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- 著者インタビュー
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食の基本は本来、各家庭でしつけられるはずです。しかし、核家族化とともにそれが最近崩れつつあります。食のマナーやルールはもちろん、みんなで給食を食べることの楽しさや食への感謝を共有し合う時間を大切にしたいですね。
清掃とは違って、準備→食事→後片付けといった一連の流れをテンポ良く進めないと時間がいくらあっても足りません。子どもたちは当然食事の時間が一番楽しい訳ですが、それには準備と後片付けの効率化が求められます。「役割分担の徹底」と「お手伝いの大切さ」を共有させる指導を心がけたいですね。
例えば中学生になると、男子生徒と違って女子生徒は「おかわり」をしづらい状況になります。周囲の目が気になるからでしょう。さんなとき、本書の中で高橋和寛先生が提唱されている女子おかわり優先の「レディースディ」が有効です。私のクラスでも取り入れていますが、レディースディの時は女子の表情が生き生きとして、男子は寂しそうな顔をしています。普段とは正反対の表情がなんとも微笑ましく映ります。
本書の中でも小学校の先生の多くが偏食指導をいろいろと工夫されています。絵本を効果的に使っていたり、全校体制の中で給食レンジャーなるものを登場させたり……。飽食の時代だからこそ栄養バランスのとれた給食を残さない指導を工夫したいですね。
これまでにあまり類書がない一冊です。たかが給食指導、されど給食指導でありつつも、当番の役割分担や配膳の仕方、おかわりのルールや食事中のマナー、好き嫌いへの対応、給食の座席隊形、雰囲気作りの方法、後片付けのコツなど、食生活の基本となる大事なポイントを小中の実践家が具体的に語っています。ぜひ一読いただければ幸いです。