「大学時代、もっともがんばったことは勉強です」と胸をはっていえる人はどれくらいいるだろうか。もちろん、研究に大学生活を費やしたという人もいるだろう。しかし、「大学は自由を謳歌するところ」と、授業にあまり出席していなかったという人も多いかもしれない。そんな学生たちに、勉強に力を入れさせようと、大学側もいろいろな方法を駆使しているようだ。
コピペは禁止
5月26日の朝日新聞の記事によると、金沢工業大学の杉光一成教授が、電子データの文章について、インターネット上の情報をコピー&ペーストしたものではないかをチェックするソフトを開発したとのこと。このソフトを使うと、学生が提出したレポートについて、ネット上に類似した文章はないかどうかをチェックできるうえ、学生同士の複数のレポートを比べ、写しあっていないかなどもチェックできるという。
友達のレポートを書き写した、書籍からかなりの分量を引用した、といった経験のある人は少なくないかもしれない。しかし、少なくともレポートを手書きで書き写す、いろいろな書籍に当たって該当部分を探す、といった努力? 手間? はあったはず。しかし、ネットの発達で、最近の学生のレポートの中には、ネットで検索、それをそのままコピペ、というものもあるらしい。このソフトは、そのような不正に待ったをかけることになりそうだ。
出席はICで確認
レポートのコピペ以外にも、大学教授たちを悩ませている問題はある。例えば、「出席しない」、「代返」など出席の問題で困っている先生は多いのではないだろうか。そんな問題を解決するのに、ICカードなどを取り入れる大学が増えている。
例えば、札幌大学では、2005年4月から、ICチップが埋め込まれた学生証を教室の入り口に設置されたカードリーダーにかざして出席確認する方法を始めたそうだ。ほかにも、携帯電話を利用して出席管理をするシステムを導入した大学やSuicaと一体化した学生証を取り入れた明治大学などもある。これによって、学生の出欠確認といった事務作業は軽減され、学生自身もサイトにアクセスし、出席状況などを確認できるという。ただし、授業の初めと終わりにカードをかざし中抜けする、友人に学生証を預ける、といった問題も指摘されている。
科学技術で対抗して無理やりに授業に出席させても、内容が伴わなければ意味がない。より魅力的な講義、学生自身の意識改革もまた重要だろう。
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- 名無しさん
- 2008/6/4 8:58:41
チェックソフトを開発した教授、学生たちに恨まれそうですね。