- きょういくじん会議
![新々・文化祭企画読本](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/4874983251.01.MZZZZZZZ.jpg)
4月ももう終わり。新しい学年になった子どもたちも、そろそろ新しい学校やクラスに慣れてきた頃でしょうか。5月に運動会や文化祭などがある学校では、早くも力を合わせて学校行事に取り組もうとする動きが見られるかもしれませんね。
近年、公立の学校でも「特色ある学校行事」に取り組む学校が増加しています。特別活動を通じた確かな学力の育成、学校評価制度の導入など理由はいろいろあるようですが、その行事を導入した目的が達成されているか、生徒たちが意欲をもって取り組めているかなどを学校が客観的に分析することは、時間の制限等もあり、なかなか難しいようです。
そんな中、15日の読売新聞の記事によると、東京学芸大とJTBグループのJTB法人東京は、文化祭や修学旅行などの学校行事の評価システム「SEAS(シーズ)」を開発したそうです。
学校行事終了後に教員・生徒ともに10〜20分ほどのアンケートに答えるだけで、生徒の満足度、取り組み姿勢、学校への帰属意識、生徒の自己評価による成長度などが、国立教育政策研究所が示す「関心・意欲・態度」などの評価規準に沿った形でフィードバックされるとのことで、実際にこのシステムを使った学校からは評価の声があがっているようです。
学校行事は生徒たちにとって、普段の学習を生かし、実際の体験を通して人間形成に役立てることができる貴重な活動の場であるように思われます。中学校学習指導要領でも次のように示されています。
学校行事においては、全校又は学年を単位として、学校生活に秩序と変化を与え、集団への所属感を高め、学校生活の充実と発展に資する体験的な活動を行うこと。
(1)多彩な内容をもつ総合的、体験的な活動である。
(2)学校生活をより豊かな充実したものにする活動である。
(3)より大きな集団や幅広い人間関係を通して学ぶ活動である。
(4)学校行事への参加・協力を通しての自主的、実践的な活動である。
また、学校行事は学校での生活にメリハリを与え、連帯感を高めるなど、他の教育活動では得がたい教育的な意義をもっている、とする意見もあるようです。
「特色のある学校」が増えつつある現在、生徒が楽しんで取り組めることはもちろんですが、成長過程に応じ、どんな体験が生徒たちに必要なのか見極めることがこれからますます重要になっていくのかもしれません。
- 学校行事・運営支援プログラム(JTB法人東京)
http://www.jtbbwt.com/kyoiku/01schoolevents.asp