著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
たった15分で学級を変える「クラス会議」
滋賀県公立小学校教諭森重 裕二
2015/7/24 掲載
今回は森重裕二先生に、新刊『1日15分で学級が変わる! クラス会議パーフェクトガイド』について伺いました。

森重 裕二もりしげ ゆうじ

京都教育大学教育学部卒業後、3年間のヒッチハイカー&カヤッカー生活を経て、現在は滋賀県公立小学校教諭。月に1回の勉強会(RHODURUS CAFE)を開店し、地域の仲間とともに「クラス会議」を中心に教育カウンセリング等について日々修行中。
連絡先:rhodurus@dancing-monkey.net

―本書は、『クラス会議で学級は変わる!』『はじめちゃおう!クラス会議』につづく、「クラス会議」にかかわる3冊目の書籍になります。まずは、あらためて「クラス会議」の活動とはどのようなものか教えてください。

 毎日短時間(10〜20分程度)のシンプルな活動を繰り返すことで、クラス、そして子どもたちをパワーアップさせるという活動です。やることはシンプル。「@輪になる、Aありがとうみつけをする、B議題の話し合いをする」。この3つです。「こんなにできるの?」という方もおられますが、短時間で十分実施が可能です。

―先生は、「クラス会議」は日々パワーアップをしているとおっしゃられますが、その魅力はどこにあるのでしょうか。

 「クラス会議」は、手のかかる準備が必要ないシンプルな活動です。どちらかというと派手な活動ではなく、もしかしたらとっても地味な活動だと思います。ただ、活動を続けることで、子どもたちは確実に変化していきます。初めは、なかなかうまくいかない時期が続くかもしれません。その変化はもしかしたらとってもゆっくりかもしれません。でも、確実に変化していきます。シンプルな活動を継続して繰り返すことで、子どもたちが、そしてクラスが変化していく……これがクラス会議の最大の魅力です。

―先生は、本書の中で、繰り返し「成果がすぐに出なくても『クラス会議』を続けることが大事」とおっしゃられています。毎日続ける秘訣を教えてください。

 すぐに結果が出ることを期待せず、いつの日か成果が出ると信じて活動を続けることです。子どもたちが変化していくには、絶対に時間が必要です。いろいろなプロセスを経験する時間が必要なのです。いつの日か成果が出ると信じて続ければ、必ず子どもたちが動き出す日がやってきます。もしも、実践していて困ったことがあったら連絡(rhodurus@dancing-monkey.net)して下さい。ボクらは、長いことクラス会議に取り組んできたので、おそらく何か手助けできることがあると思います。一緒にがんばりましょう。

―今回の書籍の中では、学校や保護者へ「クラス会議」を説明するための文書も掲載されています。学校全体での取り組みも進んでいるのでしょうか。また、その成果があれば教えてください。

 学校全体で取り組みを行っている学校では、前年度の「クラス会議」で育った雰囲気や子どもたちの力が、次年度の「クラス会議」にそのまま生かされる……という事例があります。「クラス会議」を継続して行うことは、子どもたちの長期間の学びをつなぐカタチとして、非常に有効だと感じます。
 また、「クラス会議」は、シンプルで同じ活動なので、教師自身がいいところを真似し合ったり、うまくいかないことをフォローし合ったりすることができる……という意見もあります。複数のクラスで同時に「クラス会議」に取り組むことは、教師同士の学びをつなぐカタチとして大変有効だと感じています。

―クラス会議を始めよう!と本書を手に取られた読者の方にメッセージをお願いします。

 ぜひ一緒にがんばりましょう!全国にたくさんの仲間ができることを楽しみにしています。実践されたらぜひ著者に連絡をして下さい。お待ちしています!

(構成:茅野)
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