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既刊『子どもも観客も感動する!「組体操」絶対成功の指導BOOK』では、よりたくさんの技を紹介し、その中から指導者が目の前の児童に合った技を構成してもらえるようにしました。本書の『新「組体操」』では、「安全」を合言葉に、組体操を指導したことがない先生方でも、無理なく指導できる技を精選し、紹介しています。
組体操の指導経験がある先生方でも初めて組体操を指導する先生方でも本書を一読して頂き、安全に組体操を指導するためには、どのようなことに気をつけて指導すればよいかということに一度立ち止まって考えていただきたいです。
組体操を実施するにあたり、指導者の自己満足や観客メインで構成を考え、子どもたちの実態に合わない組体操を挑戦しないように3つの重点を置きました。
(1)安全を第一に優先させること
(2)無理な技を取り組ませず、子どもの実態に合わせて変更すること
(3)指導者が率先して技に挑戦し、指導のポイントを十分把握すること
組体操の指導は、「こうでなければならない」という考えを払拭し、子どもたちが安全に組体操に取り組めるように、本書を活用していただきたいです。
安全面です。特に新技を子どもたちに挑戦させるときには、組体操の指導に関わる全ての教師が新技を試してみて、「危険なところはないか」「体に負担なところはないか」を検討します。少しでも不安なところがあれば議論しながら改善し、子どもたちが安心して取り組めるようにしなければなりません。そして、安全に配慮しながら、見栄え(美しく魅せる方法)を考え、子どもたちが達成感を得ることのできる技にしていきます。
子どもたちや保護者の方の反応は、好評でした。
子どもたちは、主体的に学年全体で「ビシッ!」と技を揃えたり、ズレを作ったりすることを意識して、観客に感動してもらえる演技を追求しました。運動会当日は、観客の方から多くの拍手をいただくことができ自信や達成感につながりました。
保護者の方は、安全に組体操を実施することに対して大変安心されていました。また、学年全体が心を一つにして演技する子どもたちの姿を観て、これからの組体操に感動されていました。
組体操を安全に実施できるように目の前の子どもたちの実態に合わせて、柔軟に指導してください。そのためには、「今までの指導の仕方は○○だった」や「昨年の組体操は、○○だった」などの前例を踏襲するのではなく、1つ1つの技が安全に実施できるか再確認するために本書を活用していただければ幸いです。
また、指導者は、組体操という教材を通して、子どもたちに何を学び取ってもらい、どのように育ってほしいかという目標を持って取り組んでいただきたいと思います。組体操の学びについては、既刊『子どもも観客も感動する!「組体操」絶対成功の指導BOOK』に紹介していますので、ぜひご参考にしてください。