- 著者インタビュー
- 外国語・英語
本書は、前作同様、小学校の外国語活動を通して、クラスの雰囲気が良くなり、仲間同士の関係性が高まることを主な目的にしています。一方で、中学年からの外国語活動や高学年の教科化に合わせて、よりコミュニカティブなやりとりにつながる活動や、文字の読み書きにつながるような活動も多く取り入れています。
まずは、その日の授業の目標を明確にしましょう。「聞くこと」が中心の活動なのか、「話すこと」が中心の活動なのかによって、使用するアクティビティが変わってきます。次に、その活動をすることで、子どもにどんな力を付けさせたいのかも考えましょう。ゴールが明確であれば、板書や活動の手順はクラスの実態に合わせてアレンジして使って頂いても大丈夫です。
「あべ れいじ」など、数字を言い合うだけの活動ですが、知的に、楽しく繰り返し練習ができます。「あべ れいじ」は英語のaverageのもじりです。こんな命名のギャグセンスも笑って楽しんでいただければ嬉しいです。文字の活動では「マスター・マインド」は頭を使う面白い活動です。遊びながら文字を目にすることで、自然にアルファベットに慣れ親しめます。「サイレント・マジョリティー」は、どの項目が多いかな?と相手のことを想像しながらやりとりすることができるコミュニカティブな活動になっています。
英語の早期化・教科化目前となり、心配やあせりを感じていらっしゃる現場の先生方も多いことと思います。でも、大丈夫。先生方の授業力と指導力があれば小学校の英語の授業は必ず成功します。そのカギは、国語や理科、体育や図工などの、他の教科と同じように小学校英語をとらえることだと思います。全人教育をゴールにした、小学校教育の中の一つに外国語(活動)があるのです。
最近の若手スポーツ選手の活躍には目覚ましいものがありますね。成功している選手に共通しているのが、試合を楽しんで、自分のペースでスポーツに取り組んでいることです。小学校英語の授業も同じです。まずは、英語の授業をすることを楽しみましょう。そして、指導案に捕われることなく、自分のペースで進めましょう。そうしているうちに、いつの間にか、他の教科の授業と同様に、自然と英語の授業をしているご自身に気付くことでしょう。