きょういくじん会議
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小学校低学年を独自に「30人学級」に―杉並区
kyoikujin
2008/1/25 掲載

 23日の読売新聞によると、杉並区教育委員会は新年度から区立小学校の1年生と3年生について、編成基準を40人から30人程度に改めることにしたという。必要な教員は区が運営している教師養成塾「杉並師範館」の出身者から独自に採用する。

 以前は1学級は40人と決められていたが、2001年に「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」の一部が改正され、「学校の設置者が特に必要と認めた場合」を条件に少人数学級の道が開けた。教員採用についても今までは都道府県が行ってきたが、「市町村立学校職員給与負担法」の改正により、2006年から市町村でも独自に教員採用が可能となっていた。

 2007年12月には高松市教育委員会が、一部中学校で実施されていた少人数指導を拡充し、県が配置している少人数指導教員に加えて独自に予算を組んで講師を採用することを決めた。また、茨城県の鹿嶋市でも小学校1、2年生を30人学級にするために県内で初めて市独自で教師を採用する方針を決めるなど、市町村における独自採用の動きも活発になっている。

 各市町村での少人数学級採用の理由については、学級の規模を小さくすることによって、先生と子どもの触れ合いが密になり、子どもたちにきめ細かい指導をすることが可能になるなど、生活指導面を含めて高い効果が得られることがあげられている。また、学級数が増えた分は教員数が増えるため、各教諭の事務負担が減り、学級の仕事に専念できるようになるという学校運営の面での効果を指摘する声もある。
 県が配置した教員以外、市町村の独自採用分の財源は必要となるため、その点での理解が必要だと言えよう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
9件あります。
    • 1
    • ある教育人
    • 2008/1/25 20:48:24
    25人前後というのが、欧米の常識。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/1/25 23:21:13
    諸般の条件が違うので、欧米の常識がそのまま当てはまるとは限らない。
    • 3
    • shoutan
    • 2008/1/26 9:02:15
    常識など当てはめる必要はないから常識と言う。
    かつて、日本は55人でも常識だった。
    欧米でも40人が常識だった。
    • 4
    • sakura
    • 2008/1/26 12:03:50
    30人学級は、理想的な人数だと感じます。高知県でも実施されています。
    1から3年生だけでなく、全学年への導入をと切望します。
    • 5
    • shoutan
    • 2008/1/27 9:43:54
    その通り。現場は皆そう熱望している。
    • 6
    • 名無しさん
    • 2008/1/27 14:56:42
    一人の先生がみれる人数には限界があります。
    昔とは変わっているのですから。この時代にあった対応をしていかないと。
    • 7
    • もと講師
    • 2008/1/29 9:49:52
    担任の経験はないが、自分はだいたい35人以上だと45分の授業中に全員と目があったかどうか定かではなくなる。あまり少なすぎると今までの授業形態と大部変わってしまって指導内容、方法を一から出直しにもなってしまうが、手始めに30人学級にするべきだと思う。よい先生はもっと子供たちと何かができるし、悪い先生は人数が多いからと言い訳ができなくなる。
    • 8
    • 名無しさん
    • 2008/1/29 10:01:20
    道路よりはこっちに財源まわして欲しいですよね〜。
    立派な道路だけが残って国が滅ぶなんてことのないように。
    • 9
    • s
    • 2008/1/30 23:47:01
    福島県(いわき市)では来年度から小学校全学年で30人学級になります。問題は教室がないことです。一般の方はぴんとこないでしょうが、低学年と高学年では授業時間が違うために専科の先生が週3時間ぐらい授業を持ちます。音楽だったり、理科だったりが多いみたいです。記憶にありませんか。この先生がいるお陰で担任が急に病気になったりして休みになったときに、そのクラスに代わりの先生が行くことができるのです。でも、40人学級を30人学級などにすると予算的に厳しくなるとこの専科の先生がいなくなってしまう可能性が出てきます。健康体の先生ばかりなら良いですが年々精神的な病気で休む先生が増えているのが現実です。その分のしわ寄せが他の先生にのしかかり、強いては児童にも良くない影響が出るかもしれません。新聞では表面的なことしか書きませんので鵜呑みにされないことを望みます。
    どんなところにでも、遊びの部分が必要です。それが急な問題を素早く吸収する堤防になっているのです。今の世の中遊びを無くしすぎています。
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