著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
音楽室でプロの演奏家とリズム体験しよう!
国立音楽大学准教授栗山 和樹
2014/8/27 掲載
 今回は著者を代表して栗山和樹先生に、DVD『音楽発表会やリズムダンスを成功させる!「茶色の小びん」「南京豆売り」ノリノリ体験教室』について伺いました。

栗山 和樹くりやま かずき

作・編曲家。国立音楽大学大学院音楽研究科作曲専攻修了。NHK大河ドラマをはじめ、多くのテレビドラマ、映画、ゲーム等、音楽を担当。NHK名曲アルバム、紅白歌合戦など音楽番組の編曲や、山下洋輔氏をはじめ、数多くのアーティストによるアルバム、コンサートで編曲を担当。国立音楽大学准教授。洗足学園音楽大学、大阪芸術大学客員教授。

―本DVDは、プロの演奏家による撮り下ろしの演奏や、演奏家自身による曲や楽器の解説という超豪華な内容となっていますが、どのようにして実現したのでしょうか。

 おっしゃる通り、超豪華な演奏家によるDVDが実現したのですが、全員、国立音楽大学のジャズ専修で教えています。以前よりジャズ専修教員の中で、「ジャズには早期教育が肝心」「小中高生に生の演奏を実体験してもらう機会をつくりたい」という声が多々ありました。しかし、みんな国内外で活躍している演奏家であるし、学校は年間の行事予定が決まっていて、なかなか実現が難しいという状況がありました。そこに、タイミングよく酒井先生からDVDのお話があり、実現しました。

―ポピュラー音楽の魅力を一言でお願いします!

 ポピュラー音楽は様々な魅力があるので、この映像では特に「リズム」の魅力を味わえるように工夫しました。「茶色の小びん」では、偶数拍を強く感じるとともに、シンコペーションのよさを感じて、スイング・ジャズの魅力を味わってください。そして、「南京豆売り」では、2−3のクラーベを感じることで、楽しさが味わえます。
 また、プロの演奏家と一緒に演奏できる、という特徴もポピュラー音楽の魅力を体感することにつながります。

―小学校音楽授業での本DVDの活用方法を具体的に教えて頂けますか?

 本DVDは、大きく分けてスイング・ジャズ編ラテン編でできています。それぞれ、次のように授業で活用できます。

♪スイング・ジャズ編♪
 合奏教材として活用できます。プロの演奏と一緒にメロディー楽器や打楽器で合奏して楽しめます。また、サクソフォーンとトランペットのソロの入ったビッグバンドの演奏は鑑賞教材として用いることができます。シンコペーションやアップビートなど、リズムの楽しさを感じられるように、ご指導なさることがポイントだと思います。

♪ラテン編♪
 2−3のクラーベを感じながらラテン音楽を演奏したり、鑑賞したりできますし、いろいろな打楽器の奏法を実演付きで解説しているので、楽器について楽しくくわしく学べます。そして、なんと簡単なラテン・ダンスの実演と解説があるので、身体を動かしながらリズムを体験することができます。

―音楽授業以外での活用アイデアがありましたら、ぜひ教えてください。

 音楽の授業の成果として、演奏を文化的行事で発表することができます。また、ポピュラー音楽のリズムの感じ方を生かすと、体育的行事のダンスが一層カッコよくなります。また、ラテン・ダンスは、体育の表現運動のリズムダンスの教材としてご活用ください。

―最後に、全国の先生方へ向け、ぜひメッセージをお願いします。

 先生方も児童と一緒にポピュラー音楽の魅力を体感して、思いっきり楽しい授業をつくってください。そのために本DVDをご活用いただけたらたいへんうれしく思います。
 

(構成:木村)
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