- 学級経営チェックポイント
- 学級経営
チェックポイント
- 一人ひとりの顔を見る
- 家と学校の違いを確認する
- 授業で勝負する
一人ひとりの顔を見る
夏休み明けに子どもたちを迎え入れるときには「ネガティブを受け止め、動かす」ということを心に留めています。
「学校に行くのが楽しみ」という子もいますが、「何だか憂鬱」「行きたくない」と思う方が自然であると考えておくとよいでしょう。まずは「夏休み楽しかったね」「終わってしまうのは何だか寂しいね」と共感することが大切です。初日に、夏休み中の出来事や思い出をアウトプットする時間を取ることで、それを自然に行うことができます。
また、その後は子どもたちを「動かす」とよいです。はじめは楽しいゲームで盛り上がることで、ネガティブな感情を忘れることができるでしょう。本格的に生活がスタートしたら、行事や学習内容に夢中になって動いていけるような場をつくっていきましょう。
これらを行うときに大切なことは、一人ひとりの顔を見るということです。子どもの表情や雰囲気に応じた個別の声かけや仕掛けが重要になる時期です。テクニックに溺れず、愛情をベースにした温かな指導を心がけたいものです。
家と学校の違いを確認する
夏休みは、言わずもがな一番長い休み期間です。ここで子どもたちは、それぞれの家庭のルールで生活しています。約束に厳しい家庭もあれば、お家の方が忙しくあまり手がかけられていない家庭もあります。
何でも自由であった家庭の子どもたちは、学校でもそのままのスタンスで生活してしまうと、友だちの迷惑になってしまう行動が見られることがあります。逆に、約束に厳しい家庭の子どもたちは、友だちに対する寛容さに欠け、正論を振りかざし個人の思いに鈍感になってしまうことも見られます。
これらを避けるために、もう一度全体で、家と学校の違いを確認していきたいものです。家と学校の違いは、多くの人がともに生活をしている、ということです。友だちと協力をして大きなものを生み出すこともできれば、多くの価値観がある中で友だちの考えとぶつかり合うこともあるかもしれません。
学校は、科目の勉強を学ぶだけでなく、そのような集団の中で自分がどう振る舞いメリットを大きくしていくのかも学ぶ場所であることを再確認します。そのための具体的なルールについても想起させていきましょう。
授業で勝負する
子どもたちの心のケア、学校で学ぶ意味やルールの想起をさせるのと同時に、授業で勝負していきたいものです。子どもたちが学校で過ごす大半の時間が授業であることを考えると、その充実なくして、学校生活の豊かさを感じさせることは難しいでしょう。
基本としては、子どもたちのアウトプット(主体的な活動)を意識した展開を多くするとよいです。講義→演習、のような一辺倒にならないように、まずは隣同士での話合いやグループでの活動をこまめに入れていきましょう。空白の時間が出ないように、学び合い(ミニ先生)の工夫や、「終わったら次はこれ」という明確な指示も大切です。
また、ノートを書くことや作品づくり、質のよい読書も主体的な活動と言えます。自分の内面を表す時間をしっかりと確保したり、作品づくりや読書に静寂の中向き合える時間をつくったりすることも重要なのです。
静寂の時間を確保するためには、「一人で」「静かに」「座って」を約束にすると効果的です。例えば、朝読書では、事前に本を用意させ読み終わっても机の中の教科書を読ませることで、各々の主体的な想像時間を保障します。