
/宮ア 英憲・是枝 喜代治
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- 明治図書