- 著者インタビュー
めあてやまとめの板書、振り返りやノートの使い方などのスタンダードを確立している学校は、大きな成果を上げています。学校全体の組織的な取り組みができるように、算数の授業について、平素から職員室の話題にし、系統的に算数の指導を行うことが課題であると思います。
主たる教材としての教科書は、よく工夫されています。教科書には、授業づくりのヒントが満載! 教科書があるから系統的な指導ができるのです。家庭でも事前事後の学習ができます。学び直しができるためには、テキストとなる教科書の役割が重要なのです。教室に全学年の算数の教科書を置き、活用してほしいです。
1点目は、「今日の授業はわかったか」という振り返りを書かせ、教師がチェックすることです。記号と言葉で書かせていきます。2点目は、学級全員がテストで100点をめざす授業を行うことです。100点の効果は絶大です。3点目は、教師自身が算数の授業を好きになることです。授業を工夫すると教師生活が楽しくなります。
教科書を見ると、「ここは授業のスピードを上げると、2、3ページ進むぞ!」というところがあります。易しいところだからこそ、先に進まず、学び合いを行う絶好の機会としてとらえたいものです。
こういうところで、学び合うスキルを指導しておくと、難しい問題にも、学級のみんなで知恵を出し挑むようになります。
拙著には、教材教具のアナログ教材と、算数ソフトのデジタル教材の融合をめざした実践を紹介しています。あくまでも、教科書をベースにして、授業づくりを進めていくことが大切です。「算数の授業で学級全員が100点であった」という吉報が届くことを願っています。学級や保護者、教師自身が変わってきます。