
『国家の品格』以来でしょうか、『○○の品格』というタイトルの本が目に留まります。昨年、ランキングで注目されるなどで話題の『女性の品格』には、品格ある女性になるためのいろはが書かれています。それでは、先ごろ出版された『子どもの品格』はご存知でしょうか。
著者は元学習院初等科長高橋義雄氏。故高円宮様・紀子様を始め、多くの宮様方の恩師とのことです。
「子どもに品格って…。」とお思いになる方もいらっしゃるでしょう。著者自身、子どもに「品格」という言葉を使うのは正しくないと思っているようです。では、どういうことでしょうか。
品とは、備わっているべき好ましい様子のことであって、言ってみれば、好ましい子どもらしさのことです。ですから、好ましい子ども像になるように、どれだけ(親の気持ち)=(愛情)が注がれたか、ということが大切なのです。
つまり本の内容は、親が子どもをどう育てるかということです。
親の生活に合わせざるを得ない状況では、子どもに必要と思われる早寝早起きなどの生活習慣が、身につかないかもしれません。一人っ子で兄弟や近所の子どもたちと遊ばず、一人遊びばかりだと、他の子どもからの刺激がなくなります。そして、大人の中で生活していれば、ませてしまいそうです。
また、早期教育に力を入れる最近の親に対して、必ずしも良しとはしてはいません。本書では以下のように述べられています。
早くから常識やマナー、勉強を教え込まれた“賢い”子どもではなく、身も心も健やかで素直な子どもにこそ、本当の気品が備わるのです。
「可愛がるが自ら手や時間をかけない。」「塾や家庭教師、幼児教育等で安心してしまっているのではないか。」とあります。お金はあっても時間がないことも原因なのでしょうか…。子どもに対して、親が本来やるべきことをやらず、人任せにしてしまう癖がついてしまっているというのです。例えばモンスターペアレント。育児を人任せにしてしまう“癖”の表れかもしれません。
先日、子どもたちがクレープを食べながら電車に乗ってきました。気にせずモグモグ…。次の駅でドアが開いた瞬間にゴミをホームへポイ。目撃者として唖然としました。残念ながら、「品格」がない「子ども」がいる…ということを、目の当たりにした一事です。
この本を読むとつくづく、子どもは親の背中をみて育つのだなと思わされます。そして、三つ子の魂百までとも言われます。当たり前のことも多いかもしれませんが、『子どもの品格』、一読の価値ありです。
- 外部委託始めます―モンスターペアレントへの対応(2007/7/23)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20070159
親子で歩く時、親が子どものスピードに合わせることも、子どもは(合わせてもらうことで)相手に合わせることを学ぶのだそうです。思いやりは小さなことからの積み重ねでしょうか。
気をつけます。思いやりですね。
思想を広げるためには、売れてなんぼ?!
そーゆー突っ込みを入れる品格を(以下略)