- きょういくじん会議
学校や園では、新年度開始から約2か月が経ち、少し慣れてきたころだと思います。子どもと向き合うと予想外のことも多いですが、こと、事故に関しては心配が絶えません。
この度、経済産業省が子どもの事故予防サイト「キッズデザインの輪」を開設しました。
キッズデザインの輪は、子どもに関する事故情報の収集・分析・共有等を行うシステムを構築し、子どもの「不慮の事故」を無くすことを目指す「安全知識循環型社会構築事業」のひとつです。19年度において収集した事故状況の分析の結果や、事故予防に向けた映像などの発信を開始しました。
家庭内事故予防コンテンツでは、発育段階ごとに分類した事故の件数の割合やイメージ映像を見られます。例えば、「寝返りができる時期…転落73%、衝突9%、やけど4%、踏まれる3%、交通事故3%、誤飲3%、その他6%」、同様に、「つかまり立ち・伝い歩き・よちよち歩きができる時期 」「ころばずに歩行ができる時期 」「走ることができる時期 」が掲載されています。今後、月齢に応じた分析やイメージ映像を追加していく予定とのことです。
収集した事故データの検索では、性別、年齢、時間帯、季節を絞って事故データの検索ができます。年齢は0歳〜19歳までと、思ったより幅広いです。絞る内容によっては、データベースが少ないと思われるものもありますが、今後、個別具体的な事故事例の閲覧・検索や、製品名などキーワードによる検索も可能になるそう。
神経質になって予防しすぎるのではなく、子どもが痛い目にあって学んでいくという考え方もありますが、大きな事故につながらないための知識は必要ではないでしょうか。
例えば、昨年起こってしまったプールの排水溝の事件。実は、プールの排水口による吸い込み・吸いつき事故は40年前から起こっているのだそうです。プールの排水口事故予防コンテンツがダウンロードできるようになっています。
また、このような取り組みの対象が、子どもだけではなく高齢者にも広がれば、バリアフリーやユニバーサルデザインに生かすことも可能かもしれません。
- 車内の熱中症事故―春先から初夏にかけてが最も危険(2008/4/23)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20080196 - キッズデザイン―子どもの安全と健やかな成長のために(2007/8/27)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20070226