
- 学級経営チェックポイント
- 学級経営
チェックポイント
- 多様性の理解「今、暑いと思っている人?」
- メタ認知のきっかけ「少し上にカメラがついているとしたら…」
- 切り返し方「それで何を伝えたいの?」
多様性の理解「今、暑いと思っている人?」
尊敬する先輩が、集団生活の在り方について理解させるために用いていた語りです。これは多様性について考えさせるきっかけにもなるものです。
「今、暑いと思っている人?」
「今、寒いと思っている人?」
「今、ちょうどいいと思っている人?」
「見ての通り、いろいろな感じ方がある。これが集団で生活するということ。『暑いのが正しい』『いや、寒いのが正しい』と主張することにあまり意味はなく、争いにつながってしまうこともある。誰かがワガママを通したり、誰かが我慢しすぎたりするのではなく、みんなが上手に過ごす方法はないだろうか。それを考えていくのも学習です」
30人もいれば、3通りの答えに手が挙がるでしょう。数が偏った場合には「数が多ければ勝ちなのかな?」と問い、感覚や価値観に関する問題は「多数決」「正しい、間違い」で括ることができないことに気づかせます。
他の場面で意見が様々に異なる際にも、この話を思い出させ、それらの合意形成を上手にできることこそが学びであることを想起させるとよいでしょう。そのために、この語りについて、掲示で残しておくのも手です。
メタ認知のきっかけ「少し上にカメラがついているとしたら…」
例えば、子どもが話を聴く際に、明らかに聴けていないような態度でありながら「いや、聴いていますよ」と言うことがあります。これは確かに話は聴いていたのかもしれませんが、メタ認知力が弱く、話し手にマイナスの印象を与えてしまっている状態です。
このような場合には、自分を客観的に見られるように次のような語りをします。
「今から先生はみんなに一生懸命話すから、みんなも『一生懸命に聴いていることがわかる態度』で聴いてほしいと思います。みんなの少し上にカメラがあると思ってください。このカメラに映っている姿を想像して、モノや場所、姿勢、態度などを整えてください。では、20秒待ちます」
20秒待った後に、もし見え方に問題のある子がいれば「その態度は誤解されてしまうかもしれない」と伝えます。「いや、ちゃんと聴いています」と言われたら、「あくまで先生から見て、という考えだけど、マイナスの印象をもってしまった。多くの人にあなたの優しい心が行動で伝わるようにはしてほしいから、言っているよ」と伝えていきます。
切り返し方「それで何を伝えたいの?」
たまに「お母さんが先生のこと○○って言っていたよ」(○○にはネガティブな内容が入る)と言われることがあります。そんなときには「今、お母さんが言っていることを言ってくれたけど、あなたはそれで先生に何を伝えたいの?」と問います。
この場合には、2パターンあって、本当に子どもが困っている場合と、いじわるで言っている場合があります。
前者の場合は、「先生に言いづらくてごめんね。その点について謝るし、改善したいと思います。もしよければ、今度はお母さんの気持ちでなく、○○さんの気持ちで言ってくれたら嬉しいな」とします。
後者の場合は「先生に何か言ってやりたい、という気持ちはわかるけれど、それを自分の言葉で言ってくれれば先生も受け止めさせてもらうよ」と伝えます。
いずれにしろ「トラの威を借るキツネ」状態を抜け出させ、自分の力で他者とコミュニケーションを取ろうとする素地を育てていきたいものです。